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2008/05/20

08【HOME】第13節@G大阪戦

まるで交通事故にでも遭ったような試合。
注意力散漫での“自損事故”と、“もらい事故”がいっぺんに発生したような気分。途中までは楽しくなるはずだったドライブが、『事故』で暗転・・・“現場検証”は延々と続き、ただただ意気消沈、疲労倍増の一日となった。

080517gamba1 早朝8時の当日抽選を済ませ、爽やかな初夏の風吹く池の畔でしばし休憩。毎度同じ場所でも、足を運ぶごとに緑が濃さを増し、花が彩りを添えてくれる季節。試合前の時間を、このように心和むひとときで過ごせる恵まれた環境にあるスタジアムはそうそうない。
この日はJAが特別メニューとしてカレーを販売。写真は『彩の国黒豚カレー』500円。1000食限定だったが、ダンナが無事ゲットしてくれた。五月の湖畔の風景を眺めながら特製カレーを口に運080517gamba2 ぶと、「美味、美味、美味」の幸福感。実に心満ちたひととき。
開門時間が近づくにつれ気温も上昇。入場後は、体力の消耗を避けてコンコースにて過ごしていたが、そこかしこから、今日の試合に対する熱気が感じられた。早々にスタンドに戻り待機するグループが、いつもより多かったように見受けられた。

080517gamba8 そう言えば、抽選直後の北広場で、S氏から呼びかけがあった。
「きょうは、“あれ”をやります。」
そのひとことで、すべての人々へ瞬時に意味が伝わった。この日の対戦相手はG大阪。格好の対戦相手と好天に恵まれ、条件は申し分なし。スタンドを慌ただしく立ち回るS氏をはじめとする有志の面々。毎度のことながら彼らの献身的な行動には頭が下がる思いがする。

080517gamba4 選手もピッチ練習に表れ、ほどなくスタメン紹介。ガンバは予測どおり遠藤・安田をベンチスタート。対する浦和は体調不良の永井がベンチ外となったものの、啓太・達也が久々の復帰。負傷や体調によりめまぐるしい戦力の入れ替わりが目立つ今年の浦和のコンディション調整に少々気掛かりを覚えつつも、細貝、梅崎、堤、セルヒオなどの若手の台頭が促されていることも事実。 嬉しいやら不安やら・・・最近のスタメン発表とゲルトの「猫の目采配」が良いのか悪いのかは判らない080517gamba6が、毎節新鮮さを与えてくれている。

その「新鮮さ」は、毎節の試合の入り方にも表現されている。早々にシュートが放たれ、いつになく積極的な立ち上がりに期待感が一気に膨らんだ。互いに中盤をコンパクトに保ちながらも、どちらかと言えば「攻めの浦和、守りのG大阪」と、従来のイメージ逆転の様相。しかしそれでも、互いにまともにぶつかり合って組み合う者同士、力と力がぶつかり合った、「東西の雄、対決」と呼ぶに相応しい好ゲームの080517gamba3雰囲気が漂っていた。
が。
その心地よい緊張感のある雰囲気は、開始十数分で綻びを見せた。
ガンバCKからのセットプレーで、ゴール前にあろうことか「どフリー」の選手。ヘディングを叩き込まれ、失点。直後に視界に入った背番号は「2」・・・守備の選手。前エントリで、あれ080517gamba7ほど「集中力」を強調していたけれども、こんなに早く簡単に油断を見せてしまうとは・・・。
しかし、失点のショックが効いたのか、浦和優勢の試合展開は継続された。スタッツを確認したところ、失点後から前半終了時までだけでも7本ものシュートを放った模様(前半合計は9本)。しかし、これがことごとく決まらず・・・ここが勝負のひとつの分岐点になった。
「これだけ猛攻を続けていれば、もうすぐ、、、」と楽観しまったのだろうか?選手たちだけではなく、私たちも。またも北ゴール裏の目の前で、「それ」は起こった。浦和ボールのスローインとなるはずのボールは渡されず、バレーにそのまま投げ込まれてしまった。驚いた阿部は為す術無し。守備についていた浦和の選手までもがその光景に唖然としたのか、ほぼ無抵抗の状態で2失点目を許してしまった。水を打ったかのように静まりかえるゴール裏。。。確かにメイン側副審の判定は、この場面に限らず曖昧さがつきまとっていたのがずっと気掛かりだった。だが何より主審の視認可能な場所でのプレーにもかかわらず、信じがたい“ゴール認定”の動作を示す主審。「誤審」と判断した瞬間から思考と体が停止していた浦和の選手。しかしそんな浦和の固まりっぷりとは正反対に、その隙を突き機敏に反応したガンバ攻撃陣の集中力・・・「ダメもとでも、相手より先んじて動く」というガンバのこの一戦に賭ける思いが伝わってきた、まさに集中力の差が現れた場面。「マイボールだろう」とセルフジャッジし、相手がボールを引き渡すものと信じた阿部の人の良さが仇になった。同じセルフジャッジなら、ボールを奪ってプレー続行すべきだったのだが・・・後の祭り。誤審を声高らかに批判するのはたやすいが、認められてしまったゴール判定を覆すのはほぼ不可能に近い。そんなことは選手が一番知っている。この顛末に場内は騒然、、、険悪な雰囲気はピッチ上の選手にすぐに伝染。抗議した暢久と都築に警告。やむなし。

080517gamba9 自業自得と悔しさと腹立たしさと・・・滅入りそうな心理状態のまま、後半開始。
しかし、そんな気持ちを払拭するかのような動きで、ガンバ陣内を攻め立てる浦和。気持ちの立ち直りを感じさせてくれる積極的なプレーに、勇気づけられるゴール裏。その奮起が好機を生み出したのだろう、ほどなく梅崎のFKが反撃の狼煙に。勢いに乗じてさあ同点へ・・・と気持ちを前掛かりに持って行こうとした浦和だったが、その行く手に立ちはだかったのが、敵将・西野監督の采配。温存していた遠藤と安田を一気に投入。対するゲルト監督は、前半はそれなりだったものの後半から散漫なパスでチャンスを潰していた暢久に不安を覚えたのか、啓太と交代・・・しかし、これが思いっ切り裏目に。間もなく浦和右サイドにいたルーカスからのパスを中央寄りに受けた遠藤が、まさにFKと見紛うような「恵まれた」体勢で蹴ったシュートがゴールに突き刺さり、3失点目。この3失点目が実質的な致命傷となったのは言うまでもない。本当に余計な失点だった。。。

2点差にされ、もはや攻撃の手を打つしかないゲルトは、高原に代えセルヒオ投入・・・するも、残念ながらこれも裏目に。久々の啓太ボランチは闘莉王のフォローを任せるには少々酷なところもありビルドアップできず、前線はセルヒオの空回りでボールが収まらず、、、浦和の反撃はエジミウソンの「シュート練習」がようやく実った2点目で精一杯。機を見計らった西野監督は水本を投入し、逃げ切りを図る。完全な守勢に回ったガンバを見て、正直「ガンバの守備力では持つまい。これはいけそうだ」と思ったところ・・・私の予想も見事に外れた。追いすがる浦和を振り切るように守りに徹するガンバの姿勢は、ACLでの戦いで身につけたものだろう。看板スタイルである華麗なパスワークよりも、泥臭くても勝利を掴むことを選んだ『リアリズム』。まさに昨季の浦和自身の姿を見るようだった。
結局、残り5分のロスタイムの価値も無意味に時間は過ぎて、終了。

080517gamba10そして。
さまざまな感情が「引き金」となって、試合後のスタジアムは騒然となった。
ピッチの上では、誤審、終了後のガンバ選手の歓喜の円陣、不快感を露わにする浦和の選手たち。
かたや南スタンドの緩衝帯では、試合前から続いていた物の投げ込み(水風船、ペットボトルなど)がエスカレートし、ついに衝突。
080517gamba11長いことJリーグの試合を観てきたが、浦和ホームのピッチ上であのように円陣を組んで派手に喜ぶアウェイチームを見た記憶はあまりない。確かに不快感はあったが、悔しさを味わうことも敗者の義務であるから、相手が勝利を喜ぶ姿を制止するつもりは毛頭ない。ただし希望を言わせてもらえれば、優勝したわけでもないのだから、もう少し自軍サポの近くでやるべきだ、とは思ったが。
この円陣は、選手同士の小競り合いの一因とはなった。
しかし、スタンドの騒乱は、これが原因ではない。誤審も原因ではない。試合結果の如何も関わりはない。試合前から南スタンドで生じていた一連の状態を放置していたことに尽きると思う。
だが。
こうやって客観的に理性を働かせてに考えれば、それぞれ断片的な事象であるものも、さまざまな事象が絡み合えば、すべてに関連性を求めてしまうのも世の常。同じ出来事に遭遇しても、人々の感情や捉え方はそれぞれ異なるから。さらに冷静さを欠けば欠くほど、現場からの距離が遠くなればなるほど、その傾向は強くなる。
何が“引き金”となるかわからない------そういう危険をはらんでいるのが、スタジアムの世界であり、ひいては群集心理の基本であることを忘れてはならないと思う。

今回の敗戦によって、浦和にも知り得るものはあったと思う。
まずは攻撃の「手詰まり感」。もっと相手と自分の動きを利用した相互関係を築いて欲しい。パス&ゴー、ボールを貰いに行く動き、オフ・ザ・ボールの動き、サポート・・・まだまだ「同じ画が描けていない」と思う。「連動性」と呼ぶにはまだ程遠い状態を、まずは個別テーマごとにでも改善して欲しい。さらに攻撃に関連して言及すれば、闘莉王の中盤システムも、すでに「メッキが剥げてきた」感が拭えない。時として相手陣内への“乱入”は効果的でも、守備面では頭数から外さねばならないという大きなリスクを負い過ぎた。また深い位置からのビルドアップをも不完全にする副作用もある。
そしてもうひとつは、その「守備」。序盤戦のボロボロ状態よりはだいぶ落ち着いてきたものの、中盤から高い位置の守備がスカスカ。結局、深い位置まで戻っての“水際作戦”に陥ってしまう。これはここ2~3年の悪癖。慢性化した病を治すには、体質改善しかないものなのか・・・。さらに、体が弱ると気力も萎えるのか、時折見せる「集中力の欠如」、これも気になるところではあるけれども。。。

悔しくもあり、歯がゆい思いもした今回の敗戦。
しかし、今の実力を計るには相応しい一戦だったと、素直にそう思った。

 

追記:試合後の騒動については、長くなるのでまた別途。

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コメント

ゲーム自体はここまで、、、というか、もしかしたらリーグの全試合が終了したときでも、
ベストに数えられるかのしれないくらいの出来だったのに、、、、

やっぱ、ゲームは勝ってこそ、だ・・・・・

投稿: えりぴょん | 2008/05/20 23:50

nigoeさま

「注意力散漫での“自損事故”と、“もらい事故”がいっぺんに発生したような気分」とは言いえて妙ですね。この一戦、あまりにいろいろなことが起きて、厄介なことになってしまいましたが、要は3点も失ったのが悪い(涙)。良い失点なんてないですが、集中力の欠如が原因というのは、本当に不甲斐ないものです。選手には、負けの原因を他に求めるのだけはやめていただきたい。みっともないだけですから。

応援する側にいる私としても、自省的なスタンスを極力取らねばと思っています。結果的にレッズは大きすぎる代償を払うことになってしまったと思うので。

でもnigoeさんがおっしゃるとおり、レッズには得るものが大きかったでしょう。中断期間前に課題が明らかになったのを絶対プラスにしてくれるはず。

末筆ながら、nigoeさんには、お誕生日のお祝いを申し上げます♪(ぎりぎりセーフ)

投稿: あん | 2008/05/20 23:55

nigoeちゃん、一日遅れてしまったがお誕生日おめでとう~!

いや~、先日のガンバ戦お疲れ様でした。黒豚カレーおいしそう・・・。
しかし、本当に始まる前からいやな予感がしましたよ。異常な興奮状態なんですから。しかも主審はあの人だし。
あちらの方たち、もう喧嘩したくてしょうがないって感じでしたね。暑かったからビール飲み過ぎちゃった??こちらから見るとまるで檻の中の猛獣。試合中もレッズサポの方向いて応援してる人がいたり・・・何見に来たんですか?

何投げられても何言われても、あそこまで耐えたレッズサポ、成長したもんだと感心してしまった私(^^;
できれば最後まで、相手にせずに終わらせてもらいたかったけど、中身入りのペットボトルとかまで飛んできちゃうし、更に誤審&ガンバ選手たちのあの行動じゃね~。あのような事態になる前に警備をもっと強化してもらいたかったなぁ。南側には小さな子供連れやお年寄りがたくさんいるのだから!!
レッズが勝ったら、もっといろんなものが飛んできたのかと思うとゾッとするけど、まあ勝者の余裕で相手にせずに済んだかもね。とにかく勝ってくれりゃー良かったってことよね(泣)

そうそう、あの混乱の中、一般ピープルの帰り道を確保してくれた有志の皆様に感謝!

投稿: ちーこ(まじれっど) | 2008/05/21 11:21

おおお、女性の方からの連続レス、嬉し限りでございます。
また、誕生日を祝っていただき誠にありがとうございましたm(_ _)m。
実は、ワタシのHN(本名も近い)ですが、5月20日を逆さにしたものです>520→250
何と安直な(爆)

@えりぴょんさま
別便にてのお祝いメッセージ、ありがとうございましたm(_ _)m

>やっぱ、ゲームは勝ってこそ、だ・・・・・
今節の試合で得るものは確かにありましたが、カンジンカナメの『勝ち点3』を失ってしまっては・・・crying
せめて『1』でも取れれば良かったんですが、それさえ取れなかったことを「教訓」として活かしていくしかありませんね。
シーズン当初の気持ちに戻れば、やはり「勝つのは難しい」。だからといって「内容は良かったんですが、負けました」なんて言い訳は、昔ならまだしも、今ではもう通用しないですものね。

@あんさま
お祝いのお言葉、ありがとうございましたm(_ _)m

>選手には、負けの原因を他に求めるのだけはやめていただきたい。
昨夜TVを聞いていたところ(確かNHK某番組)、「自分がうまくいってない時ほど他人のせいにしたがるものです。それよりも、自分の力量不足を反省した方がすっきりして納得できるようになった。その反省点をふまえたら成長できるようになった」という旨のコメントが流れてきました。まさにタイムリーな発言でした。

残念な敗戦でしたが、己の力を計るには良い機会でした。これまでの内容を考えれば、どう贔屓目に見ても首位なんて出来すぎでしたから(笑)。
だましだまし過ごして最後にしっぺ返し食らうより(=昨年)は、遙かにマシだったと考えましょう。

@ちーこさま
お祝いのお言葉、ありがとうございましたm(_ _)m
歳をバラされるかと、コメント読みながら一瞬ヒヤヒヤとしたけれど・・・ヨカッタ(爆)
カレーは、、、マジで美味かったぞぃ(ノ^◇^)ノ

そうだそうだ!ちーこさんはまさに南側にいたんですよね!無事だったでしょうか・・・。確かにレッズが勝っていたら、またどういう行動に出られたか・・・想像しようとしただけでもゾッとします。だからと言って、レッズが負けて良かった何てことは全然思えないし・・・何とも後味の悪さだけが残りましたね。

>あの混乱の中、一般ピープルの帰り道を確保してくれた有志の皆様に感謝!
おお、そうだったんですか。
仲間を大事に思う心を、大切にしたいですね。
試合後、ワタシも18時半頃まで南広場で事態を見守っていました。世間では軟禁だの監禁だのと表現されていましたが、そうではありません。取り囲んで足止めさせることが目的ではなく、実行犯に謝罪して欲しいとの思いで、みな集結しただけですから。早い時間に謝罪してくれていたら、こんな大騒動にはならなかったと思います。
当然、こちらだって危害を加えるつもりは毛頭ないので、遠慮無く目の前を通ってお帰りいただければ良かったのですよ。
ただ、南側の仲間に危害を加えられた怒りで、みな眼光鋭かったかも知れませんが(^^;。

投稿: nigoe | 2008/05/21 14:00

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