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2008/07/02

08【AWAY】第14節@柏戦

夕張での合宿、語る会・・・これらの成果に期待したほうが甘かったのか、それとも“成果”なんぞというものがそもそも存在しなかったのか。想像以上の失望感を与えてくれた試合内容と結果。
しかし。
それでも私たちにできることは、声で選手を後押しすることだけ・・・。


早朝の列整理を済ませ、一旦帰宅。午後ふたたび列に戻ると、予想どおり朝方の倍は人数が増えている。時間の経過とともに、さらに膨れ上がる人影は巨きな塊と化してきた。いつもの国立の開場前の風景。リーグ戦再開に集うサポーターのそれぞれの表情には、笑顔があった。

開場後しばらくすると、アウェイスタンド内の隙間はホーム側よりも早いペースで次々と埋め尽くされた。なおも増殖し続ける赤い人波を収めるべく、キックオフ時間の接近とともに、閉鎖していたバックアッパー席を開放して収容。オフの間に図られたであろうチーム戦術の熟成、負傷や代表から復帰した選手たちの活躍・・・夕張の合宿も、直前の「語る会」も、内容的には決して芳しいものではないことは、さまざまな情報源から伝わって来ていたはず。にもかかわらず、チームへの期待の高さからだろうか、途切れることなく赤い人々は空席を埋めていた。試合前に披露されたチャントの数々もまた、期待に満ちたものだった。しかし勝負事は「フタを開けてみなければ判らない」「ゲタを履くまで判らない」もの。まずは偉そうに、監督の「お手並み拝見」気分で試合を見守ることにしたのだが、、、

驚いた。
早々に、それも節操なく、馬脚は露われた。否、もとから隠されたものなどなかったのかも知れない。
アレの負傷。前半15分にして、ゲルトのゲームプランは崩壊した。しかし、その“プラン”なんぞというものが在ろうが無かろうか、それは問題ではなかったようだった。選手の動きが鈍い。マイボール時に不安そうな表情でパスを出す味方を探している有様。その間に、相手は自陣に戻る時間を与えられ楽々と守備固め。FWと中盤の距離が遠く・・・遠いと言うより「中盤がない」。守勢に回ると、体の具合でも悪いのかボランチの2人はプレスに行かず消極的、ほぼ最終ラインに吸収されてしまう。やっとの思いで前線に配球するも、守る相手は「心得た」と相槌を打たんばかりに迷わず浦和のボール保持者を囲みに来る。
目を覆わんばかりの惨状は、交代したばかりの左サイドの守備にも容赦なく飛び火した。これもまた、アレの負傷が在ろうが無かろうが、戦前から存在した不安要素だったはず。3バック背後のスペースを狙い撃ちされていた。ボランチの守備不足もそれを助長していたことは言うに及ばずであろう。右に左に浦和最終ラインを揺さぶり続ける柏攻撃陣。まるで“崩し”のお手本を見せて貰っているようだった。積極性な気持ちと、意思疎通の取れた動きがあれば、浦和にだって可能なはずなのに・・・

時がそれなりに経過すれば、わかりきっていた不安は具現化されてしまうもの。
前半29分、一瞬、守備陣は何かを考えたのか、、、静止画像のようなストップモーション・シーンに見えた次の瞬間、背後の広大なスペースに迷うことなく走り込む黄色い人影。1失点目。後半39分の失点シーンもまた、同様のものだった。攻勢にまかせて前掛かりとなった背後の広大なスペースを突かれた失点劇。太田には清水時代にも同じようにやられているのにもかかわらず。
この惨状を見かねたゴールマウスに何度か助けられ、結果2失点で辛うじて終えられた、というのが正直なところだろう。そんな、時系列を追って観戦記を書く気にもなれない今節の試合内容だった。

多くの疑問が、脳裏をよぎる。
ロビーより啓太より闘莉王より、明らかに運動量に勝る永井や梅崎を早々から投入しなかったのは何故なのか?
(極論ではあるけれども)存在そのものが味方の危機を招いていたエジミウソンよりは、明らかに機能していた高原を交代させたのは何故なのか?
そもそも論として、戦前から疑問視されていたこのFW両名を同時起用することに固執しているのは何故なのか?
ともすれば5バックに陥りがちな、コンディション不足のボランチ両名を同時起用したのは何故なのか?
そして、『ボランチ闘莉王』に、事ここに至ってもこだわり続けるのは何故・・・

奇策のアイデアもついに底を尽いた感の拭えない指揮官が選んだ次なる戦術は、どうやら「チームの雰囲気づくり」だったようだ。何があろうとも不都合な現実から目を背け、選手の機嫌を損ねぬよう、自分に対する愛情が薄まらぬよう、気持ちをつなぎ止めるために合宿したのだろうとも取られかねぬ事態である。前監督が斬られた最大の理由が「コミュニケーション不足」であっただけに。さらにその原因の片棒は選手が担いでいただけに、「開幕連敗の責任は前監督のみに非ず“己”にもある」、と選手たち自身が実感した場合のショックと士気低下を緩和するためにも、選手をかばいなだめているのだろう、とも取られかねない。

代表では人並み外れた気力を見せても、クラブではそれを発揮してくれない選手。相も変わらず競れない、マイボールを守れない、球離れ悪い・・・毎度予測容易なプレースタイルが相手の格好の餌食となっている選手。昨年のパフォーマンスから信じがたいほどにコンディションが劣化した選手。
どのクラブと比べても選手の顔ぶれは破格のはずが、何故「勝てないチーム」へと変容したのか?
組織戦術が機能しないのなら、最終手段である「個」の力を発揮すれば良いのだが、それも通用しなくなったのは何故なのか?

組織としての厳格さと規律よりも、客と選手の顔色をうかがうという、目先の短絡的な事態収拾の道を選んだクラブの顛末は、ここに現れた。

オジェック解任時に書いたこのエントリが、ついに現実のものとなるのか・・・

その答えは、そう遠くない将来に出されるのかも知れない。

そして。

その先の将来が、容易に希望を持つことができないものとなったとしても、私はスタジアムに行く。
ひとつひとつ、勝利を積み上げていくことこそが、未来へとつながるのだから。
そのために、私はスタジアムに行く。

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浦和レッズ」カテゴリの記事

コメント

nigoeさま
参戦お疲れ様でした。

>そして。その先の将来が、容易に希望を持つことができないも のとなったとしても、私はスタジアムに行く。ひとつひとつ、 勝利を積み上げていくことこそが、未来へとつながるのだか  ら。そのために、私はスタジアムに行く。

私も同じ事を考えておりました。
私は常にスタジアムには行くことが出来ない身ですが、
気持ちはいつでも、スタジアムです。

それでもフットボールは続く。
そして、サポートも…。

投稿: りおれつと | 2008/07/02 15:17

nigoeさん、こんにちは。柏戦、本当に残念でした。
久々の国立に、ウキウキ・モード全開での参戦でしたが、結果はショボーンでした。
高・エジの2トップは大学生相手にしか通用しないのですかねぇ。厳しい限りです。
たまのりは、「高・エジ2トップが機能したら凄い事になるだろうな。」ということは、今でも変わらず思っています。でも、何時になったら機能しだすのか、何時まで我慢すればいいのか、ゲルトの考えを是非聞かせて欲しいです。
負けたけれども、ガンバ戦の後半立ち上がりの高・達2トップは素晴らしかった。もうそろそろ、先発は高・達、高・永、エジ・達の何れかを、大原での出来具合から選んでほしいんですけど・・・。
高・エジは、「試合最後でどうしようもなくなってのパワープレー時に、闘も加えての3トップでしか、今は見たくないなぁ。」というのが、今の心境です。

今のレッズは、なんかトップに惨めったらしくしがみついているようで、いやはや何ともです。とは言うものの、トップを滑り落ちていいと思っているわけではなく、面子に見合ったブッチギリな戦いで首位を独走して欲しいんですよね。
次こそはと信じて、埼スタ・ガス戦、参戦です。「勝つぞ!オラ!」

投稿: たまのり | 2008/07/02 17:19

朝早くからお疲れ様でした。
内容がナビ最終戦と殆ど変わらなかったのが今の現状を
表しているかと思います。

過去にも酷い試合はいくつもありましたが、今の選手達の
能力を考えると、こんな試合になること自体異常かと。

次節は色々な意味で正念場でしょう。
選手達にとっても、クラブにとっても、勿論、私たちにとっても。

投稿: Kouichi | 2008/07/02 19:40

わけありで、京都からの投稿です。

多分、厳しい試合になるだろうなと思いつつ現実はそれ以上
というか、それ以下というか、なんともひどい試合でした。
今はどこのチームとやっても多分、勝負に勝っても試合には
勝てないだろうな、と思います。

オシムさんでも呼んで来ますか。
総監督兼GMとして!!

nigoeさまと同じように、私に出来るのは応援することだけ!!
で、次は大分参戦です。

投稿: なごやのじーじ | 2008/07/02 21:21

@りおれつとさま

>それでもフットボールは続く。
>そして、サポートも…。
J2に降格した時の悲壮感とストイックさに満ちた、そんな青臭い時代に比べたら、私たちは成長しています。それは「何が原因か」が少しでも解っているからでしょうね。
「センチメンタリズム」よりも「リアリズム」。
だから現場に行こうと思えます。

@たまのりさま

>何時になったら機能しだすのか、何時まで我慢すればいいのか、
>ゲルトの考えを是非聞かせて欲しいです。
もう4ヶ月近く経ちましたし、シーズンは10ヶ月間ですし・・・もう「折り返し地点」近くになりましたので、「我慢も限界」というところに近づいてきていると思います。
多分これ以上我慢したら、「優勝」なんてできないと思いますし。。。
面子が揃っているのに勝てない現実について、その原因を精査すべき時が来ました。
次回・ガス戦こそ「正念場」ですね。

@Kouichiさま
いえいえ、Kouichiさんこそ早朝からお疲れ様でした。
上のコメントと重複しますが、「面子が揃っているのに勝てない」という選手の能力以前の問題を、次節で私たちも確かめる必要がありますね。
心して次節に臨みましょう。

@なごやのじーじさま

>今はどこのチームとやっても多分、勝負に勝っても試合には
>勝てないだろうな、と思います。
仰るとおりだと思います。
技術的能力以外の「どこか」に、病巣があるのでしょう。戦術だったり、求心力を失ったメンタル面だったり、あるいは昨年からの疲労の蓄積から来るフィジカルの問題だったり、新たな戦力の補強不足だったり・・・いろいろ考えられますね。

>次は大分参戦です。
宿をずっと前から押さえていたのですが、ダンナが忙しいため、昨日キャンセルしてしまいました(涙;
浮いたチケット2枚は、これから営業します。。。
大分では「勝ち点3」のお土産、お頼み申します!

投稿: nigoe | 2008/07/03 00:56

お疲れ様でした。

この記事を読む限り、次節も相当に、かなり、厳しい試合になりそうです。
http://supportista.jp/news/1383
今のレッズ(トップチーム)に欠けているものを彼らは持っているようです。

投稿: sat | 2008/07/03 10:22

@satさま
お疲れ様でした。

>今のレッズ(トップチーム)に欠けているものを彼らは持っているようです。
溌剌とした動きと折れない心。
五輪代表選出を控える、細貝&梅崎の闘争心に光明を見出せたらと期待しています。反面、五輪に連れて行かれるのは辛いところですが(とほほ)。
こんなチーム状況へのカンフル剤となって欲しいものですね。
がんばりましょう!

投稿: nigoe | 2008/07/04 17:07

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