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2008/04/22

08【HOME】第7節@大宮戦

やはり鹿島戦の段階では「仮退院」だったようで、“全治6週間”は長引く模様。
水曜日の駒場のナビ杯・京都戦(観戦記すみません)が物語っていたものは、「いまだ療養中」の浦和の姿だったのだろう。病み上がりの無理(4連勝)がたたったのか、、、“床上げ”すらままならない長患いの状態は、いつまで続くのだろう。。。

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080420ohmiya3この日の相手は、大宮。
ダービーだ何だとあれこれ表現はあるが、たいてい「お隣同士」というものは仲が宜しくないもの。こちらが「イラナイ」と言えば、あちらは「埼玉代表」「大宮独立」の文字を掲げる。存在が近すぎるがゆえに、普通なら無用な、子供じみた敵愾心も必然となってスタジアムに充満する。
「絶対に負けたくない相手」として、その感情はどんどん膨張する。
そして、平常心がどんどん削がれてい080420ohmiya4く。

大宮は、おなじみ“対浦和要員”桜井が不在。だが、今シーズン各方面で売り出し中のデニス・マルケスの名がビジョンにその存在感を示していた。
迎え撃つ浦和は、このところ冴えない暢久を外し、体調が心配されるも永井をスタメン起用。もうひとりの体調不良・啓太は発熱のため欠場し、080420ohmiya5細貝がボランチの任に・・・と、思ったと同時に気 が付いた。“闘莉王のボランチ”。正直「またか・・・」という思いが頭をよぎった。相手が大宮ということを考えれば、運動量で引っかき回したり体当たりしてくることは、私のような素人にも容易に想像できた。動き回る相手のチャンスの芽を摘むためには、こちらも運動量で対抗すべきであることも。

080420ohmiya2前半は、多少危険な場面があったものの、それほど悪くなかったと思う。「それほど」とは・・・、これまでだけでなく、後半との比較の意味も込めて。(今シーズンでは比較的に)高いライン取りでコンパクトに絞った中盤で細貝が精力的に活動し、大宮の攻撃の目を摘んでいた。だがいかんせん、そういう動きが目立っていたのが細貝のみで、「周りはどうした?」と思わず目を凝らしてしまった。案の定、細貝が留守にした場所へのフォローがなく、そのスペースを大宮の選手に利用されていた。あとに「何か」を引きずりそうな光景だったが、、、
少し気になる全体の動きの鈍さを鼓舞するかのように、マイボール時には永井が「つなぎ役」として立ち回り、水曜日のナビ杯・京都戦から復調の兆しを見せはじめた高原が、前線で積極的なプレー。「その時」を予感させるプレーもあり、時折、期待に拳を握りしめて私は戦況を見守った。しかし彼がボールを保持すると、数人の大宮DFが寄って集って襲いかかってくる。相手DFにとってもそれだけ危機感が感じられた、可能性のあるプレーを見せてくれていたと思う。この勢いに乗じた前半のうちに待望の初ゴールを決めることができていたならば、戦局は大きく変わっていたかも知れない。

080420ohmiya6 後半。
連勝中に対戦した戦況パターンから、前半ペースを飛ばしてきた相手の消耗を考慮して、今回も「後半勝負」を打ってくると期待したが、、、残念ながらその期待は裏目に。いや、裏目どころか期待を裏切る展開に。
細貝の運動量の低下が、「もうひとりのボランチ」の動きの少なさを際立たせた。さらに味方がボールを保持しても、驚くほど誰もサポートに行かずに、挙げ句に待ち構えた相手に潰される。
明らかに運動量が低下していったのは浦和の方だった。

この状態を打破するために、ゲルトが打った手は、FW2選手の同時交代。
エジOUT→達也IN、高原OUT→梅崎IN。
引いた相手に達也という選択肢にしばらく考えさせられたが、永井をFWに上げるために代わりの機能を担わせたものとの理解もできた。梅崎の投入もしかり、必要に迫られてのものとの解釈もできた。が、高原を退場させた意図は「?」。相手DF数人が恐れて潰しにかかってきたほどのFWである。仮に点は獲れずともスペースメイクや囮としての機能は充分に持ち合わせていたと思ったのだが。。。
それよりももっと急がれたのは、電池の切れた細貝のポジションへの手当だったのではないだろうか。広大な中盤で動き回るのでいっぱいいっぱいの細貝に、「守れ」「ボール獲れ」「パス回せ」「チェック行け」と、、、この若者ばかりにわがままな要求を突き付けているようで、あまりにも無体。啓太の苦労をこんな形で味わうことになろうとは・・・
FW2人の交代より、細貝→暢久の交代の方が先だったのではないだろうか。

 「浦和は後ろ7人と前3人の“分業”のようだった」

との敵将・樋口監督のコメントが、この日の浦和の中盤を端的に表していると思う。
中盤をつなぎ、球を運び、前進運動の原動力となっていた永井がFWに回ったことで、達也も梅崎もおそらく永井をサポートする目的で、高い位置での活動を選択したように思える。
さらに、大宮のカウンターを恐れるあまり、

 「前に出すぎたらやられると思った」(サンスポ記事)

と闘莉王は試合後話したという。これも、前線の3人が孤立する要因となる。
結局、中盤はスカスカ、“待機”態勢でボールを観察する選手多数で、ビルドアップという言葉とは程遠い陣形が形成される格好に。ボールを追いかけては振り回され、ようやく奪取したボールを前に運ぶにも味方は遠く、ようやくボールを受け渡された選手の周囲には、多くの敵が待ち構えており・・・の繰り返し。観ている側にも徒労感と疲労感が増すばかりの光景に、応援の声のボリュームは次第に低下し、そのぶん罵声が増えていった。

浦和は元来守備のチームであることを痛感させられた。それだけに守備が波に乗れないと、脆い。
ボールの奪いどころが明確であれば、守備→攻撃の切り替えのタイミングにおいて、選手全員が同じ画を描くことも容易となるはず。さらにその後の展開も時間短縮され、攻守の切り替えに集中力を注ぐこともでき、リズムに乗りやすい。いわゆる“リアクションサッカー”ではあっても、それは組織的プレーが構築されていることの証であり、個々人の負担も軽くなり、リスクは軽減される。
「ボール奪取」のポイントが低すぎることは、監督の目から見ても明らかだろう。その事実と、闘莉王のMF起用を続ける意図とが、私の中ではどうにも摺り合わない。

080420ohmiya1デニス・マルケスの持ちすぎと精度を欠いた大宮の拙攻に助けられた形で、両者無得点のまま試合終了。
傍目からは“痛み分け”に見えるスコアレスドローだろうが、浦和にとっては痛恨の引き分け。対照的に引き分けて喜ぶ大宮のゴール裏を訝しく眺めながらも、「思惑どおり」の展開を果たせたことに嬉々とする彼らを批判する権利はわれらには、ない。彼らの「思惑どおり」に嵌った浦和には。

挑戦者としては、情熱あふれる姿勢を見せる浦和。
王者としては、勝負を受けて立つのが苦手な浦和。
どちらも同じチームである。
2節にして、監督を交代させた。多少その荒療治の効果はあった。
しかし、無理がたたったのか、それとも病巣を根絶していないのか、、、病は再発した。
無理がたたったのなら原因は明らかで、休めばよいだけのこと。
しかし病巣が根絶していないのなら、原因を突き止める作業からやり直さなければならない。原因がわかったとしても、その治療は簡単なのか、それとも困難を伴うのか・・・

とあるゴール裏サポの言葉に反応し、食ってかかろうとした闘莉王。

「僕らは一生懸命やっているのに、あんなことを言うなんて本当のサポーターじゃない」

と言ったという。
どこか相手の好意や寛大さを当てにしていないだろうか?
先日のGGRでも、彼のMF起用に関して、監督は(攻撃参加のために)守備のリスクを負っていることを充分意識しているのに、当の本人は「自分が攻撃参加したことでリズムが良くなった」と当然のように語っていた。
そろそろ気付いてもいい頃だと思う。どれだけ周囲の人間が彼のために心を砕いているかということを。
彼が、一生懸命プレーしているのは誰にでもわかる。ただ、周囲の心遣いに気付かない状態であるうえに理解を得られない状態で「一生懸命」という言葉を用いられても、それはただの『独善』に過ぎない。

何故か唐突に、かの文学作品の冒頭の一節が頭に浮かんだ。

山路を登りながら、こう考えた。
智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。とかくに人の世は住みにくい。

住みにくさが高(こう)じると、安い所へ引き越したくなる。どこへ越しても住みにくいと悟った時、詩が生れて、画が出来る。
人の世を作ったものは神でもなければ鬼でもない。やはり向う三軒両隣りにちらちらするただの人である。ただの人が作った人の世が住みにくいからとて、越す国はあるまい。あれば人でなしの国へ行くばかりだ。人でなしの国は人の世よりもなお住みにくかろう。(夏目漱石『草枕』より)

悪循環。負のスパイラル。
ケガ人復帰という戦力上積み=救世主、を望むのも、ファン心理としては自然な感情だとは思うけれど、決して根本的な解決策ではない。
(角を立てた原因とされた)前監督を一言の弁明の余地も与えず解任したことはカンフル剤にはなり得たとしても、(情に流された)現実において、病は再発してしまった。
病の根を潰えさせることこそが、本来の治療。何が原因なのか、検査入院でもして正確に病根を突き止めることが急務。現実と事実を直視しなければ、憶測と、場当たり的な対応と、わがままばかりが横行し、“人でなし”の国となる。

今の浦和に必要な治療は、「己を知ること」であるような気がする。

【2008 J第7節 4月20日(日)14:01 KICK OFF】
          浦和 0-0 大宮

会場:埼玉スタジアム 観衆:50,997人 天候:晴れ    
得点者:なし
交代:[60分]高原直泰→梅崎司、[60分]エジミウソン→田中達也、
    [60分]細貝萌→山田暢久(浦和)
        [62分]吉原宏太→ペドロ ジュニオール、[87分]斉藤雅人→片岡洋介、
    [89分]デニス・マルケス→森田浩史
(大宮)
警告:[69分]阿部勇樹、[78分]永井雄一郎(浦和)
    [35分]冨田大介、[54分]デニス・マルケス(大宮)
退場:なし
主審:扇谷健司

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コメント

萌ちゃんはお疲れさまでした・・・・

闘莉王くんは、啓太クラスの高いレベルでフルタイムでつぶれてくれる相棒がいないと、
どうにもならない、ということが明らかになったか、と。

習志野ではCBとしてお役に立っているようなので、
気分転換して帰ってきてくれればいいや。。。

投稿: えりぴょん | 2008/04/22 23:14

なんかこのところ、天井付近で感染することが多くて…。先週はメイン、今週はバック。選手が豆粒のように見えます。で、堤クン、あんなに抜かれやがって…。終了後知人に文句言ったら、そりゃキャプテンだー、などという見間違いもあるわけで…。

今週も、赤い豆粒の動かないこと動かないこと、電池切れですなー。カンフル剤に〝前監督復帰〟など必要かも(激爆)

カンフル剤が必要なのはジージも同様で、今季参戦5戦目にして【中期休養】入りです。ここらで一休みして体制を立て直します。次は国立アウェイぐらいかなー。あっ、ナビの豊田はモチ行きますよ!

投稿: なごやのじーじ | 2008/04/23 01:04

「大宮だけには負けられない」ってダンマク出しておいて、そのとおりになったのに、選手にブーイングですか?結果を出してもサポーターに認めてもらえない浦和の選手って、悲しいですね。
選手とサポーターの距離がすごく離れているように見えるのですけど、どうしてこんなチームに多くのサポーターがいるのか、私にはわかりません。

投稿: りすさぽ | 2008/04/23 23:56

@えりぴょんさま
短期間でも別居生活を過ごした“夫婦”ならば、相方の大切さをしみじみ実感するものです。
闘莉王、啓太を大事にして欲しいものですね。
「あれ、萌は?」というツッコミはなしで(萌は娘、というところでしょうか・・・違う?/笑)。
こう書いていて、ひとごとに思えないワタシです(汗;

@なごやのじーじさま
あれだけ後半動けなくなってしまった選手たち、、、原因は「疲れ」ではないような感じがしました。連携の未熟さ、組織的プレーの未構築・・・もしそうなら、早急に立て直して欲しいものです。まだ序盤戦、間に合いますから。
じーじさまも中期休養にて、「立て直し」復活をお待ち申し上げております。

@りすさぽさま
コメントありがとうございました。
ちなみにワタシは試合後ブーイングしておりません(^^;
仰る“結果”についてですが、大宮にとっては「勝ちに等しい」ものであっても、浦和にとっては「負けに等しい」ものだったと認識しています。昨年まではワタシも結果論者でしたが、今後の浦和の発展を考えると“内容”をしっかり捉えていかねばと考えています。でなければ、成長はありません。近い将来大宮サポの皆さんも、同様の過程を辿られると思います。

選手とサポの距離についても、「馴れ合い」を避けるために、あえて距離を置いている浦和サポ(特にゴール裏)は割と多いと思います。クラブにファミリー的な、アットホームな雰囲気を求めるサポをワタシは否定しませんが、浦和(のゴール裏)サポは、愛情と厳しさを織り交ぜて、選手とは適度な緊張関係を保っていることをご理解くださればと思います。
要するに、浦和と大宮のサポーターの志向の違い、ということですね。
人数の多寡についても、人それぞれの志向の違いから来るものであり、どちらが正しくてどちらが間違っているか、とか、理解できるかできないか、という性質の話ではないと思いますし。

ワタシですが、「出来が良かったり最悪だったり、何年経っても心配で放っておけないチームだから」、という思いで十数年浦和サポやってます(笑)
それでいいんじゃないでしょうか。

投稿: nigoe | 2008/04/24 12:41

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