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2009/04/07

09【HOME】第4節@大分戦

090404ohita1 にわかに報じられた社長の進退を巡る報道を受けてかどうかはわからないが、美園駅から埼スタに向かう歩道には、浦和の結束を呼びかけるようなメッセージが。刺激的な記事とは対照的に人々の動揺はさほど無いためか、冷静さを確認するかのようなメッセージとして私の目に映った。

090404ohita2 4月になって、徐々に春めいてきたものの、埼スタの桜はまだまだ半分も咲いておらず。場所によっては3分咲きといったところで、まるでホームチームの状況を表現しているよう。ならばこれから大いに咲き誇ることを夢想して、当日抽選を済ませ、池の畔の桜のつぼみの下で、しばし春の眠りに誘われてみることに。

090404ohita3 入場後も、心配された雨の予報の気配すらなく、風邪気味な自分の体調以外は良好なコンディション。スタンドで選手の練習を眺めていると、懐かしい男の佇まいが視界に飛び込んできた。
三都主アレサンドロ。
驚いたことに、先発組のエリアでボールを蹴っていた。昨季6月、090404ohita6国立での柏戦でたったの15分で負傷退場して以来の出場。もっと言えば、2006年のシーズンが終わってザルツブルクに移籍して以 来、今の今まで、埼スタで動く彼を目にするのに実に久しい時間が流れた。不安視されている左SBへの緊急措置・・・実は次節以降に復帰の照準を合わせていたそうだが、これはまた今の浦和の苦しい左サイド事情を表していた。
そして、この日もうひとつのトピックが、090404ohita5山田直輝のプロ初先発。
三都主の予定より少し早い起用と、18歳の初先発は、期待値が高いながらも未知数のほうがそれを上回る。このふたりの起用が、 観る者の目に救世主としての意味合いを付加するのか、はたまたさらなる不安を色濃くするものとなるのか・・・。

正直、前半の得点シーンまで、「どうなることやら・・・」と非常に気を揉んで見守っていた。
090404ohita4南側に攻め込む前半、遠景ながらも浦和のパス回しはよく観察できた。フィンケの目指す「コンビネーション」を具現化しようと、根気よくパスを回しながら突破の機を窺う浦和の選手たち。が、、、がっちり中央を固めた大分守備陣の網の目にパスはことごとく搦め捕られ掻き出される場面が連続。何とか包囲網をこじ開けようとするものの、手詰まり感のある前線の攻撃は、磐田戦の苦戦の状況を彷彿とさせた。達也にボールが入れば潰され、はたまた頭上のクロスはシンクロせず。主力を大量に欠いた大分は無理に攻めようとせず、得意の守備でボールを弾くだけはじき、このまま引き分け上等の術中に浦和を嵌るのでは、、、と不安になった。

090404ohita8 しかしながら。
その大分の、そしてシャムスカの誤算が「ふたつ」あったようだ。
ひとつは、アレックスの積極的進出を許したこと。自陣中央を固めすぎるが故に、サイドに大きなスペースが。そこを看過するアレックスではない。崖っぷちで必死の守りを見せていた大分DF陣の最終ラインに流し込まれたセンタリングは、実に「いやらしい」(笑)ところを突いたラストパスとなって先制点ゲット。ああいう質のボールが飛んできたら、敵も味方も反応すること必定。そこを狙えるアレックスのサッカーセンスとプレー精度の高さには脱帽。改めて味方で良かったと思った次第(笑)。
主語を変えれば、自陣に引き籠もった大分の戦術は、実は守備に不安のあるアレックスを野放しにしたうえに自陣へのサイド侵入を誘ったものであり、その傍ら、何度か攻められても何とか持ち堪えていた「崖っぷち最終ライン」ではあったが、破られたその一瞬がすなわち致命傷となった、半ば自殺行為的な本丸籠城的守備戦術と言えるのかも知れない。

もうひとつのシャムスカの誤算は、山田直輝その人だろう。
過去のプレーデータがほぼ皆無の直輝の動きは、知将と呼ばれる彼であっても現場での与えられた時間内では読めなかったのであろう。とにかく前に後ろに動き回る直輝を掴まえきれない大分の選手たちの戸惑う表情にも、その心境が表れていた。加えて、この若者が想像以上に仕事ができたため、対処方法を考えている間に試合が終わってしまったというところだろうか。

前半の終盤に失点してしまった大分は早くも心が折れたのか、粗雑な行為を連発。ラフプレーに留まらず、自軍へのパスミスやプレーミスを繰り返し、特に掴みどころのない直輝や闘莉王への度重なる苛立ち紛れの格闘を仕掛けていた。闘莉王は後半早々にその犠牲となった。大分の焦燥感は、主審の神経質な笛の響きによっても増幅させられたかも知れない。いつからこんな粗暴なチームになったのかと驚かされるほどのプレーぶりに閉口してしまった。
やむなくフィンケは負傷の闘莉王を交代。そこで新鮮な驚きだったのが、交代入場したのがDFではなくFW・高原。阿部がCBに移動し、(多分)直輝がボランチに転戦。意外な采配に戦況を見守っていたところ、これはどうやら裏目に出たようで、前方からの守備が手薄になったことにより中盤が後方に押し込まれる形となり(おそらく前方での守備が効いていた直輝が後方にシフトし、プレスポイントが下がったためと思われる)、少々不利な状況となった。さらにトップリーグのタフさには充分耐えられるとはまだ言い難い直輝のボランチでは、「受ける守備」の時間帯の多い中盤の守備もさらに手薄となり、次第に大分攻撃陣に自陣奥深くまでボールを運ばれるように。

しばらくは辛抱して見守っていた指揮官も、1-0の展開ではさすがに危機を察知してか、十数分後に達也OUT→堀之内INの次手に打って出た。直輝のポジションに堀之内を充て、再び直輝を2列目に戻したところ、これはどうやら応急処置が効いた模様。攻勢が持続するようになり、直輝のダイナミックな攻撃参加に観衆の目が釘付けに。大分ゴール前での混戦は大いに白熱した(私の位置からは、直輝の背番号34が、別の人間の手によって引き歪められたのが見えましたが)。
ポゼッションタイムを増やすことで攻勢に見えた終盤戦だったものの、いざ守勢に回った時に局面の競り合い(振り切られたり、抜かれたり、など)の不安定さが垣間見えた。時間つぶしのボールキープやパス回しを失敗して南側にボールを持って行かれるたびに冷や汗ものだった。
それでも試合全体を通しては、主力を大量に欠く手負いの大分相手に当然の優勢内容。過去の例に漏れず、対浦和アウェイ戦では終始守備的で点の獲れそうのない大分であるから、大量得点の試合展開とはならないことは戦前より予想できたものの、もしこの試合で追加点を挙げることができていたならば、今後のリーグ戦への自信を手にすることが出来たかも知れない。しかし、チームはまだまだ未完成、今は課題が残されたくらいで良しとすべきなのだろう。
試合の面白さは、得点の多さには必ずしも比例しない。前節磐田戦、ナビ杯横浜FM戦よりも濃い内容であったことは確かであり、そのことが観る者にも充実感を与えてくれている。

090404ohita7 開幕戦の敗戦、ホーム開幕戦での快勝、エコパでのドロー、そして今節の勝利・・・たった4節を消化しただけではあるが、「3歩進んで2歩下がる」ペースでも、着実にチーム状態が改善されていることが手に取るようにわかるだけでも、昨シーズンより遙かに楽しさを味わえている。
こつこつとチームが創り込まれていくことの喜びを感じることもまた、サッカーを愉しむ原点のひとつである。

 

追記:
ここまで、刮目に値する動きを見せているのが、エジミウソン。
昨年の酷いパフォーマンスが見違えるような、はたまたまるで中の人を取り替えたような活動量の多さと献身的なフォアチェックに関心させられます。
しかし、昨季があんまりな態度だったので、「去年は散々ダメ出ししてゴメン」と反省の弁までは述べられませんが(笑)、今季の貢献度は高いと素直に思います。対空中戦の弱さは相変わらずですが、それをカバーして余りある機能を発揮していると思います。これも新監督体制によって醸し出される適度な緊張感とチーム内競争活発化の効果でしょうね。
ということで、状態の良いうちに(笑)、ひとこと賛辞を書き添えておきます。

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コメント

nigoeさま

お久しぶりですぅ~m(_ _)m
うちのアネちゃんが柏の住人になったもので引っ越しの
お手伝いで、チト遠征して今日帰宅しました(レイサポ
にならねばいいが…、お家が旧ホームの徒歩圏)。

ということはどうでもいいのですが、今季のそれがしの
戦績は1勝1分けでおじゃります(負け知らず、ネ)。
人もボールも動くサッカーに変わりつつあるようで、楽
しいです。 それにしてもエジ!変わりましたねー。

投稿: なごやのじーじ | 2009/04/07 19:46

@なごやのじーじさま
お久しぶりです、こちらこそご無沙汰しておりましたm(_ _)m
「アネちゃん」とはお嬢様(長女の方)ですか?
関東遠征の際のベース基地になりそうですね(^^)。

>人もボールも動くサッカーに変わりつつあるようで、楽しいです。

サッカーも一般人も、働き者は見ていて気持ちが良いものですね。まだまだ成績と内容が伴わないかも知れませんが、今シーズンは「内容」重視で見守っていきたいと思います。
私たちも、選手たちと一緒に成長していきたいものですね。

エジミウソンは、この状態を12月まで維持してくれたならば、今季は「ダメ出し」を控えることにいたしましょう(笑)

投稿: nigoe | 2009/04/08 18:21

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