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2008年4月の7件の投稿

2008/04/28

08【AWAY】第8節@京都戦

080426kyoto1 2年ぶりの京都・西京極。
浦和戦ともなるとチケットも完売となるようで、駅からスタジアムまでの道(これが羨ましいくらい至近距離。でも埼スタの人の多さでは実現不可能)は、現地に向かう人の流れが続いていた。どうやら人々の出足も早く、開門直前のスタジアムを長蛇の列がとりまいていた。ナビスコを含めてすでに今季3度目の対戦。今季2度目の西京極遠征となる人の会話も時折聞こえてきた。

080426kyoto2 心地よいけれど少し肌寒い春の風が吹くスタンド。これが試合にどう影響するのか。開始時間を待ちながらスタジアムの様子に目を遣ると、ご存じパーサ&コトノ(彼らは夫婦ではなくお友達らしい。詳しくはこちら。)が遠来の客を出迎えに。こちらから軽くブーイングを返すと、反撃に出そうで出ないパーサを不甲斐なく思ったのか、コトノが一蹴&一撃(笑)。しかし、お客様に粗相をせぬように軽くパーサが愛嬌を示したことで、浦和側スタンドから笑いと親しみを込めた拍手。某県の芸達者すぎるのが癪なマスコットと比べれば、まあこの程度ならいいか。。。

080426kyoto5 この日の浦和は、扁桃炎からの回復が遅れる啓太、太腿痛の坪井が遠征に帯同せず。相馬に交え暢久を先発復帰させ、梅崎はベンチスタート。FW陣は、腰痛が気掛かりな永井も含めた高原、エジの3トップ態勢で臨む布陣。闘莉王は、またもボランチに配置。目新しい話題として、ユースの山田直輝が抜擢され、トップ登録直後のベンチ入りを果たした。こういう若手発掘を怠らないのが現監督の特性。特に今日の相手は、同様に若手を育て080426kyoto6たかつての古巣であることも、何かの巡り合わせだろうか。
迎え撃つ京都のメンバーはというと、、、前節の試合の影響で相当なダメージを受けていた。主力のシジクレイ、アタリバ、増嶋を出場停止処分で欠くうえに、パウリーニョがアキレス腱断裂で戦線離脱。さらには加藤Q監督までが退席処分でベンチ外という、何とも悲劇的な台所事情。これほどの痛手を受けているチームであったが、しかし楽観は許されない。田原、柳沢、徳重の3トップはやはり脅威。柳沢の名を目にするだけでも、浦和的には充分意識してしまう。前節・大宮戦での不甲斐ない出来を考えれば、相手のハンディに温情をかける余裕など、今の浦和には無いはず。

080426kyoto7 そんな厳しさを持って臨んだ前半だったはずなのだが、、、
スタンドで応援するわれらのイメージとはかけ離れた、浦和の選手たちの動きの緩慢さ。まるで前節・大宮戦の焼き直しのような光景に、呆然。相手ボールになるもプレスが緩く、中盤には広大なスペースが。マイボールになっても貰いに行かず助けに行かず。中盤には、攻守の構成力が感じられず、およそ「やる気」と080426kyoto4いうものとは縁遠いパフォーマンスを披露してくれていた。逆に京都は、ナビスコの2試合で対浦和に自信を持ったのか、溌剌と、 そして果敢に攻めてきた。球際には厳しく寄せ、奪い、簡単に前線へとボールを運ぶ。浦和側が守備放棄したスペースを自由に使われ、いつ火だるまになってもおかしくない状態に。こんなに多くの危険に晒された状態が90分も続くのかと思うと、気が遠くなりそうだった。

しかし淡々と時間は過ぎゆき、前半終了。気付いてみれば0-0での折り返し。
あまりにもふがいない現実に目を背けたかった心持ちだったので、幻覚かと思い、いまいちどスコアを見直すと(つд⊂)ゴシゴシ・・・やはり「0-0」。
おそらく、ヨロヨロ、フラフラしながらでも、京都を前半無失点に抑えたことが、この勝負の分岐点になったのではないだろうかと思う。

080426kyoto3 後半も、立ち上がりから攻めまくる京都。「これは時間の問題か・・・」と半ば覚悟をしながらも、選手に声援を送り続ける自分。ボールが此方ゴールに近づいたかと思えば、また彼方に運ばれ守勢に・・・という状況を見守っていたところ、遠くで派手な接触プレーが勃発。浦和の選手が飛ばされてピッチに倒れ込んだのがよくわかった。次の瞬間、主審の手には赤いカード。田原退場。試合後の宿のTVで、それが田原の報復行為と判明。接触の相手となった阿部とは、結構前半から「やりあって」おり、確かに問題のシーンでも先にファールを犯したのは阿部である。が、あの体勢(仰向けに体を返して相手を見ていた)では、とても「当たっただけ」との言い訳は通用しないだろう。前半からの蓄積していた鬱憤の腹いせの一蹴りとして捉えられても仕方のない行為だったと思う。

前半風上を取り猛攻を仕掛けた京都だったが、その有利な状況を活かせなかったことが後半の仇に。田原退場が浦和反攻ののろしとなった。前半はエジの1トップ気味だったFWを、後半は高原との2トップ&永井をトップ下にシフトしたことが幸いした。田原退場後、ほどなく永井からスペースに配球されたボールに高原が鋭く反応、GKを交わし、シュートコースに立ちはだかった相手DFに「退け!」と言わんばかりに一蹴。角度のない、しかもわずかなコースを突いた、ゴール上隅に叩き込んだ難易度の高いシュートが決まった。移籍後初ゴールで素晴らしい技術をわれらに見せつけてくれた高原は、こちらにやってきて、何やらお辞儀をしてくれていたところまでは見届けたのだが、こちらは狂喜乱舞でそれどころではない(笑)。彼自身も長い間苦しんだ、そして私たちも長い間待ち望んだ、そんな喜びが爆発した瞬間だった。

それからは、呪縛から解き放たれたように、浦和の選手の動きが見違えるように改善。ボールを求めて人が動き出し、先制の3分後には、闘莉王が空中戦で完全に競り勝ち2点目。
これで京都は気持ちが「切れた」。3点目、4点目のシーンにおける京都DFの集中力の欠如は、敵ながら同情をそそられた。田原退場により、これほどまでに脆くも崩れた京都のメンタリティを、監督代行の上野コーチは、「(選手たちは)田原の退場に『またか』と反応しすぎた。」(京都新聞)と代弁した。いくら善戦しても、気持ちが切れてしまってはすべてが水泡に帰す、の例である。そのあたりが浦和との「場数の差」なのかも知れない。
後半のシュート数だけでも浦和10本に対し、京都はわずか1本。まるでドラマでも視ているような、形勢逆転劇。3点目の後には永井OUT→梅崎IN、細貝OUT→内舘IN、さらに4点目の後には闘莉王OUT→山田直輝IN、と余裕の交代を演出。一足飛びにJリーグデビューを果たした山田直輝は、遠目にも幼さがわかり、さすがに17歳の佇まい。しかし、しばらく時間を過ごすと、実際、どこにいるのか見つけるのに苦労した。それほどピッチの動きにとけ込んでいたのだろう、そう思うと将来への期待が膨らむとともに、末恐ろしいものを感じた。

080426kyoto10 一体どうなることかと悶絶した前半がウソのような、絵に描いたようなゴールラッシュで試合を締めくくった。しかしこの勝利は、相手の自滅によりもたらされた面が大きかったことを忘れてはならない。中盤の組み立ても甚だ不十分であり、そのために永井への負担が増すことも充分自覚すべきである。そして最前の課題は「試合の入り方のまずさ」と「サポート不足」。これを最優先の課題として早急に改善する必要があるだろう。
かたや収穫もあった。高原とエジの2トップが機能したこと(そのためにはトップ下のからのパス供給が必須)。今季初めてとなるセットプレーでの得点。山田直輝のデビューと、久々の内舘の起用。少しずつではあるが、復調の兆しと光明を見せてくれている。

080426kyoto9 高原の初ゴールと山田直輝のデビュー。それ以外にも、良くも悪くも話題満載となった今節のゲーム。戦いすんで、落日の中、駅へと向かう道すがら、思い出したように体中の疲労がまるで漬物石のように重くのしかかってきた。それだけ疲労度満載のゲームであったということか(笑)
小一時間後には、ウソのように足取りも心も軽く、夜の京の街へ繰り出せたけれど。

【2008 J第8節 4月26日(土)16:00 KICK OFF】
          京都 0-4 浦和

会場:西京極総合運動公園陸上競技場 観衆:19,680人 天候:晴れ    
得点者:【浦和】[57分]高原直泰、[60分]田中マルクス闘莉王、
               [65分]田中マルクス闘莉王、[75分]高原直泰
交代:【浦和】[68分]永井雄一郎→梅崎司、[71分]細貝萌→内舘秀樹
                  {80分]田中マルクス闘莉王→山田直輝
      【京都】[70分]徳重隆明→斉藤大介、[79分]中山博貴→林丈統
警告:【浦和】[2分]細貝萌、[22分]山田暢久
    【京都】[43分]森岡隆三
退場:【京都】[54分]田原豊
主審:松尾一

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2008/04/25

AWAYの旅 豆知識@京都・白峯神宮

さて、明日は京都戦です。
春の連休をからめ、西京極に遠征されるサポーターの方々も多いと思います。
そう、『サッカー』と『京都』と言えば・・・サッカーをはじめ球技の神様として知られている白峯神宮が有名です。
このたびの遠征でも、多くの皆様が白峯神宮へ参詣なされるのではないでしょうか。

すでにご存じの方も多いとは思いますが、遠征に先立ち、僭越ながら私が知り得た範囲での白峯神宮についての豆知識を、少しご紹介いたしましょう。

白峯神宮の御祭神は、崇徳天皇(上皇)と淳仁天皇ですが、この両柱の祭神様が『球技の神様』ではありません。
白峯神宮が『球技の神様』として祀られている由縁は、境内がもともと蹴鞠と和歌の宗家であった飛鳥井氏の屋敷だったということと、その氏神であった“精大明神”が、現在も境内の中にある『地主社』に祀られているためです。

では、なぜ、崇徳天皇と淳仁天皇が祀られているのでしょう。
詳細な解説は、専門かつ詳細に取り扱われているサイトが多々ありますので、そちらをググってご参照いただくこととして、弊サイトでは、井沢元彦『逆説の日本史2 古代怨霊編』(小学館文庫)を参考に、ごく簡単にまとめてみました。

白峯神宮の由来は意外に浅く、明治天皇が明治の御代になるのとほぼ同時に創建されたものです。
ここでまた疑問が・・・なぜ崇徳天皇と淳仁天皇を、何百年も後世の明治天皇が祀ることになったのでしょう。

まずは、崇徳天皇のお話を(詳細は、Wikipedia『崇徳天皇』の項をご参照ください)
崇徳天皇は、明治以前の日本で最も恐れられた『大魔王』だったのです。それは中世~近世の日本人の常識だったとまで言われていたほどだそうです。崇徳天皇は、その不幸な出自から、父である鳥羽天皇に疎まれ、のちの勢力争いの渦に巻き込まれ、ついに政権奪回のクーデーター・保元の乱(1156年)を起こし、失敗。讃岐国(香川県)に流されました。
流罪地で反省した崇徳天皇は写経の日々を送り、その意を伝えようとできあがった写経文を都の寺に納めたいと朝廷に申し入れたところ、朝廷側は「呪詛が込められているのでは」と疑い拒否したのです。
これに大変激怒した崇徳天皇は、「かの科(とが)を救わんとおもう莫大の行業を、しかしながら三悪逆(地獄道・餓鬼道・畜生道)に投げ込み、その力をもって、日本国の大魔縁となり、皇をもって民となし、民を皇となさん」と、自分の舌先を食いちぎり、その血で写経文の奥に呪詛の誓文を書き付け、海底に沈めた、と伝えられています。怒りのあまり相貌は夜叉とも天狗とも思えるような姿となり、讃岐国にて無念の死を遂げたそうです。
「皇をもって民となし、民を皇となさん」の思いはのちに、いわゆる言霊(ことだま)となり、その後の日本の歴史に不思議に符号するものとなります。武家である平家の台頭、源氏の鎌倉幕府開闢による武家の世の到来、幕府に反抗した後鳥羽・順徳上皇らの配流(承久の乱)、後醍醐天皇の度重なる政権奪還の失敗(元弘の変、建武の新政、南北朝など)・・・と、明治に至るまで、天皇家は家臣であるはずの武家の勢力下に甘んじることとなりました。

怨念の大魔王として恐れられた崇徳天皇ですが、讃岐国の陵墓(香川県坂出市)でその霊を慰めたところ大変な御加護を授かったそうで、室町時代に四国守護の任に就いた細川氏は、手厚くその菩提を弔ったところ四国平定に成功、以降細川氏代々の守護神として崇められたそうです。

明治天皇の父・孝明天皇は、当時の国情を鑑み、早くから崇徳天皇を畏怖し、その霊を慰め京に迎えることを常々考えていたそうなのですが、天然痘にて急死。古来疫病は怨霊の“たたり”として恐れられていたため、明治天皇は父の死を崇徳天皇の“たたり”ととらえたようです。
さらに、その当時は戊辰戦争の最中、東国は戦乱状態にあり、崇徳天皇の霊力を頼って勝利したいとの願いも強かったと考えられています。

崇徳天皇を畏れにおそれた明治天皇は、江戸を東京と改めた直後、国家の重要事態の真っ最中に、勅使を讃岐国の崇徳天皇陵に派遣したのです。勅使は、陵墓の前で、明治天皇の言葉(宣命)を読み上げたそうです。宣命の主旨は「憂憤のうちに讃岐・白峰の地で亡くなられた崇徳天皇のお悲しみはいかばかりかとお察しいたします。陛下には京にお帰りいただき、霊をお慰めすべく都の近くに清らかな新宮を建立しましたので、長年のお怒りをお鎮めいただき、どうぞ京にお帰りください。そして官軍に刃向かう者を鎮定し、天下安穏になりますようお助けください」という内容だったそうです。
このように重々に崇徳天皇の御機嫌をうかがい、その“翌日”に即位の礼を執り行い、12日後に『明治』に改元するほどの念の入れように、明治天皇の慎重さと畏敬の念が表れています。その御加護からでしょうか、途中危急存亡の国難に見舞われましたこの国でしたが、天皇家の系譜は今も受け継がれています。

つぎに淳仁天皇のお話(Wikipedia『淳仁天皇』の項をご参照ください)
崇徳天皇からさらに遡ること数百年の天平の頃、淳仁天皇は“後ろ盾”として結びつきの強かった藤原仲麻呂と孝謙上皇(女帝、のちに称徳天皇として再び天皇に)の対立の渦中に巻き込まれました。『恵美押勝(藤原仲麻呂)の乱(764年)』のあと、再び復権した称徳天皇に廃帝(はいたい)され、失意のうちに配流地の淡路島にて崩御。明治になるまでの長い間、歴代天皇のひとりとして認められず、亡き後にも千年以上の不遇の時代を過ごした天皇です。
崇徳天皇と同様、無念の生涯を送った淳仁天皇を偲び、そして畏れた明治天皇は、明治6年(1873年)、淳仁天皇を白峯神宮に合祀されました。

白峯神宮の縁起にも、「当神宮は、かような歴史上御非運に会われた御二方の天皇の御神霊をお祀り申し上げております。」との記述があります。縁起には上記のような生々しい表現は努めて回避してありますが、事情としては「そういうこと」のようです。

長々と書き綴りました・・・
まとめです。
『蹴鞠の神様』として、白峯神宮をご参詣される皆様におかれましては、是非とも浦和レッズの必勝祈願をお願い申し上げます。
あわせて、崇徳・淳仁両天皇を偲んでご参詣くださり、御霊を慰め、浦和レッズの現状を鑑み、かかる不運(怪我、事故、試合内容の悪さもろもろ・・・)の事態を何卒お救いくださるよう、ご祈願のほどお願い申し上げたく、、、と思った次第です。

以上、ダンナからの情報提供を受けお送りした、今回のエントリでございました(笑)。

 

京都に向かわれる皆様、道中くれぐれもお気を付けて。
「勝ち点3」を手土産に、浦和に戻って参りましょう。
それでは、西京極で。
長文お読みいただき、誠にありがとうございました。

 

余談その1:
祇園の街の真ん中、花見小路甲部歌舞錬場の裏手に、遺髪を祀った『崇徳天皇御廟』があるそうです。近くにお越しの方は、お立ち寄りになってみてはいかがでしょう。

余談その2:
今回多くの内容を引用させていただいた、井沢元彦『逆説の日本史』によると、聖徳太子以降、“徳”の名の付いた天皇は不運な生涯を送った天皇が多い、との説があります。
つまり、現代の私たちが知る天皇の名は、いわゆる諡(おくりな。戒名)であり、鎮魂のために“徳”の字を贈られたケースが多い、と説いています。崇徳天皇、壇ノ浦で落命した安徳天皇、承久の乱(1221年)で敗れ流罪地の佐渡で崩御した順徳天皇・・・その順徳天皇以降はそのような傾向はなくなったとのことですが、その詳細についてご興味のある方は、著書をご覧くだされば、と思います。

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2008.5.1追記:
ということで、行って参りました。

霊験あらたかな、ありがたいものを発見。

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さらに、お約束ですが、、、(笑)

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2008/04/24

一攫千金の夢@第330回

今シーズンは、まだ序盤にもかかわらず、totoBIGのキャリーオーバーが52億2500万円、と大変なことになっています。

「一攫千金」、いや「一攫億金」の大チャンス。

当 た れ ば で す が 。

スキッと勝って、バッチリ当てて笑いたいとの願いから、
試しに、前回(329回)購入してみたところ、、、

第329回 totoBIG結果
試合№  1  2  3  4  5  6  7  8  9 10 11 12 13 14
1等  1  0  1  1  0  1  0  0  0  0  2  0  1  1
予想  2  2  0  0  2  0  1  0  0  0  2  1  0  1

080424toto329

これだけ外れまくった予想の中で、どーして試合№8が当たってしまったのかorz...

気を取り直して。
「今度こそは」と、第330回も購入してみました。。。

続きを読む "一攫千金の夢@第330回"

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2008/04/22

08【HOME】第7節@大宮戦

やはり鹿島戦の段階では「仮退院」だったようで、“全治6週間”は長引く模様。
水曜日の駒場のナビ杯・京都戦(観戦記すみません)が物語っていたものは、「いまだ療養中」の浦和の姿だったのだろう。病み上がりの無理(4連勝)がたたったのか、、、“床上げ”すらままならない長患いの状態は、いつまで続くのだろう。。。

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080420ohmiya3この日の相手は、大宮。
ダービーだ何だとあれこれ表現はあるが、たいてい「お隣同士」というものは仲が宜しくないもの。こちらが「イラナイ」と言えば、あちらは「埼玉代表」「大宮独立」の文字を掲げる。存在が近すぎるがゆえに、普通なら無用な、子供じみた敵愾心も必然となってスタジアムに充満する。
「絶対に負けたくない相手」として、その感情はどんどん膨張する。
そして、平常心がどんどん削がれてい080420ohmiya4く。

大宮は、おなじみ“対浦和要員”桜井が不在。だが、今シーズン各方面で売り出し中のデニス・マルケスの名がビジョンにその存在感を示していた。
迎え撃つ浦和は、このところ冴えない暢久を外し、体調が心配されるも永井をスタメン起用。もうひとりの体調不良・啓太は発熱のため欠場し、080420ohmiya5細貝がボランチの任に・・・と、思ったと同時に気 が付いた。“闘莉王のボランチ”。正直「またか・・・」という思いが頭をよぎった。相手が大宮ということを考えれば、運動量で引っかき回したり体当たりしてくることは、私のような素人にも容易に想像できた。動き回る相手のチャンスの芽を摘むためには、こちらも運動量で対抗すべきであることも。

080420ohmiya2前半は、多少危険な場面があったものの、それほど悪くなかったと思う。「それほど」とは・・・、これまでだけでなく、後半との比較の意味も込めて。(今シーズンでは比較的に)高いライン取りでコンパクトに絞った中盤で細貝が精力的に活動し、大宮の攻撃の目を摘んでいた。だがいかんせん、そういう動きが目立っていたのが細貝のみで、「周りはどうした?」と思わず目を凝らしてしまった。案の定、細貝が留守にした場所へのフォローがなく、そのスペースを大宮の選手に利用されていた。あとに「何か」を引きずりそうな光景だったが、、、
少し気になる全体の動きの鈍さを鼓舞するかのように、マイボール時には永井が「つなぎ役」として立ち回り、水曜日のナビ杯・京都戦から復調の兆しを見せはじめた高原が、前線で積極的なプレー。「その時」を予感させるプレーもあり、時折、期待に拳を握りしめて私は戦況を見守った。しかし彼がボールを保持すると、数人の大宮DFが寄って集って襲いかかってくる。相手DFにとってもそれだけ危機感が感じられた、可能性のあるプレーを見せてくれていたと思う。この勢いに乗じた前半のうちに待望の初ゴールを決めることができていたならば、戦局は大きく変わっていたかも知れない。

080420ohmiya6 後半。
連勝中に対戦した戦況パターンから、前半ペースを飛ばしてきた相手の消耗を考慮して、今回も「後半勝負」を打ってくると期待したが、、、残念ながらその期待は裏目に。いや、裏目どころか期待を裏切る展開に。
細貝の運動量の低下が、「もうひとりのボランチ」の動きの少なさを際立たせた。さらに味方がボールを保持しても、驚くほど誰もサポートに行かずに、挙げ句に待ち構えた相手に潰される。
明らかに運動量が低下していったのは浦和の方だった。

この状態を打破するために、ゲルトが打った手は、FW2選手の同時交代。
エジOUT→達也IN、高原OUT→梅崎IN。
引いた相手に達也という選択肢にしばらく考えさせられたが、永井をFWに上げるために代わりの機能を担わせたものとの理解もできた。梅崎の投入もしかり、必要に迫られてのものとの解釈もできた。が、高原を退場させた意図は「?」。相手DF数人が恐れて潰しにかかってきたほどのFWである。仮に点は獲れずともスペースメイクや囮としての機能は充分に持ち合わせていたと思ったのだが。。。
それよりももっと急がれたのは、電池の切れた細貝のポジションへの手当だったのではないだろうか。広大な中盤で動き回るのでいっぱいいっぱいの細貝に、「守れ」「ボール獲れ」「パス回せ」「チェック行け」と、、、この若者ばかりにわがままな要求を突き付けているようで、あまりにも無体。啓太の苦労をこんな形で味わうことになろうとは・・・
FW2人の交代より、細貝→暢久の交代の方が先だったのではないだろうか。

 「浦和は後ろ7人と前3人の“分業”のようだった」

との敵将・樋口監督のコメントが、この日の浦和の中盤を端的に表していると思う。
中盤をつなぎ、球を運び、前進運動の原動力となっていた永井がFWに回ったことで、達也も梅崎もおそらく永井をサポートする目的で、高い位置での活動を選択したように思える。
さらに、大宮のカウンターを恐れるあまり、

 「前に出すぎたらやられると思った」(サンスポ記事)

と闘莉王は試合後話したという。これも、前線の3人が孤立する要因となる。
結局、中盤はスカスカ、“待機”態勢でボールを観察する選手多数で、ビルドアップという言葉とは程遠い陣形が形成される格好に。ボールを追いかけては振り回され、ようやく奪取したボールを前に運ぶにも味方は遠く、ようやくボールを受け渡された選手の周囲には、多くの敵が待ち構えており・・・の繰り返し。観ている側にも徒労感と疲労感が増すばかりの光景に、応援の声のボリュームは次第に低下し、そのぶん罵声が増えていった。

浦和は元来守備のチームであることを痛感させられた。それだけに守備が波に乗れないと、脆い。
ボールの奪いどころが明確であれば、守備→攻撃の切り替えのタイミングにおいて、選手全員が同じ画を描くことも容易となるはず。さらにその後の展開も時間短縮され、攻守の切り替えに集中力を注ぐこともでき、リズムに乗りやすい。いわゆる“リアクションサッカー”ではあっても、それは組織的プレーが構築されていることの証であり、個々人の負担も軽くなり、リスクは軽減される。
「ボール奪取」のポイントが低すぎることは、監督の目から見ても明らかだろう。その事実と、闘莉王のMF起用を続ける意図とが、私の中ではどうにも摺り合わない。

080420ohmiya1デニス・マルケスの持ちすぎと精度を欠いた大宮の拙攻に助けられた形で、両者無得点のまま試合終了。
傍目からは“痛み分け”に見えるスコアレスドローだろうが、浦和にとっては痛恨の引き分け。対照的に引き分けて喜ぶ大宮のゴール裏を訝しく眺めながらも、「思惑どおり」の展開を果たせたことに嬉々とする彼らを批判する権利はわれらには、ない。彼らの「思惑どおり」に嵌った浦和には。

挑戦者としては、情熱あふれる姿勢を見せる浦和。
王者としては、勝負を受けて立つのが苦手な浦和。
どちらも同じチームである。
2節にして、監督を交代させた。多少その荒療治の効果はあった。
しかし、無理がたたったのか、それとも病巣を根絶していないのか、、、病は再発した。
無理がたたったのなら原因は明らかで、休めばよいだけのこと。
しかし病巣が根絶していないのなら、原因を突き止める作業からやり直さなければならない。原因がわかったとしても、その治療は簡単なのか、それとも困難を伴うのか・・・

とあるゴール裏サポの言葉に反応し、食ってかかろうとした闘莉王。

「僕らは一生懸命やっているのに、あんなことを言うなんて本当のサポーターじゃない」

と言ったという。
どこか相手の好意や寛大さを当てにしていないだろうか?
先日のGGRでも、彼のMF起用に関して、監督は(攻撃参加のために)守備のリスクを負っていることを充分意識しているのに、当の本人は「自分が攻撃参加したことでリズムが良くなった」と当然のように語っていた。
そろそろ気付いてもいい頃だと思う。どれだけ周囲の人間が彼のために心を砕いているかということを。
彼が、一生懸命プレーしているのは誰にでもわかる。ただ、周囲の心遣いに気付かない状態であるうえに理解を得られない状態で「一生懸命」という言葉を用いられても、それはただの『独善』に過ぎない。

何故か唐突に、かの文学作品の冒頭の一節が頭に浮かんだ。

山路を登りながら、こう考えた。
智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。とかくに人の世は住みにくい。

住みにくさが高(こう)じると、安い所へ引き越したくなる。どこへ越しても住みにくいと悟った時、詩が生れて、画が出来る。
人の世を作ったものは神でもなければ鬼でもない。やはり向う三軒両隣りにちらちらするただの人である。ただの人が作った人の世が住みにくいからとて、越す国はあるまい。あれば人でなしの国へ行くばかりだ。人でなしの国は人の世よりもなお住みにくかろう。(夏目漱石『草枕』より)

悪循環。負のスパイラル。
ケガ人復帰という戦力上積み=救世主、を望むのも、ファン心理としては自然な感情だとは思うけれど、決して根本的な解決策ではない。
(角を立てた原因とされた)前監督を一言の弁明の余地も与えず解任したことはカンフル剤にはなり得たとしても、(情に流された)現実において、病は再発してしまった。
病の根を潰えさせることこそが、本来の治療。何が原因なのか、検査入院でもして正確に病根を突き止めることが急務。現実と事実を直視しなければ、憶測と、場当たり的な対応と、わがままばかりが横行し、“人でなし”の国となる。

今の浦和に必要な治療は、「己を知ること」であるような気がする。

【2008 J第7節 4月20日(日)14:01 KICK OFF】
          浦和 0-0 大宮

会場:埼玉スタジアム 観衆:50,997人 天候:晴れ    
得点者:なし
交代:[60分]高原直泰→梅崎司、[60分]エジミウソン→田中達也、
    [60分]細貝萌→山田暢久(浦和)
        [62分]吉原宏太→ペドロ ジュニオール、[87分]斉藤雅人→片岡洋介、
    [89分]デニス・マルケス→森田浩史
(大宮)
警告:[69分]阿部勇樹、[78分]永井雄一郎(浦和)
    [35分]冨田大介、[54分]デニス・マルケス(大宮)
退場:なし
主審:扇谷健司

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2008/04/15

08【HOME】第6節@鹿島戦

対鹿島戦戦績
第5節終了時点8勝3分23敗。
第6節終了時点、9勝3分23敗。

そして、浦和のお家芸・・・“連勝ストッパー”。
「全治6週間」にて、ひとまず“仮退院”。

道程は長いけれど、ひとつひとつ、確実に。

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080413kashima1 心配された雨も上がった曇天の埼スタ。午前中は、歩道を歩けば少し汗ばむほどの気候だったが、午後になり、底冷え感が増す。入場してキックオフを待つ時間にも徐々に体温を奪われ、なかなかビールがすすまない。しかしこの日は、冷えた体をたやすく熱くしてくれることだろう。
勝負の相手は、鹿島アンドラーズ。

試合を控え、仲間と握手する手は互いに冷たくとも、握り返す手080413kashima4 と手はみな力強い。闘争心は熱くたぎっていた。これから始まる勝負への期待感で、放っておいてもテンションは高まっていた・・・・・・ところに、恒例・選手入場前の対面スタンドでの珍事。快い勝負への緊張感が昂揚してきたところに、抜群の破壊力で雰囲気を台無しにする光景が(この暗号文字の解読についてはこちら様をご参照ください。訂正記事もご参考まで)。ずっと昔、段ボール製の同様の人文字を国立で見たことがあったが、その時の文字は少なくとも「読めた」。しかし今回は、あまりにも080413kashima8無様。こちらからは「や り直せ!」コール。しばらくはあまりの滑稽さに笑い転げていたが、バツの悪そうな感じで撤収しつつ、失態を掻き消そうと取り繕ったかのような“鹿島コール”を吠えているのを眺めていると、単純な「笑い」が「痛ましさ」へと変わってきた。毎度思うのだが、彼らは何故に選手入場の時に、選手を鼓舞するメッセージを表現できないのだろう。彼らは“サポート”をするためにここに来たのではないのか?。戦う相手を履き違えているばかりでなく、相手を貶めていたつもりが現実は自クラブと自身を貶めていることに気付かないことが、実に痛々しい。

080413kashima3 この珍事に先立って発表されたスタメン。鹿島は水曜日のACLに引き続き野沢が欠場。ACLで負傷でした内田も不在であるものの、揃えた面子はいづれも名に聞こえのある選手。迎え撃つ浦和は、前節終盤のメンバーで手応えを感じたのか、前節の相馬(胃腸炎)、梅崎に替えて暢久、細貝が先発。しかし、同様の路線からか、好調の鹿島相手にも関わらず闘莉王を初っ端から前線(2シャドウの一角)へ配していたのが、戦前からの私の気掛かりとなっていた・・・

080413kashima5試合開始。懸念されていた開始早々の「失点」は無く、無難な立ち上がり。暢久を右サイドに戻し、細貝がチェックに動き回ることで守備にはある程度の落ち着きが戻ったが、、、残念なことに次第に機能低下。この2名がともに守備に翻弄され、混乱に乗じた鹿島にそこを再三狙われていた。何故にここまで攻め立てられてるのだろう・・・と訝しく思っていたところ、この2人が高い位置から低い位置までカバーしていているのを見て、わかった。前の3人が守備をしないうえに、簡単にボールを失ってしまうからだった。せっかく攻撃で前線に進出してもすぐに相手ボールとなり守備に切り替えねばならず、受け身の態勢が長時間続くことで、次第に集中を欠いてきた。最も象徴的だったのは前半終了間際、新井場とダニーロのスクリーンプレー気味のオーバーラップに気付いたのか、啓太が暢久の守備のサポートで接近するも暢久が看過、ダニーロのオーバーラップをたやすく許してしまったシーンには大いに肝を冷やされた。その後、決定的なセンタリングが田代に渡り万事休す・・・と思ったが、田代が素直に撃ったシュートは都築に弾かれ、辛うじて胸をなで下ろす。
相手の決定力不足で前半をスコアレスで終了。しかし、どう贔屓目に見ても、鹿島の連携の良さが浦和のそれを上回っていた。鹿島6本、浦和2本のシュート数がそれを物語っているだろう。ここは何とか、無得点で折り返せた幸運を、後半に活かしたい。。。

080413kashima2 早々に「手を打つ」ところは、前監督との異なる仕事をするゲルト。
高原OUT→永井IN。
腰痛がまだ癒えぬのか、先発は見送ったもののさすがにベンチから外せなかったところに、今の浦和の苦しさが滲んでいる。しかしサブに名を連ねる以上は「動ける」との判断をするのは至極当然。
その「動ける」というキーワードが戦術かのように、永井投入直後から劇的にボールが回り出すように。得点の匂いがにわかに漂いだし、その気配に色めき立つゴール裏の期待感は、ほどなく歓喜へと変化した。闘莉王のトラップ&センタリングがファーのスペースにフリーで進入していた永井に渡り、先制!十数分前のダニーロと田代の連係プレーへの“お手本代わり”となるような得点シーンは、実に爽快。

割れんばかりの歓声とともに「さあ、次!」と応援のボルテージも上昇、さあ浦和の選手たちよ勢いづいてくれよと勇壮な声をピッチに送り続けた・・・ところが、効果は逆の方向に。浦和の先制点は、鹿島の選手たちの闘争心を着火させてしまったようで、期待とは真逆な厳しい劣勢を長時間強いられてしまった。ゲルトは少しの我慢ののち、前半からかなり動き回っていた細貝の消耗を放置せず、後半25分、細貝に代えて梅崎投入。細貝OUTで前目からの守備の枚数が減ったからには、闘莉王もそのままではいられないはず。自陣内に押し込まれる時間が続けば、空中戦やゴール前に対する危機管理も当然必要となり、そうなれば必然的に引いて中央を固めて跳ね返す、いわばこれまでの『浦和スタイル』に戻すしかない。

サッカーは、点を奪われなければ、最低でも「負けない」。
そうやって、アジアを闘い抜いた昨季。この戦術の考え方の是非はここでは置いておくことにして、現実は、そうなのだ。ただしその「守り方」には議論の余地はあると思う。引けるだけ引いて、あとはGKの神業頼みとしていては、あまりにも危険。都築も大変。観ている側にも心臓に悪い(^^;。
しかし、目の前の現実は、そんな事を考える間を与えてはくれないわけで、咄嗟の事態では最も身に付いた動作で対応するしかない。
ここが、今後の浦和の課題となりそうだ------と思いつつ、守り抜いてくれよと、まさに神頼みの心境で見守り、コールを続けた。
そして激しい攻防の中、少しずつ変化が見えてきた。
鹿島の選手たちの集中力が落ちてきた様子を、私は感じ取ることができた。
「攻め疲れ」もあっただろう。しかし思いのほか水曜日のACLでの疲労が見え隠れ。そしてもうひとつ、昨季の天皇杯決勝でシーズンを終えた彼らのオフは短かったことを考慮すれば、ここに来てその隠れた疲労の蓄積が響いてきているようだった。

無事に時間が過ぎてゆき、いよいよ終盤、エジミウソンOUT坪井IN。
すると、守備の枚数が増えた安心感からなのだろうか、心なしか全体的に選手が「前向き」に見えてきた。暢久も後方は坪井に任せたかのように、若干位置をあげたように見えた。
多分、永井が後方から長い距離を追いかけて大岩のバックパスを強奪できたのも、守備の補強(坪井の投入)と無縁では無いかも知れない。あの時間帯、しかもロスタイムであれば、縦パス1本でも出ない限りは攻撃の選手も可能な限りフォアチェック程度ででも守備に回るもの。あれだけ押し込まれた状況ならなおさらである。しかし自分の後方を不安視せず相手のバックパスに閃きを感じて前方に飛び出せた永井、、、考えすぎかも知れないが、その心の余裕を生んだものは・・・と考えた次第。やはり考え過ぎか?(笑)
「優勝できるチームに行きたい」と、浦和を「袖にした」因縁の大岩からのアシストを思いがけなく頂戴し、最後の障害・曽ヶ端を交わし、無人のゴールにガッツポーズでボールを流し込むおまけまで付いて、追加点。そしてほどなく試合終了。

080413kashima6 鹿島は、サポーターも、そしてピッチ上の選手たちも「自滅」した形での敗戦となった。
対する浦和は、課題山積でも快い勝利となり、鹿島にとってはのちのちのダメージにもなりかねない敗戦となったのではないだろうか。
リーグを制し、天皇杯を獲り、ゼロ杯をこなしたうえにリーグとACLを戦い、A3に参加し、そして代表招集に応ずる・・・これがこの国の王者に課せられた義務であり、これらをすべて果たしていかなければならない。それらの義務を果たさずして、シーズン前から軽々に「アジア制覇」などと口にして欲しくないものである。
今後、鹿島は昨年浦和が歩んだ道を経験し、どんな成果を見せてくれるのだろうか。

080413kashima7さて、闘莉王の攻撃参加について、少し触れておきたい。
なまじ攻撃的センスがあり自身も攻撃好きであることが、プレーを中途半端にしてしまっているように私には思えてならない。ほぼ担当経験のない持ち場で、「主担当」として充分に機能を発揮しきれるかと言えば・・・学生サッカーならまだしも、プロサッカーの世界はそれほど甘くないわけで、早々に未熟さを思い知らされることになる。「闘莉王MF(FW)戦術」をこの2週間ほど観察しながら、この目的は、ひとつはチーム再建のため早急な攻撃力アップを目指した苦肉の策であること、もうひとつは闘莉王自身へ自己の役割を自覚させるための監督の教育的指導の一環であること、と思えてきた。あくまで憶測だけれども。どちらも言い当ててはいないだろうが、“臨時”の戦術であることは確かだと思う。けれど期間限定であれば、それはそれで「作戦」ではある。
正直な話、「たまになら」攻撃的ポジションの闘莉王は見てみたいとは思うし(笑)
ただし、“がけっぷち守備”とも言える「闘莉王門番戦術」には一層の改良を求めたい。

080413kashima9 「勝負は紙一重」を表現したかのような今節。相手に内容を圧倒され、相当危なげな内容の試合でも勝利をおさめられたことは成果として充分評価できるものであり、対戦相手が14連勝中の鹿島だったことは、シーズン序盤で失いかけた自身と誇りを取り戻す大きなきっかけにもなりうるものであると思う。確かにまだまだ課題は多い・・・いや山積みと言ってもいい。しかし前半無失点であったことや完封勝利であったことなど、少しずつでもチーム改善の成果が目に見える形で表れていることは、素直に喜びたい。

新潟戦でのリーグ初勝利の際、選手たちは口にした。
「勝つことは、大変」だと。
さらに、「勝ち続けることは、大変」だと。
さあ、自信は取り戻した。
荒療治ではあったけれど、勝負の原点に立ち返れたことを幸いとして、これからひとつひとつ、2008年の浦和のサッカーを積み重ねていこう。

【2008 J第6節 4月13日(日)16:04 KICK OFF】
          浦和 2-0 鹿島

会場:埼玉スタジアム 観衆:54,450人 天候:小雨    
得点者:[49分]永井雄一郎(浦和)
     [89分]永井雄一郎(浦和)
交代:[HT]高原直泰→永井雄一郎、[70分]細貝萌→梅崎司、
    [88分]エジミウソン→坪井慶介(浦和)
        [76分]本山雅志→増田誓志、[86分]伊野波雅彦→興梠慎三、
    [89分]新井場徹→中後雅喜(鹿島)
警告:[46分]堤俊輔、[80分]鈴木啓太(浦和)
    [7分]岩政大樹、[7分]大岩剛(鹿島)
退場:なし
主審:岡田正義

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2008/04/11

総力戦~第6節@鹿戦の展望

さて、日曜日は、

浦和レッズ(リーグ4位)vs.鹿島アントラーズ(リーグ1位)

の対戦です。

まずは、現時点(第5節終了時)における両チーム戦績を、おさらいしておきますと、、、

第5節終了時点の戦績
順位 チーム 勝点 勝数 引分 負数 得失
1位 鹿 島  15  5  0  0 +12
4位 浦 和   9  3  0  2  +2

大ジョブです。まだ5試合しかやっておりません(^^;。
今節浦和が勝利すれば、勝ち点差を「3」とすることが可能です。
まだ序盤戦ですので、順位がどうのこうのと言うよりは、選手たちの自信回復と今後のリーグ戦へ弾みをつけるために、鹿島戦の勝利は必至です。

で、「鹿島」と言えば・・・

  (゚Д゚) 「・・・・・・・・・・・」

もう言いたくも見たくもないのですが、以下確認です。

鹿島戦 全対戦戦績(08/04/11時点)
 勝数  引分  負数  得点  失点
  8   3    23     38     60

いつ見ても、ひどい戦績です。
 #ん!?、、、ひと月前にも同じことを書いたような・・・(爆爆)

名古屋戦の展望でも触れたとおり、J草創期からあるクラブのうち、堂々の対戦成績ワースト1、相性最悪のチームです(ワースト2位は、相変わらず名古屋)。
なんと負け数が勝ち数の3倍もあります。一体いつになったらせめて五分の戦績に持って行けるのか・・・年間2試合ですから、最短で7~8年ですか・・・
 _| ̄|○ orz...
その果てしない道程に思いを寄せるだけでも気が遠くなります(ノ;д`)
しかしこの『負の遺産』を、過去の教訓として、さらには挑戦者としての気概を失わせないためのモチベーションとして、活かしていかねばなりません。
通算戦績の向上のためにも、今後10年間は負けてはならないと、弊サイトでは強く希望いたします。冗談じゃなくて。

ここで、今季の公式戦数に注目してみると、これまで鹿島は相当数試合をこなした印象が強いですが、浦和にもナビ杯予選があったため、浦和7試合、鹿島9試合(4/11時点)と、現時点では消化試合数でさほど差がありません。また互いに消耗するには時期が早すぎます。ただ、「スケジュール」の点ではやや浦和有利とも言えますが、あまりアドバンテージにならない要素として認識したほうが良さそうです。

ところで。
序盤戦でのヤマ場となる対戦を控えた巷では、昨日~けさあたりから、ガセから興味津々まで玉石混淆、さまざまなな情報が報道されています。

 『闘莉王配置転換に岩政「騒ぐほどでない』(日刊)
 『骨折の内田「牛乳飲んでくっつけます」』(日刊)
 『闘莉王スタメンFW出場へ紅白戦でテスト』(日刊)
 『FW先発!闘莉王が鹿島2枚岩砕く!』(スポニチ)
 『高原、紅白戦でゴールも先発流動的』(スポニチ)
 『超攻撃的“闘莉王シフト”で鹿島粉砕だ』(デイリー)
 『不発の高原が今季初弾宣言』(デイリー)
 『浦和本気!FW闘莉王!病床の母にゴール贈る』(報知)
 『鹿島“FW闘莉王”歓迎!「必ず穴出る」』(報知)
 『浦和・闘莉王、鹿島・野沢を警戒…キーマン封じ勢いを止める』(サンスポ)
 『鹿島・DF岩政が浦和戦に自信「ウチの方が上だと思う」』(サンスポ)

今回は、関連ニュースのアンテナも兼ねて羅列しておりますが、クリック&ブラウザオープンの繰り返しで酔いそうになるので、全部閲覧せずともよろしいかと(笑)
しかしまぁザクザクと・・・出るわ出るわ。
まるで浦和は闘莉王と高原、鹿島は岩政だけで試合をするような、さらに各紙ちょっとエンピツの舐めかたによっては何色にも変化し偏向させて情報を流しております。

サッカーは、11人で行う競技です。
そこのところ、誤解の無きよう>各紙。

そして、クラブチームのプライドをかけた戦いとあれば、選手たちだけの戦いにとどまりません。
スタッフ、サポーター、そして地域も一体となった『総合力』が問われます。
浦和にとって、それはまさに真骨頂。
相性最悪、昨年の雪辱、、、上等じゃないですか。

戦術論や技術論についての冷静で客観的な展望は、他の優良サイトをご参考になさっていただければと存じます。
弊サイトでは、特に鹿島相手には、そんな論理的な展開はできないことが書きながらだんだんわかってきましたので(遅)、何卒ご了承くださいませ。

主将も、このように申し述べております。

 僕は日曜できれば火の玉になろうとする鹿島戦なので
                 (山田暢久オフィシャルブログ『Outsider』)

 

 

  意地。

 

がんばりましょう。

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2008/04/10

08【AWAY】第5節@磐田戦

祝・開幕3連勝-----(^^;

年度末の繁忙期が終わったのも束の間。新年度になり、仙台へと単身赴任となったダンナの引っ越しのため、この週は多忙を極めた。当然日本平には引っ越しの最中ゆえ参戦できなかったけれど、新品のTVが届いた直後、速攻で『e2スカパー!』を契約してのTV参戦。好試合となった清水戦の勢いに乗って、われら2人は前日にはひとまずさいたまの本宅に戻り、翌朝、今季初のアウェイ遠征となるエコパへ向かう東海道新幹線に乗車。前日の東北新幹線の車窓はまだ寒々とした風景だったが、東海道新幹線の車窓は、春の陽光降り注ぐ駿河の風景が目にまぶしい。桜前線を逆走する移動に、視覚的な変化だけでも体が驚いているのがわかった。

愛野駅到着。ちょうど開場時刻(10時)であったが、エコパ到着までにはさらに時間が必要。現地先着の友人のご厚意により、慌てずに現地に向かうことができた。沿道に咲き誇る桜を愛でたり、待機列に舞い散る桜の花びらを愛でたり・・・と、遅ればせながら春の到来を感じることができ、長蛇の列で開場1時間後の入場となっても、連日の疲れが癒される思いがした。久々の遠征に気分も高揚し、心地良い雰囲気の中、開始時刻はすぐに近づいてきた。

浦和スタメンには、高原の名が。いわゆる「古巣対決」だけが目的ではないけれど、その期待に応える形での起用になったとも言える。その代わり、最近大車輪の活躍をみせていた永井が腰痛のためにベンチスタート。そして『今週のびっくりどっきりメカ』ではないけれど(笑)、ボランチ闘莉王三たび登場。そして清水戦あたりから、だいぶ「わかってきた」感のする堤もスタメンに名を連ねた。 が・・・スタメンの常連である暢久の名はサブに。比較論で判断しても、梅崎の運動量と積極性のほうが遙かに暢久のそれを凌駕していたのは誰の目にも疑いはなかった。ただ梅崎のあのプレーをフルタイム持ち堪えるさせるには相当な無理があることも素人目にわかる。梅崎&暢久の併用策は、攻撃と若さの梅崎、守備と熟練の暢久という機能を考えれば、試合展開に応じた登用を可能にする、という利点はありそうだ。

対するホーム磐田は、MDP表紙を飾った西の名がサブにすらなく、能活と茶野が2人で平均年齢を引き上げてしまうほどの若手中心の布陣。鈴木秀、名波、中山などの『大御所』勢は揃ってベンチで様子眺めといったところか。この若き布陣が何を意味するのか・・・時間の経過とともに、思い知らされることとなる。

開始早々の失点劇。まるで清水戦の焼き直しのような光景。相馬の駒野への対応が軽かったうえに、堀之内がジウシーニョに競り負けるという2重のミス。いずれも磐田の新参者によりしてやられてしまう格好に。しかし、そのショックで少しは目が覚めてくれたのか、前に積極的に向かおうとする姿勢が見えはじめた・・・ものの、どうも「はまらない」。サイド攻撃は駒野・成岡に押され機能せず。磐田の豊富な運動量でスペースは消されたうえに、パス回しを躊躇したりキープをしてしまうと激しいチェックが襲いかかり・・・ここで磐田の“若さ”が発揮される格好に。その“若さ”は良く言えば「思い切りの良さ」であり、悪く言えば「無謀」。ためらいなく体当たりで向かってくる磐田の守備に、あの東アジア選手権の中国戦を彷彿とさせられ、私は途中から恐怖を感じてしまった。何とか打開しようと、闘莉王や梅崎が長短のパスを繰り出し磐田DFの裏やわずかなスペースを狙って前線にボールを供給したり、ようやく前線に持ち込んでエジミウソンや高原がワンツーやポストプレーに努めても、落としたボールはあっさりと掻っ攫われるか、キープしきれない高原の足下を潰され、、、という悪循環。さらに悪いことに、守勢に回った時の中盤がスカスカ。攻撃には活躍の闘莉王は、いかんせんボランチの守備の仕方を知らないのか、簡単に自身の後方、自陣深くまでボールを運ばれる始末。攻撃に転じても、前線までの距離が遠く、やっとの思いで前線にボールを運んでも・・・の、繰り返し。焦れったさの続くなか、相手の得点力不足にも助けられ、何とか「時間が過ぎてくれて」前半終了。

相手のパワーに押された展開に抗するためにゲルトが打った手は、相馬OUT→暢久IN。この交代が効果的であったかどうかについては、いまいち悩ましいところ(苦笑)。1点ビハインドの展開で守備的な役割をこなすには時間がまだ早く、だからといって梅崎や相馬の代わりに動き回れと言われても、それは暢久には無理な注文というもの。ただ、つい「上がりっぱなし」になりがちな相馬の動きに替えて平川を左にシフトしたことは、攻撃面ではややパワーダウンになるも守備面では中盤の穴を塞ぎ、「ズルズル下がり」を防止してくれたような感じがした。

時間の経過とともに徐々にパスが回るようになり、磐田の守備が「体当たり」から「翻弄」に変化しだしたが、しかしこれでも中盤が間延び状態。そこで、ガス欠状態となった梅崎と、この日も残念ながら「空回り」となった高原に替えて、永井と細貝を投入。この起用は当たり、献身的に動き回り“つなぎ役”となる永井と、中盤の高い位置からのチェックと底からのビルドアップを努める細貝がうまく機能し、浦和の陣形に“しまり”が出て来た。ボールの散れる方向もバリエーションが増し、ゴール裏から眺めていると、喩えて言えば「波が押し寄せてくる」展開に。集中力と体力が徐々に奪われていく磐田の防衛戦は次第に緩くなっていき・・・平川の左クロスに反応した阿部がずいぶん後ろから「闘莉王を信じて」走り込んで来て、オフサイドライン沿いに進入し、振り向きざまにボレー一閃!見事な同点弾。勢いづくピッチ上とゴール裏。清水戦の再来、それでもいいじゃないか・・・いや、そうなって欲しいと願いつつ。

その願いは、聞き届けられた。追いつかれる展開に焦りが出たのか、ジウシーニョが警告を受け、さらに若いチームを落ち着かせようとしたのか成岡OUT→名波IN。これが磐田にとっては裏目に出たようで。。。磐田の守備的中盤から最終ラインの間にできたスペースに向けて、ボランチから2列目に昇格した?闘莉王が突進。呼応するように平川からのクロスが飛んで、絶妙の位置にて頭にヒット→ゴール。付いていた茶野には競る暇も与えぬ豪快ヘッド炸裂。痛快な逆転劇。

同点シーンから終了までを、ほぼ中盤の動きに注目しながら過ごした。細貝の起用が大きかったと思った。五輪を控えた今季の彼の動きは頼もしさを増してきた。ダイナミックなプレーと力強いフィード&ドリブルによる推進力と展開力、そしてハードワークを厭わない守備・・・後方からのからのプッシュアップが機能し中盤が引き締まったのは、彼の功績が大きい。つまり、闘莉王は啓太や細貝の助力無しには攻撃に活躍できないということ。本人もそのあたりはよくよく自覚して欲しいものだ。

残り10分は「苦手な東海アウェイ」という意識からか、あるいは「開幕2連敗」のトラウマからか?(^^;、キープやフィードで堅実に時間を稼ぎ、試合終了。 最初の立ち上がりや最後の締め方にはやや難があるものの、得点シーンは胸の空くような快いものだった。完璧ではないが、この小さくても確かな変化は、たった2試合で監督の首をすげ替えた決断の効果の表れと言っても差し支えなさそうだ。勝利の報告に歩み寄る選手たちの表情も、破顔の笑みではなく、まだ神妙な面持ち。これでいいのだ。アットホームな雰囲気のチームが好まれる中、浦和は適度な緊張感を持ちながら互いに切磋琢磨する関係でいいのだと思う。そう、浮かれるにはまだ早いのだから。

闘莉王が、自分のユニとコールリーダーが体に纏っていた旗を交換し、それを背負ってってインタビューに応対。「サポとの一体感」を願う心情を表現した行動だと思いつつ、リーダーの「魂の分身」を神妙な表情で授かるというそんな恭順的な態度に、これまでの軽率な言動への「詫び」も少し感じ取れた。あくまで私の思い込みだけれど。

東海連戦を無事2連勝、今週だけで3連勝し、今季の出だしのつまづきを取り戻したことで、クラブも選手も、そしてサポーターもひとまず安堵しただろう。しかし、リーダーは言う。

「鹿島に勝って、俺たちのプライドを取り戻すんだ!」

昨年の悔しさだけではない、長年の宿敵として鹿島を倒すことはもはや必然。
宿敵を埼スタで迎え撃とう。
自信を取り戻した浦和には、新たなる『無敵の要塞』伝説が始まる。

【2008 J第5節 4月5日(土)13:04 KICK OFF】
            磐田 1-2 浦和

会場:エコパスタジアム 観衆:27,866人 天候:晴
得点者:[2分]ジウシーニョ(磐田)
     [71分]阿部勇樹(浦和)     
     [79分]田中マルクス闘莉王(浦和)
交代:[HT]
相馬崇人→山田暢久、[64分]梅崎司→細貝萌、
    [64分]高原直泰→永井雄一郎(浦和)
    [78分]成岡翔→名波浩、
[82分]ジウシーニョ→山崎亮平、
    [89分]上田康太→中山雅史(磐田)
警告:[44分]高原直泰、[44分]エジミウソン、[87分]山田暢久(浦和)
    [34分]茶野隆行、[54分]萬代宏樹、[74分]ジウシーニョ(磐田)

退場:なし
主審:
東城穣

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おまけ:
試合後、長々と梅崎の新曲の練習で、音楽の授業の補講をやっていたゴール裏。
しかしここはアウェイ。
早く撤収しないと、こんなアナウンスが流れます(笑)


余談:
帰りの沿道でのワンショット。桜が見事でしたので・・・

余談その2:
以前、こちらのエントリの最後でご紹介した掛川駅の土産店『これっしか処』ですが、帰りの待合いにて、大量のうぃあーさんたちに“襲撃”されておりました。
店内はうぃあーだらけ(笑)。

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