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2010/07/01

2010岡田ジャパンに関する一妄想

ずいぶんと放置してしまい、失礼いたしました(^^;
7月になりJ再開も近づいたということで、軽いウォームアップのつもりでエントリいたします。

2010W杯南ア大会の、日本代表の戦いは終わりました。
戦前、勝てないだの形が見えないだの信念が無いだのと、さんざん酷評されてきた岡田ジャパンではありましたが、パスワークとボールポゼッションを目指したこれまでの攻撃的スタイルを本番直前でぶん投げて、現実と実利を見据えた「守備重視」スタイルへと方針を大転換。これが奏功して、このたびのベスト16進出とパラグアイ戦での惜敗という結果をもたらしました。
正直なところ、これは岡田監督の「大いなる賭け」だったかと思いますが、腹を括った指揮官の並々ならぬ覚悟のほどと、その決断に対し、選手たちは充分すぎるほど監督の期待に応え、また選手たちは自身のプライドを賭け全身全霊を傾けて戦ったことがこの結果へとつながったことは、皆さまご周知のとおりです。
ひたむきに戦う選手たちの姿には本当に胸を打たれました。結果はPK敗戦という悔しい結果となりましたが、選手たちの健闘は盛大な拍手をもって讃えたいと思っています。
また、「批判してくれた人達も大切な存在」とコメントした本田。この若者の真摯な言葉に心の底から敬意を表します。

正直、ここまで躍進するとは思ってもいなかったワタシとしても、「岡ちゃん、すまんかった!」と詫びのひとつも入れねばならぬところですが(苦笑)、このような大変遷を本番直前でやり遂げなければならなかったことについては未だに釈然とせず、、、あの土壇場で戦術転換を図ったことは、それまでの長い間の強化期間をいわゆる「ちゃぶ台返し」的に捨てた行為であり、責任ある立場の人間としては客観的に正しいとは思えませんが、この「ちゃぶ台返し」が無ければ、この結果を導くことは難しかったとも言えるわけで、、、
この顛末には、積み上げてきたものを台無しにしてでも(実際には、蓄積された技術はだいぶ活かされてましたが)変えたかった「信念」の存在を感じます。あのタイミングが限界ギリギリであったこと、そしてこの事態を迎えるにあたり、岡田監督の内心沸々たる想いが長い間くすぶり続けていたことが想像できるわけです。

この“大転換”の分岐点はいったい何だったのか。しかもあのタイミングで。
「負けが続いたから」とか「批判が多かったから」「最後まで迷っていたから」「流れを変えたかった」などという単純な理由からでは無いような気がしたのです。

この理由について、自分なりに「妄想」してみました。

あくまでもお断りいたしますが、以下は「個人的妄想」です。
ワタシは一介の主婦であり、マスコミ諸氏のような特定の情報源も持たないし取材もできない立場であることをご理解のうえ、自分への備忘録的にチラシの裏書きをさせてただきます。

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■阿部の代表選出

この人選に、守備的戦術への転換への「伏線」を感じられます。
浦和で今季本職のボランチに復帰したことからそのパフォーマンスが劇的に向上した阿部。当然それを見逃す代表スタッフではないわけですが、代表に呼んでも呼んでもほとんど起用されることはなく、浦和サポからは毎度岡田非難が噴出する始末(笑)。
しかしそれでも阿部を手放さなかったところに、守備的戦術を選択する可能性を匂わせていたことがうかがえます。あれだけ決定力不足を嘆かれている状態で、日本人として最も実践で得点を挙げている渡邉千真や前田遼一をチョイスしなかったことからも、単に自分の戦術に合わないという理由だけでなく、監督の脳内における「守備的」なスタイルへのシフトの比重が高かったことの表れではないかと推測できそうです。
結果論ですが、日本の守備が破綻することはほとんどありませんでした。前述FW2名の不選出の是非はともかく、阿部の選出&起用は成功したと言えます。

■韓国戦後の「進退伺い」もどき発言

 「このまま、私が続けてもいいんですか?」
おそらく、この時の協会会長の「やれ」の返答で、岡田監督の心的スイッチが入ったように思えます。
「『やれ』ということは、私(=岡田監督)の思い通りにして良いということであり、かつ会長はその責を負う覚悟がある」という額面どおりの意味として受け取って不思議はないと思います。
さてここで、、、「私の思い通り」が何だったのか?
「何者の干渉も受けない」「現実的で結果を残せる戦術」を執りたい、ということだったのでは?と、私は妄想します。
前者については、協会、スポンサー、マスコミ、利害のある各種団体等、様々な要素が思いつくわけですが、要するに、自分の戦術とは関係ないいわゆる「外圧」の排除を指し、少なからずこれらの影響を受けながら進めてきたチーム運営を一旦白紙にしたいとの思いがあったと推察します。
「W杯後はサッカーから離れて農業でもやりたい」とまるで世捨て人のように語ったその言葉の裏には、これらの“外圧”との軋轢に心底辟易した、という心情があったのではないでしょうか。
後者については、端的に、岡田武史という人物の、監督としての信念と誇りと意地からかと。

■スイスキャンプでの「方針転換」

本田を1トップとし、松井と大久保を2列目配置。中村俊を先発から外し阿部をアンカー起用。攻撃の枚数を減らし、前線から中盤底まで守備意識を高めた布陣。世界と渡り合うために、日本人の体格的ハンディをカバーすべく、「走力」を要求したメンバー構成。華麗な個人技ではなく現実に即した組織力を全面に打ち出した戦術-----。
 
スイスという国、外圧からの雑音を排除したシチュエーションは、98年の「外れるのは○○」発言を想起させますが(苦笑)、今回は代表選出を終えた条件下での決断でしたので、現有戦力でどう戦術転換を図るか、監督の肚の内で悶々と練られていたのでしょう。
そこで活きてきたのが、「阿部」という選択肢。対人守備に強い阿部は、守備的戦術の要となることは必定。さらに正確なキックと反応の良い川島をGK起用し、CBは空中戦に強い中沢&闘莉王を配することで、中央部に強固な「軸」を形成。SBの駒野&長友は言うに及ばず、松井&大久保と走力がある攻撃的選手にも前線からの守備を担わせ(実際には1トップの本田も相当守備に貢献していました)、守備をベースに攻守の切り替えをスピーディにした選手構成に組み替えました。
こうなると、足下でパスを欲しがりつなぐスタイルの選手の居場所は、必然的に無くなるわけで・・・。
イングランド戦における戦術が、決して机上のものではないことが証明され、これが監督と選手の自信を深めたような気がします(その対戦相手であったイングランドは、この影響からか本番ではorz...)。

これまで順当と思われていた概念や実績に囚われず自分の思い通りにしたい、という岡田監督の覚悟を持った“本気”が実践された印象のある、スイス・ザースフェーでの一幕だったと思います。

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今となっては何もかもが結果論ですが・・・

監督の苦悩を理解し、自身の名誉に賭けて戦った選手たち。
戦術としては実際苦しかった本田の1トップを周囲がサポートして4得点を演出し、背が低いと揶揄した国もあった日本SBの2人は相手のエースを封じ、川島のスーパーセーブは4試合でわずか2失点(うち1点はPKこぼれ球)に抑え・・・とにもかくにも選手たちが適材適所で最大限の力を発揮し、加えて仲間同士助け合う団結力で困難な状況を乗り切り、それが好成績に結びついたことは間違いありません。フランス代表の崩壊ぶりが、その真逆の事例として証明してくれています。

過去のW杯(特に前回2006年大会)では、誰彼と「戦犯捜し」があった記憶がありますが、今大会においては、その雰囲気を感じることはありません。
ひたむきに、チーム一丸全力で戦った選手たちには、その健闘を讃えることこそ相応しいでしょう。

時折、“表向き”には感情的(ヒステリック?)な応対を見せるものの(笑)、最後まで選手の心が離れることがなかった岡田監督の手腕と強烈なリーダーシップにはあらためて敬服します。

日本代表は、今夜帰国します。
彼らの健闘を、心から讃えたいと思います。

おまけ:
こんなことを書くとお叱りを受けそうですが・・・
いまだに、長谷部がキャプテンマークを巻いていたことが意外でなりません(笑)
しかし、パラグアイ戦後に「Jリーグにたくさん足を運んでください」と言ったときには、キャプテンらしい優等生発言をするようになったなぁ、と関心してしまいました。
さすが、浦和で鍛えられただけのことはあります(´∀`)

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コメント

nigoeさん、こんにちは。そして、お久しぶりです。
南アフリカでの日本代表の戦いぶり、'we are'的にもまったく満足なものでしたね。応援し甲斐のある4試合でした。

たまのり的には、鹿の匂いがまったくしない代表の試合は、それだけでも大満足なのに、そのうえ、世界標準に伍して戦えたことが、本当に喝采ものでした。

さて、オーストリア・キャンプを打ち上げた我レッズ、戦術の浸透度はどのくらい上がっているのでしょう?山田直&梅崎のチームマッチ度は?
気になるのは、阿部ちゃんの海外オファー。そして、残念なのが高原の移籍の動きですか・・・。
wktkの日々がまた始まりますね、楽しみです。

投稿: たまのり | 2010/07/03 13:01

・チームの要だった長谷部を気持ちよく送り出して、さらなる成長の機会をつくった
・闘莉王を放出して、阿部本来のパフォーマンスを取り戻す環境をつくり、実際に再生させた
・わがまま好き放題やっているだけじゃダメだよと、闘莉王に猛省を促す機会をつくった

というわけで、岡田ジャパン快進撃のお膳立てをしたのは俺たちの浦和レッズなのである、というのはえこひいきしすぎでしょうか(笑)

さらに、4年後の日本のスタイルを先取りしているのもわが浦和レッズだと、いづるは信じております

投稿: いづる | 2010/07/04 02:31

@たまのりさま
大変ご無沙汰して失礼いたしましたm(_ _)m

>鹿の匂いがまったくしない代表の試合は、それだけでも大満足

ワタシの心の内を代弁してくださって誠にありがとうございました(笑)
世界レベルに追いついたのかまだまだなのか、個々の議論ではそれぞれの評価に分かれそうですが、それでも「伍して戦えた」という意味では大いに同意いたします。あのスペインでさえ1点しか獲れなかったパラグアイ(←堅守)とスコアレスドローまで持ち込んだのですから。

ということで、目を国内に向ければ今日は草津とのPSM。
行けないのが残念ですが、キャンプの成果は上がったのか?高原は?直輝は?・・・と悲喜こもごもごっちゃまぜでも考えてるだけでワクテカになりますね。
ワタシたちのリアルな世界がもうすぐ再開ですね。ホント楽しみです。

@いづるさま
こちら様もまた、大変ご無沙汰して失礼いたしましたm(_ _)m

>岡田ジャパン快進撃のお膳立てをしたのは俺たちの浦和レッズ

これまたワタシの心の内を代弁してくださって誠にありがとうございました(笑)
阿部、長谷部は言うに及ばず、闘莉王だって(いろんな意味で)「やればできる」んだと関心してしまいました(あはは)。
点が獲れない時間帯、前線に張り付く闘莉王の姿がフラッシュバックしてしまい、びくびくしながら見守っていました・・・こんな試合で上がったら、阿部ちゃん死んじゃうぞ、と ((((;゚Д゚)))。阿部ちゃんに彼の面倒を見る余裕なんてほとんどありませんでしたから。
本来の仕事を全うして献身的にチームに尽くした姿を見て、今回一番「心」の成長があったのは闘莉王だったような気がします。

>4年後の日本のスタイルを先取りしているのもわが浦和レッズ

ワタシもそう願っています。そうあって欲しいです。

投稿: nigoe | 2010/07/05 16:02

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