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2009/04/14

09【AWAY】第5節@名古屋戦

豊田まで徒歩で試合前に辿り着くこと は不可能と悟り(笑)、木曽福島から電車を乗り継いで現地へ。途中、岐阜県内での乗り換え時に“同業者”に遭遇。赤者はこの国にあまねく暮らしているのだと改めて実感。年に一度の名古屋戦を心待ちにしている地元サポの気持ちが伝わってくる。

090412nagoya1 14時過ぎ現地着。開門から1時間を経過して到着したというのに、いまだに待機列は解消されておらず。十数分並んだのちようやく入場。
まだ4月半ばだというのに半袖で快適に過ごせる陽気となったこの日、この特有なスタジアムの内部コンディションが心配されたが、閉められた屋根が日除け効果を発揮して、場内を涼しく保ってくれていた。先着していた仲間に導かれてスタン090412nagoya2 ドに入場し、試合開始までの短い時間を過ごす。相変わらず多くの浦和者で賑わうアウェイ側スタンドではあるものの、通路はそれほど埋め尽くされておらず、往来にそれほどの支障は感じなかった。不況の影響なのか、はたまた日曜遠方アウェイのためなのか、心なしか例年より参戦者が少ないように感じた。しかし、「来る者は、来る」ことには変わりなく、馴染みの顔とはいつもと変わらず挨拶を交わした。090412nagoya3

昨季、一度も勝てなかったうえに、屈辱も味わわせてもらったこの日の相手。さらに現在、ACLに参戦しているJリーグ代表チームである。昨季と言えばホーム開幕戦の名古屋戦が、暗黒のシーズンの始まりを告げるかのような試合内容となったことは記憶に新しい。ある意味、この一年の苦い思いを090412nagoya6清算するには格好の相手。その闘いに臨むのは、前節・大分戦と同様のメンバー。前節に続き、アレックスのSBは活躍を見せてくれるのか、はたまた若い力はチームの成長を見せてくれるのか、、、

開始早々から、戦前のさまざまな思いを一気に忘れさせてくれるような光景が展開した。ディフェンスラインを高く保ち、コンパクトな中090412nagoya4盤のスペースで人とボールがよく動く。ボール保持者に猛然と襲いかかってくる名古屋の選手に怯むことなくパスコースを丹念に突き、囲まれたかと思えばファーに顔を出した味方を常に意識して展開し、ワイドに揺さぶりをかけながら相手陣内へ侵入してゆく。これは前節まで気配のあった「パス回しへの固執」と言うよりは、本来の目的である、ゴールに向かうためのダイレクトプレーを意識しはじめているようだった。前節に比べ「ムダ」なパスが少ない。ゴールへ向かう動輪の歯車がしっかり噛み合ったような、有機的な連動性を感じさせた。明らかに前節の状態から一歩踏み込んだスタイルに進化していることが感じられた。
またそれは、攻勢と守勢が切り替わる際においても同様で、攻→守の体勢の切り替えが早いうえに、高い位置からボールを奪うことで、また素早く守→攻が切り替わる。「攻撃のための守備」という意図がプレーに明確に表現されている。深い位置においても、前線に移動した闘莉王のポジションには阿部がカバーに入ったり、サイドの侵入者へは啓太が追い込みに向かったり、それでも防げなかった場合には暢久が・・・アレックスの後方にまでカバーに回るほどの「働き者ぶり」を発揮(笑)。
攻撃におけるパスサッカーも、守備におけるカバーリングも、活動量=数的優位性が保たれなければ成立しない。攻守両面における活動量の増加が、今の浦和の成長の栄養源になっていることを裏付けている。

090412nagoya5 常に苦手意識のつきまとう対戦相手の名古屋であるが、このたびは戦前の予想に反して(?)、序盤から浦和が戦況を支配。名古屋は攻撃に転じた際、しばらくは最終ラインを上げて中盤をコンパクトに保とうとしていたが、浦和にボールを奪われると、浦和攻撃陣に激しくチェックをかけるもののパスでかわされ続け、ボールが取れずにじりじりと攻め寄られては自陣深く引いて守るしか術がない状態。(本音はショートカウンター戦術を採ろうとしていたのかも知れないが)ACLの影響なのか、プレスが効かず精彩を欠く名古屋は、途中から引いて守る省エネサッカーで集中度を高め、浦和攻撃陣を捉える戦法に切り替えた模様。先日のACLでは、リーグ戦との過密日程を切り抜けるために主力温存策をとったとの報道を耳にしたようだったが・・・。
逆にこうなると浦和の苦手なスタイル(引いて守られる)に嵌られるところ、今節は少し違った。引いた相手DFをおびき寄せるようにミドルを撃ったり、サイドに散らすなどして揺さぶりをかける工夫を見せている。惜しみない活動量は、このような場面にも発揮されていた。

前半の早い時間帯に達也が突然の負傷退場(肉離れの疑い)となり、一瞬この攻勢に変化があるかと心配されたが、代わって投入された原口は、その流れを断ち切ることなく縦へと積極的に動いてくれた。根気よく名古屋陣内を揺さぶった浦和の攻撃は、前半43分に結実。ロビーのクロスを闘莉王が頭で落とし、詰め寄ったエジミウソンが無人のスペースに流して、原口元気が豪快に蹴り込みJ初ゴールを挙げた。放たれた弾道は確信に満ちてゴールに吸い込まれていくようだった。17歳の若武者のゴールデビューは、チームを大いに活気付けた。サポーターは言うに及ばず、である。
点差以上に内容で浦和が圧倒した前半。久々に「サッカーを観た」思いがした。浦和のシュートは、撃ちも撃ったり前半だけで11本。対する名古屋は2本のみ。シュート数を比較しただけでも、前半の優勢ぶりを物語っている。ほぼハーフコートサッカーと表現していいほど名古屋を自陣に長い時間釘付けにした。

後半も前半そのままの勢いでの立ち上がりを見せてくれた。特に直輝が出したロビング状のパスに元気が走り込んだシーンには、新しい浦和の時代の到来を見せつけられた思いがした。やや元気の反応が遅れたようで不発に終わったものの、今後の浦和サッカーの未来を大いに感じさせてくれた。

期待感が膨らみかけた後半であったが、時間の経過とともに、浦和の選手たちの活動量が徐々に減少してゆき、その機を窺ったように名古屋の反攻が始まった。しかし名古屋の攻撃にはどこか“軸”が無く、縦ポンで前線に放り込んではダヴィやマギヌン、玉田に代わって投入された杉本に後を任せる前後分断サッカーで、確かに終盤は浦和が押し込まれる時間帯が増えたものの、(名古屋の)後半シュート3本では「反攻」と言うには迫力に欠けた。予想外に押し込んでこないためか、あるいは浦和の両サイド(左SBは途中アレックスOUT→細貝INに交代)とボランチ陣の追い込みが効いたからか、名古屋の両サイドは次第に沈黙。クロスを上げても圧倒的制空権を誇る闘莉王が浦和上空を徹底防衛。
思惑どおりに事が進まない名古屋の選手は、次第に苛立ちが表面化。接触プレーを契機にその感情をあからさまに表現するように。終盤15分間に出されたイエローカードの数は両チーム合わせて実に5枚。ラフプレーのみでなく、小競り合い、異議、果ては審判に詰め寄る場面も。残り数分で交代退場させられたロビーは、おそらく2度目の警告を避けたフィンケの安全策と解釈できた。
家本主審のこの日のジャッジは、おおむね公平感は保てていたもののボディコンタクトに090412nagoya7 若干寛容すぎるきらいがあったため、荒れた雰囲気を醸し出した一端を担ったかも知れない。しかしそれ以上に名古屋の選手たちの苛立ちは目に見えて観察でき、思うようにできない自分たちのサッカーに対するもどかしさを他者に転化しているようにさえ見えた。
名古屋の自滅にも助けられた形ではあったが、5分間という長いロスタイムも堅実に凌ぎ、1点を守りきって試合終了。

090412nagoya8 前半の浦和の攻守にわたるパフォーマンスは、フィンケ・サッカーの萌芽を感じさせてくれるものだった。前節に続き、粘りの守備での無失点勝利もまた喜ばしい成果となった。
少しずつではあるが、われらにも目に見える形で、しかも確実に創り込まれている浦和の新しいスタイルに、誰もが希望を抱いたに違いない。
ただ、前節でも感じたとおり、“追加点”を挙げることができるようになれば、さらに今後への自信へつながる何かを手にすることができるような気がする。
しかしまだ5節、焼け跡からの再建復興をはじめたばかりであることを忘れずに、焦ることなく確かな土台を築くことに専念して欲しい。

公式戦7試合で、敗戦はたった2試合。
正直、「出来過ぎ」である。
勝利に浮かれることなく、結果に落胆することなく、将来を見据えて内容を求めることを忘れずに見守ってゆきたい。

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コメント

試合を良く見られているなと感心しました。これからもすばらしい記事を期待しています。

投稿: | 2009/04/14 21:16

@「?」(名無し)さま
コメントありがとうございました。
思いつきの拙文駄文でお恥ずかしいのですが、最後までお読みくださり恐縮です。こんな文でも読んでくださる方がいらっしゃることで、私も励みになります。
もしご興味がございましたら、今後とも生温かい目でお見守りくだされは幸いです。
よろしくお願いいたします。

投稿: nigoe | 2009/04/15 11:33

nigoeさん、こんにちは。
現地参戦ご苦労様でございました。
しかも、中山道中膝栗毛まで組み込まれてのご遠征、頭の下がる思いでございます。

さて試合のほうですが、この試合のトピックスはなんといっても元気の弾丸シュートに尽きると思います。
日本代表キーパーに尻餅をつかせる弾道の鋭さ、破壊力はワールドクラスのものでした。
たまのりは、スカパーでのTV観戦でしたが、「うわー、生で見たかった。クヤシー。」と叫んでしまい、一緒に見ていたカミサンに思いっきり引かれてしまいました。
次戦のサンガ戦では、是非、元気には埼スタでの"弾丸シュート(リプレイ)"をお願いしたいものです。
「生弾丸、見てぇ~っつ!」

投稿: たまのり | 2009/04/15 12:36

@たまのりさま

>「うわー、生で見たかった。クヤシー。」
元気のシュート現場に立ち会えただけでも、苦労して(?)豊田に行った甲斐があったと思いました。
このシーンを肴に、今週はビールが何杯も飲めますわ(笑)
浦和の新時代の幕開けを告げる、そんな出来事でした。

次節京都戦でも、元気だけでなく直輝にも是非ゴールを決めて欲しいものですね。埼スタなら、何度もビジョンでリプレイされますしね(^^)。

投稿: nigoe | 2009/04/16 13:47

nigoeさま

ハイ、見てきました!
高遠城址公園の桜や妙義さくらの里の桜…。
レッズの名古屋戦と同じくらい良かったですよー。
堪能しました!!
桜は散ってしまいますけどレッズは大丈夫ですよねー。
nigoeさまから太鼓判頂くと嬉しいんですけど…。

なんか、目をパチクリしているジージでした。

投稿: なごやのじーじ | 2009/04/16 23:06

@なごやのじーじさま
お返事が遅くなってしまい、大変失礼いたしましたm(_ _)m

>高遠城址公園の桜や妙義さくらの里の桜…。
おお、高遠に行かれましたか。私もあの付近の仕事をしていた時に見に行ったことがあります。武田勝頼ゆかりの中世の名城ですね。
木曽福島の宿で旅人に聞いた話でも、名古屋戦のあった週末がちょうど見頃で、大変な混雑だったそうですね。
中山道界隈も一気に陽気が良くなって、梅、桃、桜が同時に咲いておりました。まるで福島の三春のようでした。

桜は散ってしまいましたが、浦和の「花」は「華」となって、絶えることなく咲き誇ってくれることを願って止みません。

投稿: nigoe | 2009/04/21 21:52

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