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2008/11/05

08【天皇杯】4回戦@愛媛戦

081103ehime1 『鬼門』。
天皇杯緒戦会場の駒場。
何年も苦戦を強いられ、ホームとは言えもはや『鬼門』。客観的に考えれば、苦戦は駒場という場所に因るものではなく、あくまで天皇杯特有の“対戦相手”に因るところが大なのだが。しかしどうも、不思議と駒場という場所のほうに「苦戦のインパクト」がつきまとう。これも因果な赤サポの習性なのか。
しかし、勝てば上位進出の確率も高いこの『鬼門』・・・前向きに081103ehime2解釈すれば『試金石』とも言えるかも知れない。
毎年、天皇杯緒戦は、その年の大会の今後の闘いぶりを占う意味が大きいが、今年の場合は来季全体の闘いぶりまで占われる、多くの課題を抱えた試合の意味合いも持っていた。
クラブは、監督は、選手は、、、どんなパフォーマンスをわれらに披露してくれるのだろうか。

081103ehime9 業務繁忙期に入り、ダンナが帰省できなかったこの連休、単騎参戦の私は東側クルヴァの階段に陣取った。
新潟戦同様、リーダーからの応援主旨に関する説明があった。前回同様、応援はするが自粛する方針に理解を求め、東側のサポは拍手で賛同。不本意な手段ででもクラブに意思表示すべきと腹を括った反面、決して応援を放棄していないところに、選手を081103ehime3この「板挟み状態」から守りたい気持ちも表れていた。重苦しい空気が東側クルヴァを包んでいた。

多くの人々の期待と不安が渦巻く中、試合は始まった。
開始から十数分ほどは、まずまずだった。久々先発の達也が、ピッチになんとも懐かしい活力を与えてくれていた。沈滞感漂う浦和に新鮮さを与えてくれる達也の躍081103ehime8動だったが、、、根本的にチームが改善されていない限り、達也の起用はただの小手先の手段にしかならなかった。
次第に愛媛のリズムに吸収されていく浦和。相手ボールになると簡単にボールを自陣まで持ち込まれてしまう。いざ マイボールになっても連動して動く選手の動きが少ない。そればかりか個々人のプレーの精度が低く、詰め寄られると当たり負け。組織力が欠如しているだけでなく、個の力も欠如。まさに「お粗末」。啓太のパフォーマンスに関しては長らく各方面で懸念されているが、こ081103ehime5の日のプレーぶりも目を覆いたくなるほどの出来。最終ラインに吸収されすぎるためバイタルエリアが空くばかりか、ボール奪取のポイントが低く、マイボールにしても全体に引き気味の陣形では攻撃に時間がかかるのも当然で、それを補おうと細貝がひとり中盤の底で前後左右に奮迅し、負担が増加(これによる精神的ストレスが、後半退場劇の引き金になったのか)。かたや、新潟戦での奇策よりはより真っ当な配置となった左サイドの平川だったが、味方のプレーを「感じた」動き081103ehime6が少ない。飛んできたクロスに反応が遅れるばかりか、ボールを保持しては複数でサイドに追い込みを図る愛媛DFに掻っ攫われ、競っては掻っ攫われ・・・相手にお付き合いしている闘いぶりではなく、むしろ浦和自らがパワーダウンしているようにさえ思えた。

この試合の行方はどうなるのかと思案に暮れようとしていた矢先、、、何かを思い出したように、浦和の攻撃が活気づいてきた。前半の終わ081103ehime7りごろから後半途中までの間はポゼッションが改善し、シュートの機会も増えた。
が。
数だけ見たら「機会は増えた」が、その内容は、ほぼ枠内に飛んでいない状況。
さらに見る者を落胆させたのは、「味方が飛び込んで来るものと信じて」託して出した相手ゴール前へのラストパスに、反応するのは愛媛のDF。赤いユニを纏った選手の姿はそこに在らず、というシーンを連続されては、得点の匂いも漂うはずもない。しか081103ehime4もサイドからのクロス一辺倒という単調な攻撃には、正直、遠い目になった。
それでも得点の機会はあったわけで、不細工なシュートでもゴールインしていれば、少しは自信と希望を持てたのかも知れないが・・・自陣ゴール前で人数を割き中央を固める愛媛の魂のディフェンスは奏功し、パスの出しどころを失った浦和の攻撃は、次第にパス回しに専念。前を向きシュートを撃つ回数が激減。
その事態を誘引したのは、わずかな希望の星であった達也を交代で退かせた采配。90分は持たないだろうとの予測はわれらにも折り込み済みではあったが、スコアレスの展開が続いている中、あと10分でもいいから可能性のある達也のプレーをもう少し引っ張れなかったものだろうか。セルとの交代アナウンスが場内に流れた時、今まで聞いたことのないほどの大きなどよめきと唖然とした声がスタジアム中から沸き起こった。セルが悪いわけではない。チャンスを引き出す動きもあったのだが、動きの質が達也よりも良いとは言えず。「攻撃しているような」時間帯は長かったが、ボール保持者がパスの出しどころを探しているうちに愛媛守備陣に包囲され、横方向にパスやドリブルが行き交うことしきり。時間の経過とともに運動量も低下し、棒立ちの選手たちがピッチに佇んでいた。相手守備網を崩す力は今の浦和にないことを表現していた。
とにかく、ロビーのプレー精度の低さが痛かった。昨年の今頃の彼を思えば、彼のプレーでチャンスがことごとく潰えてしまう現在の光景を、誰が想像できたであろう。
後半も終盤戦になると、ヒヤリとする逆襲を受けつつも、お互い延長戦の支度に入るかのように無理をしなくなり、淡々と時を過ごしタイムアップ。

両者、点の入る気配のないまま、延長戦突入。
ここまで時間を存(ながら)えさせたのは、互いの技術の稚拙さだろう。延長戦に入り、ようやく試合が動いたが、結局PK獲得による1点のみ。あとは語るに内容乏しき試合展開。細貝の報復行為による一発退場で、浦和は守勢を余儀なくされた。フォーメーションが混乱し(あとで知りましたが、延長に入ってから4バックに変更したようで)、そこを愛媛に突かれてあわや総攻撃を浴びそうになったものの、自陣を固め、徹底的に跳ね返し、前線にロングボールを蹴り込んでは相手陣内でボールキープの時間稼ぎ・・・と虎の子の1点を守りきり、ようやく120分終了。

カップ戦は、確かに「勝てばいい」世界ではある。負けたら終わりなのだから。
だが、この「その場凌ぎ」の勝利が持つ意味は、複雑だ。
ホイッスルの鳴った瞬間、「これでいいのか?」と思ったサポは多かったと思う。「今の全力」を尽くして選手は闘ってくれたとは思えても、お世辞にも胸を熱くしてくれるプレーを見せてくれたとは言えない闘いぶり。その反論の意思表示としてのブーイングであったと私は解釈しているが、私にはそんな気も起こらず、ただ呆然とピッチの選手たちを眺めていた。
081103ehime10さらに、目を疑う光景が。
東側に挨拶に来た選手たちが、クルヴァを避けるように通過してゴールの真裏へ行こうとしたのである。「違う、違う」との仕草をしながら闘莉王が中心部に詰め寄り、それを制止しようと阿部が取り入った。それを眺めていた暢久が、ようやく選手全員を促して中心部に歩を進めさせて、軽く挨拶。しかし、その一連の顛末081103ehime11が裏目となり、さらに大音量のブーイングが選手に降り注ぐ羽目に。ただひとり、スタンドにしっかり目を向けて挨拶した阿部だけにねぎらいのコールがかけられた。メインスタンドに挨拶に向かう選手たちの背中を眺めながら、私は言葉にし難い淋しさを覚えた。

遠のくサポーターと選手の距離。
つい本音で不甲斐ない闘いぶりを叱咤しようとしたら、選手に背を向けられてしまった。クラブとサポーターの板挟みに苦しむ選手たちを守ろうとしていたのに。
お互いを責め合う現実に、心の余裕などありはしない。本音さえぶつけ合えないほど、心が通わなくなってしまったのか・・・

081103ehime12いつからか選手は監督やクラブより地位が高くなり、膨張拡大するサポーターは『一勝』の難しさを忘れて客気取りとなり、クラブは興行主義を重んずるあまり苦悶する選手やサポーターを置き去りにし・・・この三すくみの構造は、ついに互いをそれぞれ追い詰めてしまった。

ここまできたら、「歩み寄る」しか手だてはないはず。
時間はもう無いのだから。
たとえ今は反目し合う同士であっても、同じ危機に立たされた同士でもあるはず。
今は私情を捨て、互いに知恵を絞ってこの窮地を脱することに専念すべきではないだろうか。
すべてが終わりお互い命存えたなら、思う存分激論を交わせばいい。

そう思いながら、試合後、時間が経っても動こうとしないクルヴァを私は後にした。

 

追記その1:
ゴール裏を避けるように歩く選手を見て、97年最終節の駒場での挨拶で、ケッペル監督が同じようにゴール裏中心部を避けるように遠巻きに歩いたことを思い出しました。
あの頃は、サポーターがケッペルの先進性に気付いていなかったと思いますが(次の原政権は、ケッペルの遺産で98年は好成績を残しましたが、遺産を使い果たした99年の惨状は・・・言わずもがなです)。

追記その2:
「目を疑う光景」は、東側スタンドにも見られました。
試合中に菓子やカップラーメンを食べ、口を突いて出てくるのは選手をなじる野次ばかり。
他方では、担架で運ばれる味方に対して「そんなヤツ、担架から落とせ!」などと、野次の度を超えた怒号。
ゴール裏とは、選手をサポートすることに徹する場所だと私は思っていたのですが・・・私が時代遅れなのか、それとも周囲が変わってしまったのか。
応援をせず文句の多い人ほど、選手の役には立たないのだということだけは、わかったような気がします。

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コメント

おつかれさまでした。
家族でのんびりメインだったんですが、
まさか2日連続であんなストレスのたまるサッカーを見ることになるとは・・・・

瓦斯だって今日の清水だって、前日の広島だって、
ロスタイムに1点もぎ取ってるのに・・・・

レッズが札幌だから家にいると思ったのに、札幌に行くんか?
と呆れられましたが、チームがどんなでも、
サッカーがサッカーでなくボロボロでも、
札幌の最低気温が氷点下予報でも、
最後までついていくしかないでしょう!

札幌で!

投稿: えりぴょん | 2008/11/05 21:13

はい! 私も札幌に参ります、必殺!見届け人として。
ナニをって? 
もちろん、チームとゴル裏です。

なにがあろうとゴール裏は闘った選手を温かく迎えてほしい!
と、ジージは思います。

新潟戦といい、この試合といい、このところなんかさみしい…。

投稿: なごやのじーじ | 2008/11/05 21:59

nigoeさん、こんばんは。
天皇杯の初戦は、どのチームにとっても難しいものですが、それにしてもレッズの戦いぶりは、サポの求めているものとはまったくかけ離れたものになっていました。
愛媛FCを蔑むわけでは決してないですが、実力的にはもっともっと圧倒する戦い方ができていいはずです。何故それができないのか。シーズン終盤になっても、浦和の戦い方が熟成されてないからですよね。去年と違って、決して疲労のためではないですよね。
愛媛FCを相手にしても、闘莉王を前線に張り付けてのパワープレイに頼るしか点が取れないって、何でなの。カウンターし放題のお膳立てができているのに、しかも相手ディフェンダーがギブアップ寸前なのに、無為なボールキープばっかりでサポを萎えさせるって、どういうことなんでしょう。
負けちゃいけないけど、そんなことしないと勝てないチームなんでしょうか?そうだとしたら、そうしたのは誰なのかってことですよね。
このチーム状態でリーグ戦上がり4ゲームを全勝するのは極めて厳しいですが、それだからこそ、何としてもという気持ちは強いです。
コンサ戦は、たまのり参戦できませんが、ここで勝ち点3を取れれば、その後の3戦は全試合参戦して、選手の後押しを何としてもやりぬく覚悟ですよ。
nigoeさん、皆さん、全力で頑張りましょう。

投稿: たまのり | 2008/11/05 23:16

nigoeさま

本当に、今の状況はヤバイなって感じます。

この状況で、札幌!
ですから。
ですので。
絶対に勝って欲しいのです。
信じられないような、最高のシュチュエーションです。
コンサになんか絶対負けたくない!!!

この日のために全霊をかけてきました。
少しでも選手達を後押しできるよう、私も闘うつもりです。

「まあ、そこまで熱くならんでも」と言われるかも知れませんが、ここで熱くならんでいつ熱くなるんだ!もう今後、何時ここ(札幌)で熱くなれる日が来るかわからないので、空回り、KY、そう思われても構いません、私は選手と一緒に闘います。

イベントではない、闘いです。

長文&ウザイコメ失礼いたしました。


投稿: aki | 2008/11/05 23:33

@えりぴょんさま
同感です、どんなにボロボロでも、私たちはついて行くしかありませんものね。だって「うぃあー」なんですから。
余所様で拝見しましたが、日曜は仙台だそうですね。私も日曜夕方に仙台入りです(明日も仙台から札幌入りです)。お互い耐寒レースを乗り切りましょう!
では、札幌で!

@なごやのじーじさま

>なにがあろうとゴール裏は闘った選手を温かく迎えてほしい!
この試合での闘いぶりは、ブーイングは行き過ぎ(勝ったのですから)にしても、とても拍手で迎えられるものではありませんでした。新潟戦の3倍はひどかったです。優しさだけでなく、厳しさもまた愛情のひとつなのですが、今はそれも伝わりません。
けれど、今回の件でゴール裏も考え方が変わったのではないかと感じました。どう変わったかはわかりませんが、、、当日のリーダーの説明を聞いてみようと思います。
では、札幌で!

@たまのりさま

>負けちゃいけないけど、そんなことしないと勝てないチームなんでしょうか?
>そうだとしたら、そうしたのは誰なのかってことですよね。
シーズン始めの不調を、ついにフルシーズン継続させてしまいました。クラブは重大な過失を犯してしまったと思います。
普通に考えて、たまのりさんご指摘のとおりだと思います。人間誰しもそうですが、足元を見ずに調子にばかり乗っていると必ず没落します。その典型になっただけのような気もします。
フロントや選手は時が来れば去っていきますが、私たちはずっとレッズサポなのです。私たちの浦和レッズを守るために、私たちにできることをやりましょう。
最後までやり抜くこと。選手を後押しすること。
がんばりましょう!

@akiさま
熱きコメント、ありがとうございました。
熱き心は大歓迎ですが、冷静にいきましょう(´∀`)

敵はコンサだけではありません。まさに今、「浦和の敵は浦和」状態かと思います。
この愛媛戦のような闘い方でコンサに勝利したとしたら・・・やはり考えさせられてしまいます。浦和の将来を。
今や雑念に囚われて熱き闘志も忘れかけている選手たちを鼓舞させなければなりません。まずはそこから、ですね。
同じく、雑念に囚われれているサポの奮起も必要でしょうね。今後の方針を固めてしまったフロントに対して、もう抗う必要は無くなったのですから(期待できないということで)。

このたびは、大変お世話になります。
よろしくお願いいたします。

投稿: nigoe | 2008/11/06 11:43

例えば、土地勘の無い街に行くのに渡されたのは日本地図でしたー
・・・・みたいな感じ?
迷子になっている選手達の道標になるのは何かな・・。

今の状態の選手にはサポーターの声がしんどいのかも
しれませんが、
声援を勝ち取るのでなく、頭を下げるのでなく、
「これでどうだー!」と堂々と胸をはってサポーターと
対峙してほしい。

負けることを怖がるな。
それよりも力を出し切れないことを恥じなさい。
・・・とお蝶夫人が言ってました。主将に贈る言葉です。

投稿: A三郎 | 2008/11/07 02:38

@A三郎さま
お久しぶりでございます。

>負けることを怖がるな。
>それよりも力を出し切れないことを恥じなさい。
>・・・とお蝶夫人が言ってました。主将に贈る言葉です。

さすが、竜崎麗香様は高尚なことをおっしゃいます。
負けても全力を尽くしたのであれば、惜しみない拍手を送ろうというものです。勝負に対する真摯さを感じさせずに勝利したときほど後味が悪いもの。それは選手だけでなく応援する側にも言えますね。
明日、主将に伝えておきます。

投稿: nigoe@みちのく→札幌遠征中 | 2008/11/07 17:17

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