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2008/10/21

08【HOME】第29節@神戸戦

081018kobe2_2 サッカーとは、かくもメンタリティーが影響する競技であることを再認識させられた。
戦う前から空中分解状態にあるチームが、勝利を得られるはずがない。久しく得られない勝利への焦り、チームの結束力の低下、造反が噂される選手の非帯同。試合中には、どうすれば点が獲れるのか、どうすればチームメートをサポートする動きとなるのか、ピッチの上で模索し迷う選手たちの姿と戦意を削ぐ選手起用。さらに試合後には、自分の部下の闘いぶりを他人事のように評する指揮官、全力での応援を放棄し全力で選手を罵倒するサポーター・・・

いつから、このチームは勝利をもぎ取るための「ひたむきさ」を忘れてしまったのだろう。
いつから、サポーターは勝利を得るのがどれほど難しいことであるかを忘れてしまったのだろう。
フロントも、監督も、選手も、サポーターも、おのおのが成すべきことを精一杯していると、胸を張って言えるだろうか。
おのおののベクトルが違う方向を向いている今、困難な結末を迎える覚悟を強いられる予感がした。
さまざまな状況が交錯し、久々に腑が煮えくりかえる想いがした、第29節神戸戦。

081018kobe3前半の攻勢時に先制点を取れていれば戦況は変わっていたかもしれなかったが、それを加味しても、相手をたびたびフリーにしてしまう守勢時の連携の悪さと集中力の欠落への不安は隠せなかった。ぽっかり空いた中盤のスペースは、相手の侵入を容易に許してカウンターを浴び放題にしていたし、神戸の攻守の切り替えの速さへの応対も試合全体を通して芳しくなかった。山岸が防いでくれなかったら、、、という「あわや」のシーンを眼前で見せ081018kobe4つけられる展開。
ただ前半、浦和のサイド攻撃は何とか「機能」していた。「機能」はしていたが、「精度」に欠けていた。右サイド平川については、何度も神戸陣内に切れ込むも、センタリングの精度がお粗末。“奇策”として注目された左サイド暢久に至っては、どうしても左→右足にボールを持ち替えねばならず、その間隙を狙って囲った神戸DFの格好の餌食に。さらに悪いことに、ようやく相手守備の頭上や合間を抜けたパスの先には誰も居らず、否、居ても球は収まらないうえにシュートを撃てても枠の外・・・こんなことの繰り返し。

点を獲れそうな気がしない。
いつ点を獲られてもおかしくないシーンの連続。

081018kobe1 後半は、さらにその色濃い展開となる。
しぶといマークに遭っていたとは言え、ロビーのボールロストの位置と形態が良くない。そのうえ、ひとり中盤で奮闘していた細貝の消耗がありありと見て取れた。啓太の最終ラインへの吸収率がさらに高くなるとともに、がら空きの中盤にフリーで余裕のドリブルで侵入してくる神戸の選手。ようやく浦和ボールとなり神戸陣内に攻め込むも、ラストパスに反応して飛び込んでくる選手がおらず、ボールは虚しく反対サイドに抜けていく。「どうして行かないのか!」と両手を伸ばしてボールの行く手を指し訴えるパサー。何とかシュートを撃てても、穴あきの中盤ではセカンドボールを拾いに行く2列目&3列目の存在もなし。サイドからのセンタリングは相手GKへのパスとなり・・・やることなすこと裏目の攻撃。そして、暖簾に腕押すような沈滞ムードをさらに増幅させたのは、高原→達也の交代。別にこの両者が個人的に悪いわけではない。交代の直前に見せてくれた高原の意地の切り込みドリブルに光明と活力を感じたまさにその直後、高原本人だけでなくピッチ上の選手やわれらスタンドのサポにまで、まるで冷や水を浴びせかけるような交代劇は、皆の戦意を削ぐに充分だった。

この時、私は思った。

「この監督は、何を考えているのだ」

と。

試合を通して、機能しているとは言い難いエジミウソンを残し、シュート機会こそは少ないものの献身的に動き回り、時に守備陣のミスをカバーするために奔走していた高原を、まるで時間を計ったかのように後半11分という早い時間に交代させた監督の采配には、驚愕を通り越して失意を覚えた。戦意を削ぐ采配は、負のメンタリティーを呼び込んだと言っても過言では無いだろう。それはシュート数のスタッツも表すように、試合全体を通して両チーム14本ずつ放ったシュートの配分が、前・後半の展開の違いを物語っているようだ(前半:浦和10/神戸4、後半:浦和4/神戸10)。
さらに、火を見るより明らかだった左サイド暢久の起用失敗(別に暢久の調子が悪いわけではないと思います)により交代枠を1つ無駄にしてしまったがために、2分後の坪井負傷退場により交代枠を不可抗力ですべて使わざるを得なくなってしまった。この後の援護が無い現実を受け入れざるを得ないだけでなく、試合後指揮官に「選手のファイトが足りない」と評されたピッチ上の選手たちの落胆や孤独感はいかばかりだったのか、それを思うと虚しい。
この戦況に対する見込みの甘さ、「失策」と言わずして何と表現すればよいのだろうか。

点の獲れそうにもない気配と、いつ点を獲られてもおかしくない気配が充満する雰囲気の中、かくして失点のその時は訪れた。
しかし。
問題は、失点してしまったことではない、と私は思った。
失点した現実を受け止め、点を取り返しに行こうとする対策と意欲と気迫に欠けていたことではいか、と。
結果、敗戦の非難の矢面に立たされた闘莉王だったが、少なくとも彼は最後まで気迫を見せてくれていた(ラストのシュート2本は、彼の攻撃参加によるものである)。ケガを押して、万全でない状態での中、最後まで闘っていた。個の力に頼らざるを得ない状況は、決して彼ひとりが作りあげたものではない。紛れもなく、監督その人である。矢尽き刀折れた手負いの兵を捨て身の白兵戦に追い込んだ指揮官の罪は大きい。
さらに。
悔い改めるべきは、失点シーンののち沈黙してしまった、あるいは応援ではなく罵声をピッチに向かって投げかけていたサポーターではないだろうか。
最後の瞬間まで闘うことを選手に要求しておきながら、自らはその義務を放棄するサポーターの身勝手さ。いつからこんなに傲慢になってしまったのか。金を払って観に来ているという意識のある“客人”には、「共に闘う」などという言葉を軽々に口にして欲しくない。

苦しい時、苦境に立たされた時、選手を後押しするのは、選手を後押しできるのは、
サポーターでしかないのだから。
沈黙するのは、試合終了のホイッスルが鳴ったあとでいい。

「共に闘う。」
そう、闘いは、まだ終わっていない。
優勝の可能性など関係ない。
共に闘うと決めた以上は、選手と共に最後まで闘い抜きたい。さまざまな困難や弊害や無理解から、選手たちを、私たちの声と熱意で守りたい。
後半37分の失点から終了のホイッスルが鳴るまで、自分の歌声が周囲にことさら響く北ゴール裏で、この気持ちを再認識できた、第29節神戸戦だった。

追記:
選手を弁明の場に立たせるクラブのこのやり方。
藤口体制となって幾度か見かけるこの手法に、クラブの自信の無さがうかがえてなりません。

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コメント

nigoeさま

随分とお久しぶりです。
あちこちで遊んでいたもので、心を入れ替えてこのあと
応援がんばります。

他で使った手法ですが、明日も、佐渡にもジンギスカン
にも、東京フォーラムにも、最後の芝刈りにも参ります
余談ながらナイルの砂も持ち帰りました

私は諦めません(あっ、応援を!です)
〇勝の方は、ゲル〇の首とともにどこかに飛んで行って
しまったと思っています

投稿: なごやのじーじ | 2008/10/21 22:20

@なごやのじーじさま
こちらこそ、ずいぶんご無沙汰しておりました。お元気そうで、何よりです。
公私にわたり、仕事に遊びに大変忙しかったこの1ヶ月でした(^^;
そうですか、今日もお越しですか。今、レッズは内に外に厳しい状況ですが、こういう苦境を何度も乗り越えてきたのが「うぃあー」です。私も最後まで諦めていません。最低、来年のACLに出られる努力をせねば、です。
道中くれぐれもお気を付けて!

投稿: nigoe | 2008/10/22 08:25

nigoeさん、こんにちは。
神戸戦は、本当に残念な結果でした。今年の生参戦の中では、最悪のゲームかもしれません。安易な'闘頼み'を繰り返してきたツケが回ったとしか言いようがありませんね。
組織としての戦い方が見えてこないゲームでした。たまのり的には、達也投入後にそれを期待したのですが、組織的な運動量が一向に上がらず、グダグダ感が大きくなるばかり。失点シーンは、「とうとう取られたか。」と、逆にスッキリしてしまったほどでした。
nigoeさんも仰っているように、闘は怪我をおして本当に良く頑張っていた。でも、絶頂期の半分のパフォーマンスもないのは明らかでした。それで、指揮官に「70%しか戦ってない。」と言われたら、可哀想ですよね。半分の実力も出せない選手を使わざるを得ないチームに誰がしたのかをしっかり反省してもらいたいものです。
後、南のゴール裏も、何を言ったのかは知らないですが、食って掛かる相手は闘なのかってことです。フクアリと埼スタと2回連続で「切り替えていこう。頑張れ、闘莉王。」と叫んでいた、たまのりでした。

さあ、いよいよ今日は、ACLガンバ戦ですね。闘が、ディフェンスに集中できるゲームになってほしいものです。そうすれば、決勝に行くのは我々になっているはずです。

投稿: | 2008/10/22 11:50

すみません。上の投稿者は、たまのりです。
ガンバ戦への出動で、慌てていたもので名前の入力を忘れてしまいました。

ガンバ戦、くやしかったっす。選手は皆、全力を出していたと思います。それでも勝てなかった。
後半のディフェンス崩壊が何故起こったのか。去年の反省が活かされていない現実に、ひたすら脱力のたまのりでした。
リーグ戦の残り5戦、天皇杯に来シーズンのACLリベンジのチャンスを是が非でも獲得するために、切り替えて戦っていくしかないっすね!

投稿: たまのり | 2008/10/23 11:11

@たまのりさま
ショックのあまりというわけではないのですが(^^;、レスが遅くなりまして失礼いたしました。

選手の頑張りや個人技だけでは勝てない現実を、クラブはもっと真摯に受け止めるべきですよね。しかも同じことの繰り返しをサポが見せつけられているだけでなく、選手だって同じことを繰り返しさせられて、辟易していることでしょう。
残り5試合と天皇杯、何を持ってすれば活路を見出せるのか、今のクラブの姿勢を報道で聞くにつけますます脱力感が増してしまいます。
それでも試合はやってくる、それでも現状で闘わなければならないのなら、私たちで選手を盛り立て勇気づけていくしかないのでしょうね。
何だか戦時中の「一億総玉砕」のような心境ですが・・・
それでもやらねばなりませんね。新潟戦もがんばりましょう。

投稿: nigoe | 2008/10/24 18:39

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