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2008年10月の2件の投稿

2008/10/29

08【AWAY】第30節@新潟戦

081026niigata1 新潟駅のホームに降り立つと、ひんやりとした空気が肌を撫でた。それほど寒くもないとその時は思ったが、スタジアムに着き列に並んで待機していると、しんしんと底冷えがして、鳥屋野潟から吹いてくる風が寒さをさらに引き立てた。真冬ほどではないものの、まだ体が冬の体質になってないために、だんだんと冷たさが染み入ってくる。沿道の木々が埼玉のものより色づいていて、ここは北国なのだということをあらためて実感した。

081026niigata2 入場前に、コールリーダーから列に向け呼びかけがあった。よく聞こえなかったのだが、この日の応援についての方針についての説明があった模様。基本的にはサポ各自の判断に任せて、良いプレーをした選手に拍手を送り、コールをするというもの。応援拒否を強制はしないし、決して選手を応援しないわけではない、という意思は明らかにしていたようだ。

081026niigata6 そんな浦和者の悲壮な願いをよそに、入場後のピッチで行われた場違いな映画の宣伝。そのうえ「巨人が優勝した」などとさらに場違いな発言をしてしまった中居くん・・・想像以上のブーイングに空気を読んだのか、「試合前の緊張した状態の時に場違いにやってきて、すみません」と謝罪。中居くんを責めても仕方がない、彼を呼んだ側の感性がずれていた。さらに中居くんがまだ演説中にほどなく都築が練習でピッチに登場。さらに間が悪い。新潟の運営が、いかに観客を惹き付けるかに苦慮しているかが垣間見れた。

081026niigata5 今まで見た中では最長の横断幕ではないだろうか。寸分の猶予もない切迫した文。試合前の練習中にピッチに向けられていた幕は、試合直前にはスタンドに向けられた。「本当に強くなるために」「愛を持って考えろ」・・・まさに「待った無し」の悲痛な叫び。勝ちさえすればサポーターは喜ぶというものではないことを、このような形で意思表示せねばならぬところまで、われらは追い詰められた。「将来」の見えないクラブのビジョン・・・もとい、ビジョンなどというものを持っているのか? 追い詰められたのはサポだけではない、選手も、そして監督も、である。

081026niigata8昨年まで盤石と思われた「We are REDS」の信頼関係が、揺れにゆれながら始まった新潟戦。
緊張感漂う中、ピッチに目を凝らすと、、、右・平川、左・暢久の光景が目に映り、一旦我が目を疑った。神戸戦であれだけ失策と叩かれた布陣をまたも採る采配に、呆れたらいいのか、それとも左サイドの人材不足を嘆いたらいいのか・・・出鼻をくじかれたような心持ちでピッチを見守った。
081026niigata7前半の出来は惨憺たるもの。闘莉王は負傷の影響か走れず跳べず痛々しい。ロビーのパスミスには、希望の灯が吹き消されそうな想いがした。他の選手に至っては、前に出て行かない、動かない、パスの出しどころを探しては悩み立ち止まり、相手ボールとなっては簡単にフリーにさせ自陣まで攻め込まれ・・・自信を無くしたようなプレーの続出は目を覆わんがばかり。「ついに、チームは壊れてしまったのか?」と悲壮感さえ漂うさまだった。しかし、それでも懸命にボールに食らいつく選手の姿を目にすれば、励まさずにはいられない。拍手で選手を鼓舞し、選手の名を呼び、ただひたすら後押ししたいという気持ちを伝えんがために、声を、拍手を送った。
ふと、気付いた。
大音量の応援は迫力があって良いが、シンプルな応援は温かさや気持ちが沁みるように伝わっていく。意外だが、静かなぶんだけ声も拍手もよく響く。たまにはこんな応援も悪くない。戦況の最中にありながら、不思議にこんなことを考えていた。

直視するのも難しい前半の闘いぶりに、後半へどのように望みをつないでゆくのか・・・
悲観していても闘いは再開される。敵に背中を向けては敗走あるのみ。気持ちを奮い立たせて、私たちは、そして選手たちは後半に臨んだ。

後半ほどなくして、私は攻守の方向を錯覚した。平川と暢久の位置が変わっていない。
よくよく見てみると、左右のポジションチェンジがなされていた。この指揮官は、味方をも欺く「前半は寝ていた」奇策をこの期に及んでも打ってくるのかと呆れてしまったが、試合後の情報で、暢久が「やりにくいから」と左右サイドの交代を進言したことを知った。さらに、暢久はFWや両ボランチに、相手選手への応対や中盤でのボール展開を要望したという。闘莉王も細貝への前進指示をしたそうで・・・そんな実態を知らぬまま現場で過ごしていたが、この“作戦”は奏功し、後半の選手の動きに連動性が出てきたのは事実。

浦和の指揮系統は、変わってしまった。
壊れていたのは、選手ではなく、選手と監督の信頼関係だったのか。。。

ロビーが右サイドに流れてクロスを上げる機会が増え、達也の投入により相手陣内深くまで侵入できるようになり、全体的に陣形が押し上がった格好に。新潟に押し込まれる場面は時折あったものの、前半とは見違えるほど中盤に厚みが増したぶんだけボールが回り、そしてボールを拾えるようになり、得点の匂いが徐々に漂ってきた。後半35分、ようやくわれらの溜飲が下がる思いの先制点が、細貝の右足によってもたらされた。ゴールを背に受けたパスを、ターンして前に向いて決めた一発。この時間帯は、攻撃に対する選手たちの081026niigata9積極性がよく感じられた。残り10分は虎の子を守らんがために少々不格好な守勢を貫いたが、「勝たなければ」という選手たちの想いもよく伝わってきた。ただ、逃げ切りのため守備固めすべきロスタイムの時間帯でのロビー→岡野の交代は、、、岡野の300試合出場達成への配慮からだろうが、そんな余裕のある試合展開だったのかどうか、疑問を残した形で試合終了(岡野の記録達成は慶事なのですが)。その交代を促したのが監督だと 081026niigata10かロビーだとかのウワサもあり、ここでも指揮系統に混乱の気配 が・・・

勝って良かった。
「ただ、勝って良かった」というだけの試合だった。
だからこそ、横断幕の言葉が再び問いかける。

浦和の将来はこの残りの試合にかかっている。無駄にすれば来期も同じことを繰り返すぞ。現場は、そしてフロントは本当に強くなるために真剣に必死にこのクラブに愛を持って考えろ。もう待った無しだ。

081026niigata11残り4試合に、浦和の将来は託された。
チーム内紛争、崩壊したゲームプラン、失った求心力と信頼・・・これらをどうやって再建できるのか。残された時間は少ない。
他チームの状況など関係ない。成すべきことをすれば、運はついてくるくらいに考えるべきだと思う。
私たちの大好きな浦和レッズの将来を考えるほうが先ではないだろうか。
本当に強くなるために、愛を持って。

 

081026niigata4

余談その1:
この日の主審を拍手で迎えたら、頭を下げて挨拶してもらえました。しかも2~3回も。
この主審、充分心得ているものと思われ(笑)

 

余談その2:
081026niigata3何度も当地は訪れていますが、新潟名物『イタリアン』を初めて食してみました。
もやしたっぷりの焼きそばに、ミートソースをトッピング。
率直な感想としては・・・「学校給食のソフト麺ミートソースもどき」ですな、ワタシ的には“ジャンク”の領域です(^^;

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2008/10/21

08【HOME】第29節@神戸戦

081018kobe2_2 サッカーとは、かくもメンタリティーが影響する競技であることを再認識させられた。
戦う前から空中分解状態にあるチームが、勝利を得られるはずがない。久しく得られない勝利への焦り、チームの結束力の低下、造反が噂される選手の非帯同。試合中には、どうすれば点が獲れるのか、どうすればチームメートをサポートする動きとなるのか、ピッチの上で模索し迷う選手たちの姿と戦意を削ぐ選手起用。さらに試合後には、自分の部下の闘いぶりを他人事のように評する指揮官、全力での応援を放棄し全力で選手を罵倒するサポーター・・・

いつから、このチームは勝利をもぎ取るための「ひたむきさ」を忘れてしまったのだろう。
いつから、サポーターは勝利を得るのがどれほど難しいことであるかを忘れてしまったのだろう。
フロントも、監督も、選手も、サポーターも、おのおのが成すべきことを精一杯していると、胸を張って言えるだろうか。
おのおののベクトルが違う方向を向いている今、困難な結末を迎える覚悟を強いられる予感がした。
さまざまな状況が交錯し、久々に腑が煮えくりかえる想いがした、第29節神戸戦。

081018kobe3前半の攻勢時に先制点を取れていれば戦況は変わっていたかもしれなかったが、それを加味しても、相手をたびたびフリーにしてしまう守勢時の連携の悪さと集中力の欠落への不安は隠せなかった。ぽっかり空いた中盤のスペースは、相手の侵入を容易に許してカウンターを浴び放題にしていたし、神戸の攻守の切り替えの速さへの応対も試合全体を通して芳しくなかった。山岸が防いでくれなかったら、、、という「あわや」のシーンを眼前で見せ081018kobe4つけられる展開。
ただ前半、浦和のサイド攻撃は何とか「機能」していた。「機能」はしていたが、「精度」に欠けていた。右サイド平川については、何度も神戸陣内に切れ込むも、センタリングの精度がお粗末。“奇策”として注目された左サイド暢久に至っては、どうしても左→右足にボールを持ち替えねばならず、その間隙を狙って囲った神戸DFの格好の餌食に。さらに悪いことに、ようやく相手守備の頭上や合間を抜けたパスの先には誰も居らず、否、居ても球は収まらないうえにシュートを撃てても枠の外・・・こんなことの繰り返し。

点を獲れそうな気がしない。
いつ点を獲られてもおかしくないシーンの連続。

081018kobe1 後半は、さらにその色濃い展開となる。
しぶといマークに遭っていたとは言え、ロビーのボールロストの位置と形態が良くない。そのうえ、ひとり中盤で奮闘していた細貝の消耗がありありと見て取れた。啓太の最終ラインへの吸収率がさらに高くなるとともに、がら空きの中盤にフリーで余裕のドリブルで侵入してくる神戸の選手。ようやく浦和ボールとなり神戸陣内に攻め込むも、ラストパスに反応して飛び込んでくる選手がおらず、ボールは虚しく反対サイドに抜けていく。「どうして行かないのか!」と両手を伸ばしてボールの行く手を指し訴えるパサー。何とかシュートを撃てても、穴あきの中盤ではセカンドボールを拾いに行く2列目&3列目の存在もなし。サイドからのセンタリングは相手GKへのパスとなり・・・やることなすこと裏目の攻撃。そして、暖簾に腕押すような沈滞ムードをさらに増幅させたのは、高原→達也の交代。別にこの両者が個人的に悪いわけではない。交代の直前に見せてくれた高原の意地の切り込みドリブルに光明と活力を感じたまさにその直後、高原本人だけでなくピッチ上の選手やわれらスタンドのサポにまで、まるで冷や水を浴びせかけるような交代劇は、皆の戦意を削ぐに充分だった。

この時、私は思った。

「この監督は、何を考えているのだ」

と。

試合を通して、機能しているとは言い難いエジミウソンを残し、シュート機会こそは少ないものの献身的に動き回り、時に守備陣のミスをカバーするために奔走していた高原を、まるで時間を計ったかのように後半11分という早い時間に交代させた監督の采配には、驚愕を通り越して失意を覚えた。戦意を削ぐ采配は、負のメンタリティーを呼び込んだと言っても過言では無いだろう。それはシュート数のスタッツも表すように、試合全体を通して両チーム14本ずつ放ったシュートの配分が、前・後半の展開の違いを物語っているようだ(前半:浦和10/神戸4、後半:浦和4/神戸10)。
さらに、火を見るより明らかだった左サイド暢久の起用失敗(別に暢久の調子が悪いわけではないと思います)により交代枠を1つ無駄にしてしまったがために、2分後の坪井負傷退場により交代枠を不可抗力ですべて使わざるを得なくなってしまった。この後の援護が無い現実を受け入れざるを得ないだけでなく、試合後指揮官に「選手のファイトが足りない」と評されたピッチ上の選手たちの落胆や孤独感はいかばかりだったのか、それを思うと虚しい。
この戦況に対する見込みの甘さ、「失策」と言わずして何と表現すればよいのだろうか。

点の獲れそうにもない気配と、いつ点を獲られてもおかしくない気配が充満する雰囲気の中、かくして失点のその時は訪れた。
しかし。
問題は、失点してしまったことではない、と私は思った。
失点した現実を受け止め、点を取り返しに行こうとする対策と意欲と気迫に欠けていたことではいか、と。
結果、敗戦の非難の矢面に立たされた闘莉王だったが、少なくとも彼は最後まで気迫を見せてくれていた(ラストのシュート2本は、彼の攻撃参加によるものである)。ケガを押して、万全でない状態での中、最後まで闘っていた。個の力に頼らざるを得ない状況は、決して彼ひとりが作りあげたものではない。紛れもなく、監督その人である。矢尽き刀折れた手負いの兵を捨て身の白兵戦に追い込んだ指揮官の罪は大きい。
さらに。
悔い改めるべきは、失点シーンののち沈黙してしまった、あるいは応援ではなく罵声をピッチに向かって投げかけていたサポーターではないだろうか。
最後の瞬間まで闘うことを選手に要求しておきながら、自らはその義務を放棄するサポーターの身勝手さ。いつからこんなに傲慢になってしまったのか。金を払って観に来ているという意識のある“客人”には、「共に闘う」などという言葉を軽々に口にして欲しくない。

苦しい時、苦境に立たされた時、選手を後押しするのは、選手を後押しできるのは、
サポーターでしかないのだから。
沈黙するのは、試合終了のホイッスルが鳴ったあとでいい。

「共に闘う。」
そう、闘いは、まだ終わっていない。
優勝の可能性など関係ない。
共に闘うと決めた以上は、選手と共に最後まで闘い抜きたい。さまざまな困難や弊害や無理解から、選手たちを、私たちの声と熱意で守りたい。
後半37分の失点から終了のホイッスルが鳴るまで、自分の歌声が周囲にことさら響く北ゴール裏で、この気持ちを再認識できた、第29節神戸戦だった。

追記:
選手を弁明の場に立たせるクラブのこのやり方。
藤口体制となって幾度か見かけるこの手法に、クラブの自信の無さがうかがえてなりません。

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