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2009/05/07

09【AWAY】第10節@柏戦

「あきらめない」「ひたむきさ」・・・懐かしい浦和が戻ってきた心地がした。
2試合連続、試合終盤に見せてくれた劇的な決勝弾。どこかでみた光景、、、ずっと昔「伝説」と呼ばれた試合があった。駒場や大宮サッカー場で数多く見てきた逆転劇やドラマティックな試合展開が脳裏に甦った。奇跡を信じていたあの時代には数多く目にすることの出来た展開を、埼スタに居を移してからはほとんど目にすることが無くなったのは何故なのだろう。
かつてわれらを胸躍らせてくれた浦和が、選手の「あきらめない心」や「ひたむきな心」で少しずつ戻ってくるようだ。
Devotion to URAWA------浦和への献身、熱愛。
言葉が形となって、徐々に私たちの心を震わせてくれている。


090505kashiwa1 昼過ぎにスタジアムに着くと、パラパラと雨が降り出した。雨の国立・柏戦にあまり良い思い出のない身としては、「またか・・・」と少し気持ちが塞ぐ。長蛇の列と雨模様に少し開場時間が早まるも、遅々として進まない入場作業。ようやく入場した頃には雨足はさらに強まり、すでにコンコースは雨を避ける人の波でごった返し。食事もできないような雨の強さでは致し方ない状況ではある。小一時間ほどを過ごし、大粒の雨降り注ぐスタンドへ。

090505kashiwa5 間延びした選手紹介につづき、柏ゴール裏ではギター演奏に名物『柏バカ一代』披露タイム。そののち再び選手紹介。念の入った紹介で、とりあえず、かのフランサが先発ではないことはわかった(笑)。スポンサー会社トップの始球式もあり、いろいろ行事の多いのも柏ならでは。
ようやく試合が始められる雰囲気となった頃も、雨は止む気配をまったく見せない。

090505kashiwa4 序盤の十数分くらいは、浦和に押せ押せムードの勢いはあった。スリッピーなピッチの影響をそれほど感じさせないほどの動きではあったものの、、、やはり運動量が少ない。千葉戦から始まった連戦の影響が前々節・清水戦から現れていたものの、いまひとつ判断や切り替えのスピードが遅い。ボールを貰いに行く動きが消極的。選手間の距離が近すぎる。そんな状況でも、前を目指そうとする意志は見て取れたし、実際090505kashiwa3 早い時間での先制点も生まれた。戦前に浦和を研究して臨んだであろう柏の戦術が機能しないうちに先制点が奪えたようだが、もしかするとこの早い時間の先制点が、浦和に「心の緩み」を呼び込んでしまったのかも知れない。正直、私もこの時間帯、少々ズレを見せる柏の守備を目に して「今日はいける」などと楽勝気分になってしまった。

090505kashiwa6やはり、それは「油断」だった。疲労の影響もあったのかも知れないが。
失点して我に返った柏は、少しずつ対浦和研究の成果を表してきた。千葉ほどの派手さはなくてもじわじわとプレスをかけたりパスコースを切ってくる柏に対し、高い位置でボールを回したり奪えなくなる浦和。徐々に増える柏のポゼッションに警戒しながら、決定的な場面をなんとか回避しながらやり過ごす努力をしていたようだったが・・・ついに防塁は破堤。浦和の左スペースを突かれ、細貝が懸命に体を寄せて防御するもセンタリングを許す。この時点で7割方勝負があったようで、その同じ広大な左スペースに北嶋がニアに飛び込み、失点。坪井も懸命防御したものの、彼に競り勝った北嶋のヘッドも敵ながらお見事。
先制し、失点して同点に追いつかれる展開は、今季2節のFC東京戦以来。慣れない試合展開に、成長途上の浦和がどう対応していくかと見守ること十数分・・・今度もゴール前での坪井のクリアは不運にも柏・石川の前に渡り、2失点目。同点にしてスイッチが入った柏はリアクション→アクションへと戦法を切り替えた模様。シュート数は前半浦和10本に対し4本と少なかったが、柏は前半の多くの部分を自分たちのプランで運ぶことに成功し、浦和は自分たちのペースを失いつつあった。疲労はさらにその現象に拍車をかけているようにも見えた。
ハーフタイム。観る側としては何とも気持ちのやり場のないこの前半。内容的には開幕戦以来の不出来。「3歩進んで3歩下がる」程度で済めば良いのだが、事態が悪化するようであれば、この降りしきる雨の中、選手も私も互いにずぶ濡れの体を労って、可能な限り早く試合を終わらせてくれたなら・・・と弱気の虫がこそこそと私を誘いに来た。しかし結果的には、選手のファイトする姿に、この虫を追い払ってもらったわけで(笑)

090505kashiwa2 後半当初から、元気OUT→高原IN。フィンケサッカーの一翼を担う元気であるが、この日のパフォーマンスは芳しくなかった。否、今日に限らずここ何試合かのプレーは低調化しているのは目に見えていた。交代は当然としても、前への推進力が半減することで、どのような展開となるのか不安がよぎる。
前半の調子そのままに、柏は集中力を切らさず中盤を制し、後半11分の闘莉王のシュートが放たれるまで、浦和をなかなかバイタルエリアまで行かせてくれないでいた。久々に延々と続く「ララ浦和」を、祈りの読経のように唄う。しかし冷静に振り返ってみると、その柏にしても、そこまで1本のシュートも放っていなかった(記録 を見ると、後半は31分まで柏のシュートはゼロ)。
闘莉王のこの後半11分のシュートの直後、柏は北嶋OUT→大津IN。
しかし、、、この交代でスイッチが入り直したのは、今度は浦和のほうだった。

なかなかシュートまでプレーが運べない柏は、北嶋の退場で気持ちが受け身に回ったのか、攻撃への比重を徐々に下げ、守備へと重心をシフトした模様。浦和にとってはこれが幸いしたようで、ボールポゼッションが増えリズムを取り戻すと、直輝やロビーが流れの中からシュートを撃てるように。根気よく、そして少しずつ柏を自陣内に押し込め、あとはこの守備網をどうやってこじ開けるのか、その打開策に感心が注がれた。
引いて守る柏の守備網を壊したのは、新潟戦と同様、セットプレーからだった。ロビーのCKに反応したエジミウソンのHSに見えたシュートは、柏DFが押し込んでくれたオウン・ゴールとなって、ゴールマウスに吸い込まれ、同点。後半39分、先制点をゲットしてから実に長い時間根気よく狙い続けた同点ゴールが生まれた。

この同点劇に、サポたちの意気が上がらないわけがない。応援のボルテージも上昇し、「あと1点」の気運がみなぎろうとしたころ、待望の場面はすぐにやってきた。同点弾からわずか3分後、ロビーからのパスを受けたエジミウソンがDFを切り返してシュート、GKが弾いたところに詰めていたセルヒオが押し込んで逆転。メインもバックもゴール裏も狂喜乱舞の浦和側スタンド。劇的な逆転劇に一瞬酔ったのち、残された時間を確実に切り抜けるための応援が始まった。これまでの「時間稼ぎ」的な終盤のあり方については賛否両論あったが、この日のゴール裏は一丸となって、終了のホイッスルを迎えるまで選手のサポートに余念がなかった。早い時間に得た得点を守るために稼ぐ時間と、終盤に得た逆転弾を守るために稼ぐ時間とでは、結果は同じでも心持ちが異なってくるものだ。フランサの投入で一瞬緊張が漂ったこともあるだろうが、皆、時間が早く過ぎ去ってくれるのを願っていたに違いない。高原のシュートが決まっていれば、ほんの少しでも早い時間に気持ちは楽になれたではあろうが・・・(^^;

あれだけ「追加点」が獲れないと悩んだチームも、ケガの功名か、失点し追いつかれ「必然」となれば、しっかりと追加点を獲ることができている。清水戦は最後に追いつかれてしまったが、先制されても、追いつき、逆転する力をこのチームは備えている。大差勝ちは無くとも、接戦を制する力を備えている。たとえ最後は個人の力で打開したとしても、それが「すべて」ではなく、あくまで「オプションのひとつ」として有効利用されている。
確かに名古屋戦をピークとして、パスワークやコンビネーションは低調化してきている。浦和自身が自らの「壁」に当たっていることもあろうが、対戦相手が研究してきていることも事実。特に今季浦和の原動力となっている元気・直輝への徹底マークが顕著化していることや、中盤でのプレッシングの激化傾向でも、対浦和戦略の一端を垣間見ることができる(敵将も、浦和のスタイルを意識した戦評を試合後にすることもあり)。

090505kashiwa7コンディションの低下と反比例するように得点力が増しているという奇異な現象となっているが、もしかしたら、失点という「危機」や戦術の「壁」、連戦の疲労などが、逆に選手たちのメンタリティーを強固にしてくれているのではないだろうか。物理的に困難な場合は、精神面で超えていこうという・・・いわば「根性」。
この「折れない心」を培ってくれているものは何だろう?
昨年の浦和にはなかった、心の強さ。この精神面の成長もまた、戦術の成長と共に、実に楽しみなことである。
今節、正直なところ、私は前半で試合をあきらめかけた。しかし選手たちは最後まで勝負に食い下がった。
選手たちに、教わった。
この場を借りて、詫びと感謝の気持ちを伝えたい。

090505kashiwa8 まだまだ課題続出の状態ではある。「3歩進んで、4歩下がる」こともあるだろう。
しかし、今季の浦和からは、「良いサッカーをしたい」という心意気が伝わってくる。
心をひとつにし、一枚の同じ絵を描くために、選手それぞれが汗をかき、スタッフもサポーターもそれを支えている。失敗を繰り返しながらもチャレンジを続けていけば、その歩みは遅くとも、失敗は糧となり、いつかひとつの絵が描けるはず。
バラバラだったパズルのピースが、ひとつずつ繋がっていくような、そんな愉しみと喜びを味わってゆきたい。

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コメント

nigoeさん、こんにちは。
それにしても、寒い国立でした。たまのり一家もバックスタンドで震えての観戦でしたが、後半開始10分でカミさんはとうとうダウン、バクスタ裏通路でのモニター観戦になってしまいました。(カミさん曰く、相当数のレッズサポが同様にgdgdモニター観戦していた模様。)
試合のほうは、nigoeさんの告白と同様、ハーフタイム時は「よくてドロー」と覚悟していました。本当に闘う気持ちを魅せてくれた選手たちに、頭の下がる思いです。
次節は天津でエライ目に遭ってきたクラブとの対戦ですが、埼スタアウェイの洗礼で、まったく違った形でのエライ目に遭わせてあげたいものです。今年のレッズの攻撃的なコンビネーション・サッカーを、気持ちも体もお疲れぎみなフロンターレ相手に、きっちり魅せてもらいましょう。

投稿: たまのり | 2009/05/07 16:11

nigoeさま

雨中の応援ご苦労さまです。
nigoeさまも触れられているように、ここ数試合の出来の悪さ(低調さ)は気がかり。
肉体的疲労よりも精神的疲労が見てとれますがいかがでしょうか。特にゲンキ。

ナオキ、ケイタ、ホソガイも。
ノブヒサはジージなのに元気ですな~。

名古屋のジージが言うのも?ですが、連休も終わりましたので10日と16日は参戦します。

投稿: | 2009/05/08 00:15

@たまのりさま
雨の中、お疲れ様でした。
フクアリの時よりは少し気温が高いようでしたが、じっとしていると、濡れた体からどんどん体温が奪われましたね。試合後は電車のこともありシャツだけ着替えましたが、パンツが冷たかった・・・(笑)
そんな中、選手たちは最後まで食い下がって闘ってくれました。ちょっとあきらめかけた自分が少し恥ずかしかったです。
さて、次節は、毎回話題満載(笑)のイルカさんたちです。天津では気の毒でしたが、埼スタでも残念ながらがっくし肩を落として帰っていただきましょう。
今季の浦和の「中間テスト」として、ふさわしい相手です。対戦が楽しみです。

@名無しさん、もとい、なごやのじーじさま(笑)

>肉体的疲労よりも精神的疲労が見てとれますがいかがでしょうか。特にゲンキ。

社会人でもそうですが、社会生活にまだ不慣れな若手は、やはりこの時期、肉体的にも精神的にも疲れがどっと出ますよね。今、巷にもそんな社会人一年生がいますし(^^;
そういう理屈で行けば、働く体力の使い方を知っているベテランが元気なわけですね。啓太や細貝の疲労は、おそらく「4様」の攻撃出張の影響かと(笑)

10日、16日参戦ですか? 「高速千円」利用でしょうか?
道中くれぐれもお気を付けてお越し下さい(^o^)/

投稿: nigoe | 2009/05/08 12:49

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