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2008/08/21

08【AWAY】第21節@FC東京戦

080816fctokyo1 午後。
飛田給の駅に降りた途端、熱気と圧力のこもった空気の塊が私を再び電車に押し戻そうとした。弾力のあるその塊の中に身を投じると、心なしか空気が薄いのではとさえ思えた。尋常ではない気候の中、昨年の並びの光景が記憶から引っ張り出された。それを考えながら、赤と青のパイロンが整然と並んでいる歩道をスタジアムまで歩く足取りは少々重い。

080816fctokyo2 ペデストリアンデッキから甲州街道を見下ろすと・・・意外な光景が。累々と続く長蛇の列があるものと思い込んでいたが、ない。良い意味で予想は裏切られた。このたびは運営側も学習したらしく、隣のアミノバイタルフィールド脇の芝生に待機列を設置していた。タッチラインの両側に列を引き込んでおけば、沿道に並ぶ必要もない。地面からの輻射熱もなく、フィールドからの風通しも080816fctokyo3良い。もしも真夏の昼日中、灼熱のアスファルト舗装の上に並ばされていたらと思うと、別の意味で背筋が凍る思いがした。友人 の厚意によりシート列に入れてもらい、望外に快適に開門までの待ち時間を過ごすことができた。
しかし、、、北の空に暗雲。夜の予報は雨・・・その予兆か。遠く稲光が見える空を背にゲートへと向かう。途中から甲州080816fctokyo4街道寄りの入場ゲートも開放し、スムーズに入場。
何故このような円滑な運営がこれまでできなかったのか不思議でならないくらいに、今年の入場運営は滞りなく、そしてストレス無く行われたと思う。

入場すると、、、きっと誰もが場内の熱籠もった空気に辟易したに違いない。飛田給駅を降りた時の、あの・・・いやそれ以上の息苦しさがスタジアムに再現された。ただ座っているだけでも汗が噴き出し流れ落ちる蒸し暑さ。そんなはずはないのだが、暑さのためかやはり空気も薄く感じる。こんな状況の中で選手たちは今夜は闘うのか??? 想像しただけで目眩がしそうだった。
080816fctokyo6しばらくののち、ピッチに審判団の姿が。どうも見慣れぬ佇ま い・・・暑さによる幻影かと目を凝らしてみると、さにあらず。主審・副審の3名が外国人。毎度試合前のお約束、主審の名を聞かされては一喜一憂する手間は省けたものの、その手間を省いた「ツケのようなもの」が試合中にじわりじわりと忍び寄ってくるとは、その時思いつくはずもなかったわけで------。

080816fctokyo8陽射しが無いことだけが救いのナイトゲーム。タフな闘いの予感。
浦和はエジミウソンを先発から外し、FWに高原と達也を起用。ボランチ阿部、最後尾に闘莉王を配する形をゲルトは今節も選択。かつての「猫の目フォーメーション」も一区切りか。
FC東京は、早速北京帰りの長友を先080816fctokyo5発起用。カボレ、石川、羽生、今野の運動量に脅威を感じつつも、平山先発には不思議な安心感が(笑)。
予想どおり、前半からパワー全開で飛ばしてくるFC東京。やや受け気味な立ち上がりの浦和だったが、切り返すことができず 次第に押される展開に。開始10分程度で被シュート数3だったのに対し、前半も30分過ぎたころにようやく達也が最初のシュートを放てたという状況に、正直驚かされた。とにかくボールが取れない。ボールを失うと、東京の選手は一斉に動き出し、簡単にパスを繋いでゴールに向かってくる。勢いのある相手に、浦和の両SHも自陣に押し込まれて攻撃参加の余裕もない。できるだけ高い位置でボールを奪おうと高原も前線でボールを追い回し奮闘するも、折角のマイボールはすぐに相手に取り囲まれて奪われるか、前を向こうにも「ボールのおさめどころ」が見つからず。結局攻撃は達也と高原で打開するしかない状況。選手たちは、かつてのひどかった時期と比べれば格段に動いているのだが、、、永井もサイドのケアに奔走しているところから察すれば、前節のロスタイム同点劇の教訓から、「守備重視」の戦術を据えていたのだろう。引いた陣形の副作用だろう、攻守が切り替わった時の中盤の間延び感をどうしても拭えない。だから前線にボールがおさまらない。今日も前途多難かと思っていたところ・・・ふと気が付いたことが。立ち上がりから勢い勇んでいた東京の攻撃だったが、前半10分までに放った3本のシュート以降は、鳴りを潜めていたのだった。思ったよりシュートを撃たれていないことと、東京攻勢の時間帯に先制点を決められずに済んだことは、ある意味不幸中の幸いだったのではないだろうか。

前半30分過ぎに放たれた達也のシュートをきっかけに、浦和は息を吹き返したようだった。前に向かう力がようやく蘇ってきた。というのも、意外なことに東京の選手たちの出足が早々に鈍りだしたことが幸いしたのだと思う。まだようやっとではあるものの、次第にFW2人ででもフィニッシュまで持ち込めるように。そして高原の惜しいシュート・・・一日、いや一秒でも早く、彼のシュートが日本のゴールマウスに愛されて欲しいものである。

080816fctokyo7 何とか持ち直した前半終わりの調子をそのままに、後半はボールも人も回り、攻撃の形が作れるように。達也のタテへの揺さぶりを中心に、東京の4バックラインの裏を執拗に狙い続けた。ここでも惜しいクロスバーへの一撃・・・「惜しい」ばかりで、なかなかゴールが決まらない展開に、じりじりと焦燥感が募りつつも、選手たちは根気よくボールを拾っては東京陣内に揺さぶりをかけた。しかし・・・何かが足りない。
耐えていた時間に、もうひとつ試練が。ボディコンタクトに寛容に見えた審判のジャッジに基準の「ぶれ」が散見されるように。ケガ人が出そうなプレーにも放置の態度。かと思えば軽微な接触に笛を吹く。すると時間の経過とともに、「ぶれ」ているだけでなく、何事か「主張」しているような、そんな佇まいさえ醸し出してきた。何となく嫌な予感・・・。

ついに、ケガ人発生。
しかし、この平川の負傷退場が、試合の局面に。細貝を投入したことにより、より低い位置からタテ方向への動きが活性化。ほどなく指揮官は高原OUT→ロビーIN(疲労の色の濃い永井OUTかと思いましたが・・・)。この采配が奏功し、浦和のセンターエリアに、いわゆる“ハブ”が形成される格好に。スカパー!でも「みんながポンテを見て動いている」と解説していたとおり、ロビーを中心にして、浦和の選手たちが連動して動いている様子が見て取れた。その連動する動きが、やがてひとつの攻めの形をつくった。
「練習でやってきたこと。タイミング良く出ることができた」
との相馬の弁には説得力がある。
そこにいた者が、その場での役割を果たす・・・これぞ『戦術』。だからFWで無くても、トップ下でなくても、得点機に居合わせた選手が決めるべきところで決めればいい。『戦術』は、啓太アシスト→相馬ゴールも可能にしてくれる。胸のつかえを取り除いてくれるような、爽快なゴールだった。

失点し焦るFC東京は、赤嶺と川口を投入し、当然ながらその後攻撃に比重を置いた。浦和はそれを受ける格好に。確かに「引きすぎ」の感はあり、途中投入された梶山を放置しすぎるといった反省点はあるものの、前節の轍は踏まじとの選手たちの意志はよく伝わった。帰宅して多くの人の試合後の感想をネットで目にしたが、TV中継の実況解説の影響を受けた意見(引きすぎて積極性に欠ける、というような主旨)が多いように見られた。堤の交代を疑問視する意見もあったが・・・
現場で正直に思ったこと。
それは「絶対に勝ちたい」という願い、ただそれだけだった。
どんなに内容の良い試合でも、結果として勝てなければ元の木阿弥。ただ勝てさえすれば良いという試合ばかりでは困りものだが、長丁場のリーグ戦、勝利だけが必要な試合もある。さらに正直に言えば、闘い方を選ぶほど今の浦和にはそんな余裕はない。堤の投入も、赤嶺や川口への対応も考えてのことであっただろうし、何より「守って逃げ切り」のサインであったと思う。
080816fctokyo9 試合終盤に足を攣る選手や、終了直後にその場に倒れ込んだ選手たちを見て、重馬場のピッチと過酷な気象条件の中、結果を出してくれた選手たちに、これ以上のものを望むことができるだろうか。現場の状況を共有すればこそ、そして選手たちの苦労を肌で感じることができたからこその「Pride of URAWA」であっただろうから。

ひとつ疑問をはさむとすれば、永井を気にして警告を貰ってしまった達也の一件。この選手交代タイミングの遅さについては、残念ながら前節から学習していなかったのは指揮官だけだったと言わざるを得ないかと。虎の子の先制点を死守した選手たちの真摯な態度に比べたら・・・である。

080816fctokyo10 前半半ば過ぎ~後半得点の間以外の試合内容には課題を多く残しつつも、達也やロビーの復帰は大きな収穫であったし、何よりも1ヶ月ぶりの勝ち点3を手にしたことは弾みになった。久々の凱歌も心に沁みた。
近年、チームコンディションは夏場から後半に上向く傾向にあるので(オフ時のフィジカルトレーニング効果でしょう)、これらの波にうまく乗って、後半戦、巻き返しを図って欲しいものである。
赤羽も頂戴したことでもあるし(笑)。

次節磐田戦、チーム状態の改善状況が、確実なものかどうかを確かめたい。
指揮官の改善状況の確認は、とりあえず置いといて。

余談:
かのポーランド審判団ですが、、、北の大地に出没したようで・・・
相変わらずの、カード裁きを見せていただきました。

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コメント

お疲れ様でした。

チームの連携向上は一進一退。
今回は、まずは結果を優先したのでしょうし、そこからまた、攻め上がる姿勢を構築していけば良いと思います。

昨年のニコライ・フォルツァーク氏の印象があまりに良すぎたので、試合開始前は、非常に期待してしまったのですが・・・暑い中、きちっとアップしていたし・・・ポーランドのサポーターも同じ気持ちでいるのでしょうか。

投稿: sat | 2008/08/21 13:43

nigoeさん、こんにちは。味スタ参戦お疲れ様でした。
去年に続いて、味スタ夏の陣はレッズの完勝でしたね。お陰様で、たまのりのアウェイ無敗記録、味スタ連勝記録、対ガス戦連勝記録を更新することができ、有難い事です。
レッズの対ガス苦手意識も、まったくなくなったようですね。公式戦で、2つの勝ち越しですか?大変いい気分です。
nigoeさんは主審の判定にストレスを感じられたようですが、たまのりはそんなでもありませんでした。多分、去年のACLのひどい判定で、「世の中いろいろ、主審もいろいろ」もうすっかりあきらめモードになっているのかもしれません。まあ、なんのかんの言っても、”イエモッ”ちゃんよりは、まったくマシでしたよ。よって、たまのり的には問題なしです。ハイッ!

投稿: たまのり | 2008/08/21 17:44

@satさま
参戦、お疲れ様でした。

>チームの連携向上は一進一退。
そうですね。だからこそ経過を見守る必要があります。
前任者が「全治6週間」なんて表現使ったもんで、まるで病人扱いなんですが(爆)。

>昨年のニコライ・フォルツァーク氏
そうそう、私もこのお方のイメージに引っぱられていました。勝手に期待してしまったぶん、落胆させられました。えらい交歓留学生ですね(笑)。
ポーランドのサポーターの苦労が偲ばれます。

@たまのりさま
参戦、お疲れ様でした。

>レッズの対ガス苦手意識
帰路、「昔ここは鬼門で、来たくないスタジアムだったよね・・・」などと懐かしんでいました。カシマもそのイメージが払拭されつつあります。あの頃を思えば、レッズは随分強くなったと・・・もう「あの時代」は比較対象にもならないんでしょうけど、それでも比べてしまうのが、オールド・サポの性ですね。

>主審の判定にストレスを感じられたようですが
ただの誤審なら、「バカタレ!」程度で済んだのですが、ボディコンタクトに妙に寛容で、悪質なラフプレーも流す傾向にあったので、ケガ人発生が一番気懸かりだったのですが、、、不幸にして、負傷退場者を出してしまいました(ノ;д`)

なお、イエモッツは今年のゼロ杯の頃からだいぶ改善されてきていると思います。香港での修行が効いてるようです。


投稿: nigoe | 2008/08/22 01:37

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