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2008/09/23

08【AWAY】第25節@大宮戦

砂塵舞う遙か遠き異国から、「一番近くて遠い」隣町での雷雨の決戦。
体力的にも精神的にも今季の正念場であるこの秋の連戦にもかかわらず集中力を保って闘えたのは、逆にタイトなスケジュールがもたらしてくれた緊張感が好作用したのかも知れない。

タフネス。

これから終盤戦に向かう浦和を支えるのは、純粋なまでに勝負に臨むストイックさと貪欲さ、この相反する感情をどこまで共存させて最後まで闘い抜くか------のような気がする。
シーズン当初、バラバラになりかけたチームが秋になり徐々にピースが繋がるようになって、何がしかの画がおぼろげに見えてきた。しかし試行錯誤を繰り返すうちに、制限時間は徐々に近づいてきた。与えられた時間の中ですべてのピースを繋ぎ埋めるために、そこに立ち会うものひとりひとりが、それぞれに手にしたピースをはめ込む場所を共に探そうではないか。


080921ohmiya1 歩き慣れた氷川参道の団子屋の佇まいが、いつもと違うのがわかった。
同じ街であるはずなのに、あえて「敵地」と呼ぶ特異な日。いつもとは違う心持ちで境内の脇を通り、スタジアムへ。
待機列で待つ間の口寂しさを紛らわすために、ダンナが公園の売店で買ったチップスのパッケージですらオレンジ色のものだけしか売られていない様子。たったこれだけのことで、普段親しんでいる大宮の杜に、不思議なアウェイ感が漂った。

080921ohmiya2 試合前にピッチを巡回する審判の傘の色、座席のシートの色、相応しくない色の雨具を身に纏った客への透明カッパの配布・・・などなど、すべてをチームカラーで埋め尽くそうとの運営側の働きかけが随所に。その間、メイン・バック・ホーム側スタンドの観客の着席はスムーズに行われていたが、アウェイ側スタンドの観客の入場は、かなりの時間が過ぎても遅々として進まない。現実に起こってもいない、見えないものと戦っているような運営側。何を怖れていたのだろうか。概ね入場作業が終わった頃、場内を見渡すと、完売したとは思えないほど空席が目立つ。これは一体どうしたことかと、しばし考えを巡らせた・・・

080921ohmiya3スタメン発表。
啓太、達也が不在なのは事前情報でわかっていたけれど、水曜日のACLで出場停止となる堀之内が、何故かベンチスタート。負傷が伝えられていた闘莉王は先発で、梅崎、永井がサブ・・・3日後のACLを見据えると、ターンオーバーの様子はそれほどうかがえない。平川先発の意味は、またしても「暢久ボランチ」を指すものとなった。負傷者の影響による用兵の苦肉の策でもあるとは思えど、ゲルトのボランチ起用法は往々にして不思議さに満ちている(笑)。

080921ohmiya6 開始時刻が近づくと共に、雨足は激しさを増し、遠く雷鳴も聞こえだした。すでに昼前から関東地方の雷雨予報は出ていたはずで、運営側にも予想はついていそうなものだったが・・・。開始15分も経たないうちに早々の試合中断。最近、落雷による人身事故での損害賠償の報道がなされたばかりなので、「中断」という選択肢は主審にも折り込み済み事項であったがための早々の判断だったとは思うが、、、それにしても、やはり集中力と緊張感を削がれてしまう。まるで2階に上がった後で「ハシゴを外された」気分。決して中断の判断自体は間違いではないが、結果論としては、19時開始と同じ開催時間となり、試合再開。

080921ohmiya5 試合開始から中断までの浦和は、良い意味で「予想を裏切る」闘いぶりだったと思う。
積極的にボールを奪い、攻守の切り替えも早い。対する大宮も負けじとカウンターを仕掛ける。白熱した手に汗握る展開に固唾を呑んでいたところ・・・文字通り「水を差す」中断。
小1時間ほど両ゴール裏の“エール”によるご歓談(笑)のあと、試合再開。ここで、鹿島戦の折の、中断→再開→失点劇を誰もが思い起こしたに違いない。そう、きっと監督や選手も思い起こしたに違いないだろう。同じ轍は踏まずと、まるで“挑戦者”のように積極果敢にピッチでファイトする浦和の選手。多少の荒さはあるものの、細貝のがんばりが良い影響を与えている。普段拝めない(笑)ワンツーなども織り交ぜた変化を付けた攻撃も観られ、体力があるうちの「前半勝負」の姿勢が垣間見えた。雨で水分をたっぷり含んだ重馬場のピッチも、その戦法を執るに充分な条件でもあっただろう。
ロングボールに、グラウンダーに、大宮の最終ラインの裏を狙った戦法が結実したのが前半27分。相馬の縦パスに反応した高原が、たまらず前に出たGKを切り返して躱し(帰宅後TVで観たら、「股抜き」でした)、先制点を大宮ゴールマウスに叩き込んだ。「絶対に負けたくない」という高原の気持ちがよく伝わる、気持ちのこもったゴールだった。
その後、先制を許した大宮は、当然ながら攻めに転じた。しかし如何せんというか助かったというか、大宮の攻撃は散発的でフィニッシュの精度にも欠けていた。どちらかと言えば「受け身」の姿勢。勢いづいた浦和はオフェンシブな姿勢をなおも崩さず、守勢に回ってもバックラインを比較的高く保ちながら集中した守備を見せていた。戦前は怪我人扱いの「はずだった」闘莉王も積極的に攻撃参加し、やる気満々。しかし、、、相対的には浦和優勢はに見えるものの、先制後に立て続けに放たれたロビーのシュートは枠外続きとなり、攻勢のうちに追加点を奪えず。そのまま1-0で折り返した前半だったが、浦和のフィニッシュの精度を問われれば、大宮のことは笑えない。全般的な大宮の低調さに助けられていた部分は少なからずあったような・・・

前半のうちに加点していれば、後半はもう少し精神的にも体力的にも優勢に試合を運べたかも知れなかったが、、、それは「たられば」論。こういう「意地のツッパリ合い」のような状況では、緊張感ある1点勝負に醍醐味がある、とも思えるもの。しかし、やはり1点だけでは、観る側にとっては心臓に悪い(^^;
後半しばらくは、前半の勢いそのままに飛ばした浦和だったが、やはり半ば頃からから疲労の色がありありと見えだした。中盤も最終ラインと一緒に下がりだし、高い位置からの攻防ができない状態に。前半、パス配球と、何かとうるさいラフリッチとのハイボール合戦要員としては働きを見せていた暢久が、後半消えた。すかさず大宮はデニス・マルケスが浦和左サイドをゴリゴリとドリブルで押し込んではラフリッチへ送球・・・も、「残念、そこは田中マルクス闘莉王ユウジムルザニ。」(゜∀゜)b
ロビーも消え、ほぼ中盤ではボールを獲れなくなった浦和に対し、徐々にポゼッションを高める大宮の攻撃だったが、阿部も疲れながらもカット&カバーリングに奮迅、何とか攻撃の芽を摘んだ。たまらぬ大宮はデニス・マルケスに替え森田を投入、パワープレーに転じた。早々、あわや失点かと一瞬ヒヤリとする場面があったが、強いて言えば大宮の決定機はそのくらいのものだったのが結果幸いした。

劣勢を強いられた時間のなかで、不思議に思われたのが、またも浦和のベンチワーク。
大宮が、次々と攻撃的な選手を投入するのに対し、何を思ってか、後半30分を過ぎてもフレッシュな選手の投入無し。エジミウソンが負傷退場するまで交代はなく、しかも替わって起用されたのは永井(別に永井が悪いわけではないのですが)。疲れているが頑張って攻めよと言っているのか、はたまた何とか中盤で凌いで守り切れと言ってるのか・・・指揮官はこの時、どんなサインを選手たちに送っていたのだろう? 少なくとも私にはわからなかった。さらにセルヒオ投入が後半43分、ACL免停の堀之内にいたってはロスタイムの投入。。。ゲルトの頭の中には、水曜日の決戦への備えは果たしてあったのだろうか? あったとすれば、永井とセルヒオを“慣らし運転”したことだろうが、先発選手の体力温存を図るという意図はあまり感じられなかったのが私の正直な印象。眼前の勝負に頭がいっぱいいっぱいなのかと疑ってしまいそうな、女ゴコロと秋の空にも似た、まことにもって味方にも読み難し指揮官のココロかな、である---(遠い目)。

080921ohmiya7 大宮にも半ば助けられたかたちでの勝利だったかも知れないが、少なくとも浦和の選手たちは良く集中し、熱き闘争心を持ってこの勝負に取り組んでくれていた。ホーム・大宮サポを遙かに凌駕する浦和サポの『密度』と『声量』が、ピッチ上の選手たちを少なからず鼓舞していたと思う。
おそらく過酷な中東の地での闘いが、サポと選手の結束を強めたのではないだろうか。逆境の中、試合結果は敗北でも次戦に大きく繋がる『アウェイゴール2点目』をもぎ取ったのと一緒に、連帯感と共闘感も持ち帰って来てくれたような気がした。
この勝ち点3が意味するものは、大きい。

辛い時こそ芽生える結束力。
逆境の中でこそ発揮する底力。
浦和には、権力や財力のみでは決して培えない“強さ”がある。実力は、「自らの持てるもの」で培うものだから。それは『汗』であり、『労』であり、『涙』であり、『心』である。
これらのことがらを選手と共有することが、より浦和を強くしてくれるだろう。
この秋の連戦は、われらサポーターが試されている時なのかも知れない。

 

余談:
080921ohmiya4 収容人数15,300人のスタジアムに集ったのは、実数13,559人。
入場前、チケットを求めてプラカードを掲げ声を張り上げる大宮サポの姿を多数目にしました。
かたや、雷雨中断中にスタジアムを出て帰宅する大宮サポの姿も相当数見えました。
心底大宮を応援したい人に行き渡らないチケット。プレミアチケット化したこの試合に対する想いの『密度』に、これほどの隔たりがあるものなのか・・・同じサポとして複雑な思いがしました。

余談その2:
スカパー中継の“クラッキー”、相変わらず意見が手厳しい!
 例)ヨーロッパの主審は、良く走りますが・・・
   今日の主審は、この試合に体調を整えてのことだと解釈いたしましょう(笑)

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コメント

雷雨の中、現地参戦お疲れ様でした。
いやー、スカパーの実況&解説には笑わせていただきました。やらせでないだけ(?)に面白い。
クウェート遠征の疲労の中、選手は本当に良く頑張ったと思います。しかも、砂嵐の次は雷雨…。でも、みんなの勝ちたい気持ちはしっかり伝わってきました。
水曜日はもちろん参戦します。闘莉王が絶対に勝つと約束してくれたんですから、力いっぱい共に戦いますよ(そのために今治療中です)!
また、はるばるクウェートくんだりから来日してくれたアルの方々には、サッカーの本当の喜びや戦い方を教えてあげましょう。
そして、真っ赤に染まった埼スタで浦和の誇りを、魂を、彼らに、そして日本のサッカーファンに、再び見せつけてやろうじゃないですか!

投稿: アニヲタの女 | 2008/09/23 03:15

アウェーゴール裏は予想された混雑はそれほどありませんでした。
僕をはじめ、多くの大宮側チケット保持者は何の問題もなくアウェー側に入ったにもかかわらず、大混雑にならないのは何でだろうと思っていたら、3000枚のアウェーチケットを1900枚しか販売しなかったとか・・・(怒)
来年からは大宮は埼スタでやるか、『♪良く似合う』J-2に行って欲しいですね。
雷雨は鹿島を経験している我々にとっては『へのつっぱり』でした。(笑)

投稿: スパイ1号 | 2008/09/23 10:23

@アニヲタの女さま
こちらでは(^^)、はじめまして。ようこそいらっしゃいました。

>スカパーの実況&解説には笑わせていただきました。
“クラッキー(倉敷保雄さん)”の実況には、思わず耳を傾けてしまいます。昨日再放送観たのですが、試合前に「♪ゲットゴール フクダ」唄ってましたね。
十数年ほど前から、テレ玉の実況をたまにやってましたが、あの頃から充分レッズ寄りの実況で「怪しい人」でした(笑)

>はるばるクウェートくんだりから来日してくれたアルの方々には、
>サッカーの本当の喜びや戦い方を教えてあげましょう。
今頃は、アキバ観光中でしょうか?(笑)
埼スタでは「お客様大歓迎」ですので、是非多くのアルの方にご来場いただいて、赤い悪魔の恐怖をご堪能していただきましょう。
もちろん、準決勝に進むのは「われわれ」です。がんばりましょう!

@スパイ1号さま
お疲れ様でした。
確かにアウェイ側にも余裕がありましたね。2階席にも空席が目立っていました。
とある情報筋によれば、メインの席も一部販売されていなかった可能性があるとのこと。まあ、何枚売るかは大宮の自由ですけれど、「サポ不在のクラブ運営」と言われても仕方のない販売方法でした。昔のレッズにおける駒場の運営を引き合いにする人がいますが、決して「客の締め出し」や「売り渋り」はしていなかったと思います。
雷雨は、カシマに比べれば全然軽かったですよね。あのカシマの雷雨はワタシの人生№1雷雨でした。ホント、空が割れてると思いましたもん。
 ♪ 海が割れるのよ~
は、天童よしみとモーゼの十戒ですね(笑)

投稿: nigoe | 2008/09/23 12:53

nigoeさん、現地参戦お疲れ様でした。
たまのりは、りすフロントのくだらないチケ販売戦術のため、TV参戦でした。でも、TVで見る限りでは、リスフロントの戦術は完全に空振りだったのではと思います。ビジュアル的にも、サポのコールの迫力・音量でも、「どっちがホーム?」を全国的に印象付けました。
そして、タカゴールと全選手(特に萌ちゃん?)の気迫のディフェンス、現地参戦できなかったたまのりの溜飲を下げてくれるのに十分なものでした。
りすフロントは、効果ゼロのナクスタ開催に来年以降も拘って、じり貧街道を邁進するのか、見ものではあります。まあ、その前に、今年限りのダービーにならないことを祈るほうが先ですが・・・。

たまのりも明日は埼スタ参戦です。CWCに向けた戦いに加われる誇りを胸に、全力でサポートするつもりです。

投稿: たまのり | 2008/09/23 18:19

そうですか、nigoeさまは参戦されたのですかー(尊敬)! 
雷雨のなかの応援、お疲れさまでした。

今日、名古屋が負けたので浦和が実質首位!と言いたいところなのですが
連戦の中ではどうでしょうか。今季は最後の最後まで混戦が続きそうですね。
集中力を切らしたチームが脱落していきそうな気がしています。
その点レッズは幸せものですね。毎試合あれだけの観衆の中でゲームがで
きるのですから、気を抜くなんてできませんものね。

というわけで、明日と日曜の試合は参戦です。

投稿: なごやのじーじ | 2008/09/23 23:11

@たまのりさま

>りすフロントのくだらないチケ販売戦術
水面下では様々な話を聞かされました。端的に言えば、
「ホームジャックを防ぐこと」
「オレンジ色にスタンドを染めること」
が目的だったと推察します。前者が成功したかどうかは人員をカウントしないと精査できませんが、チケット販売数を抑えていたにもかかわらず、声量・密度は圧倒的に浦和の勝利。後者は、天候やライトファン中心に招待券を配った影響もあってかこれも不発。試合前のビジュアルも、サポが自主的に運営したと言うよりは、某かの組織(例えば、クラブあるいは後援会など)が主導しているようでした。これでは能動的に行動するサポは醸成されないでしょう。
大宮には勝ちました。さあACL、必ずや準決勝に進みましょう!

@なごやのじーじさま
※昨夜ここに書いたコメントが、寝ぼけて消したのかすっ飛びました(^^;
遅ればせながら・・・編集してお送りします。

>集中力を切らしたチームが脱落していきそうな気がしています。
おっしゃるとおりですね。特に今年は混戦が最後まで続きそうですからなおさらです。選手の集中力を保持させるためにも、私たちサポが、常に厳しく温かい目で見守り続けることが大切かと。

ACLと瑞穂、参戦なのですね。道中くれぐれもお気を付けて。
ワタシも奈良井から鳥居峠を越えて、名古屋入りする予定です。
え?もちろん電車ですよ、「途中から」乗りますが(笑)

投稿: nigoe | 2008/09/24 01:46

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