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2007/12/13

07【FCWC】準々決勝@セパハン戦

午前中の雑事を済ませ、東京駅から午後の『のぞみ』に飛び乗る。
途中、多摩川を渡り、新横浜、静岡、愛野の駅を通り過ぎたとき、
「“彼ら”を倒してここまできたのだ」
との思いがよぎった。敗れ去った彼らの悔しさや無念を引き受けて、私たちはここまで辿り着いたのだと思うと目頭が熱くなった。
否、ここに辿り着くだけでなく、「その先」へ、進まなければならい------。

名古屋駅のホームに降りる。怪しげなスーツ姿の諸氏がぞろぞろ。コートの襟元からちらつく赤い色、バッグに巻き付けたマフラー、釣りでもあるまいし棒を持ち歩き・・・この国の「マイナスGNP」に貢献する人々をこうも多く抱えているクラブも珍しい(笑)。
071210cwcsepahan1宿に荷物を預け、豊田駅に着いたのが18時頃。平日の混み合う時間帯とも重なり、スタジアム入場まで思いのほか時間を費やした。Sスタンド入場。屋根を開放したスタジアムはひんやりと冷 気が漂っていたが、躍動する気持ちで心なしか体は温かい。開始までの短い時間に闘いの支度を済ませ、その時を待った。

071210cwcsepahan2関東方面からの遠征サポ数は確かに多かったのだが、さすがに月曜の遠方マッチディでは空席が目立つ。やりくりしても来られない人々がいるのは当然なこと。だからこそ、幸運にもこの場に立てた人々のサポートのモチベーションも昂揚するものだ。
サポートの本隊はSスタンド(南側)だったが、突如Nスタンド(北側)か071210cwcsepahan5 らコール発生。リーダーK氏が北の赤サポを結集させてくれたのだった。場所や人数は関係ない、個々が与えられた場所で気持ちを持って闘うことを示してくれていた。はじけるような北のコールに触発され、南も雄叫ぶ。セパハン応援団が陣取ったメインスタンドの一角を除いたスタジアム360°が浦和サポーター、という良い雰囲気が作りあげられた。
最終節のスタンドでは味わえなかった、個々が能動的で躍動的で臨機応変な応援こそ、浦和レッズサポーターの“世界デビュー”に相応しい。

071210cwcsepahan4 待ちに待ちこがれた瞬間が、やってきた。
世界への扉を開ける笛の音が、高らかに響き渡った。
あの忌まわしい最終節から一週間、、、私たちは紆余曲折を伝え聞いた。しかし、事ここに至るまでの様々な雑音をはねのけ、チームは粛々と準備を進めていたことがすぐに表現された。
開始早々から、驚くほど浦和の選手たちの動きが素晴らしい。先週までの、何かの呪縛に囚われていたような足取りが嘘のような、軽やかで溌剌としたプレー。前線から積極的にプレスをかける、攻守の切り替えの早さ、素早いチェック&ボール奪取、連動性のある組織の動 き・・・一週間前のチームは一体何だったのか?と首を傾げたくなるような、プレーの豹変ぶり。10分経過した頃だろうか、私はつぶやいた、、、「こんな、サッカーが観たかったんだ」と。何より啓太の運動量が目を引いた。また、守備が不安視された両サイドは攻勢を仕掛け続けることでカバーされていた。
疲労が取れただけで、重圧から解放されただけで、これほどのパフォーマンスを披露できるチームなのだ。そう思うと、遅まきながら、これまでどれだけ筆舌に尽くしがたいほど、選手たちは疲労困憊し消耗しきっていたのかを窺い知ることができた。

私たちは、選手たちに、これまで酷な要求を突きつけていたのかも知れない。
今、目の前にいる選手たちは、目を爛々と輝かせ、心の底からサッカーを、自分たちの『真剣勝負』を楽しんでいる。選手たちが楽しむ姿は、私たちにとっての喜び。
長い間、私たちが選手たちからプレーする喜びを奪っていたのか・・・そう思うと、胸が疼いた。しかし、今この喜びに到るための苦しみであったのだ、と思い直すことにした。国内リーグ戦をステップに、アジアを勝ち抜かなければ、この場に立てないのだから。現実は「これ以上苦しまなくてもいいよ」と言ってくれるほど優しいものではない。
勝負の世界は“修羅の道”。
けれど、苦しんだ分だけの喜びは与えられるものだと思う。

071210cwcsepahan3溌剌と連動性を持って動き回る選手の中で、阿部の仕草が気になった。開始からほど無い時間から、腰に手を当て足を引いていた。阿部にとって、この1週間のインターバルはまだ短かったようだった。しかし、そんな状況でも、要所を突いた無駄のないパフォーマンスで自らをフォローする動きには唸らされた。この日は本職のボランチとあって、的確なプレーで何度も危機の芽を摘み、何度も好機を演出してくれた。

前半半ばごろ、浦和左サイドを突破されてほぼ真横から供給されたグラウンダーのセンタリングを浴びたのが最大の危機だったのと、後半の「不意を突かれた」失点シーン以外ほぼ試合を通して浦和ペースで展開。この日の左サイド・相馬が攻撃の立役者に。相手陣内深く切れ込んでのセンタリングは効果絶大。サッカーという競技は、嵌る時にははまるもので、後半セパハン側も警戒して相馬のケアにつとめたものの効果無く、ほぼ相馬のやりたい放題。。。積極的ドリブルで攻撃を仕掛けているうちは守備をする必要もないわけで、これが相馬の特性なのだろう(失敗した時のリスクは大きいけれど)。彼がキープしている間は前線のタメも兼ねており、攻撃の効果的なアクセントとなっていた。
聞けばセパハンの監督はじめ数選手は風邪(インフルエンザ?)で最悪のコンディションであったとか。相手には申し訳ないが、それが幸いしたのか、中盤はほぼ浦和が制圧。ここでほぼ勝負あったというところか。

071210cwcsepahan7 最近最大の懸念であった「決定力不足」。
長谷部フリーシュートの場面など何度か好機を逸してしまい、ゴール前に何かべらぼうに高くて厚い板でもあるかのような時間帯が続いたが、“天から二物も三物も与えられた男”永井が見事な先制点をゲット。相馬の繰り返しの突破とややマイナス気味のセンタリングでオフサイドを回避、GKの動きを冷静に見てシュート。「シュートは、こうやって決めるのだよ」と先輩の貫禄を示したファインゴールだった。そして、この1ヶ月間の全ての呪縛を解き放ってくれた、そんなゴールだった。
2点目のワ級のシュートも、世界大会の醍醐味とも言うべき、スキルフルなゴールだった。現場の感覚でも「入るか?」と思えるほど厳しいコースから高難易度の一蹴。さすがと言うほかない。
3点目は・・・オフサイドもなく、落ち着いて「決めていただいた」(笑)。
勢いは、試合の流れを味方に付けてくれるものだ。サッカーとは恐ろしい。

その「サッカーの恐ろしさ」はまた、つまらないパスミスと一瞬の隙を逃さない。
不意を突かれての失点は、次戦への課題としたい。
次戦・・・相手はACミラン。
「不意を突かれた」では済まされない相手。そう思った瞬間の先には、失点が待っている。
071210cwcsepahan9 しかし、どんな強豪であろうとも、相手も同じ人間。隙もあれば油断もある。
選手の技術力もさることながら、このような大舞台では『集中力』が勝敗を左右するものだ。油断はまさに“死”を意味する。真剣勝負は『力ずく』より『心理戦』。

技ありのプレーより、気絶しそうなくらいの緊張感で、私たちを痺れさせて欲しい。
最後まで希望と可能性を追い求める姿で、私たちを引っぱって欲しい。
ついていくよ、最後まで。
この幸せを噛みしめながら、共に楽しもう、最後まで。

2007act_banner2_2

世界に見せつけろ 俺たちの誇り。

待たせたな、ACミラン。

 

余談:
Sスタンドは、どこからかは定かではありませんが、「突破」したと思われる方が続々集結していました。私たちの席に見知らぬ「先客」がいて驚きました。当然移動していただきましたが、詫びもなく渋々と立ち去られました。
横国でも、席を動かれるのは構いませんが、要らぬトラブル回避のため、全席指定なのですから、基本的にまず最初は通路などで待機していただくのが無難かと思います(当然といえば当然ですが)。

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コメント

お疲れ様でした。

>途中、多摩川を渡り、新横浜、静岡、愛野の駅を通り過ぎたとき、「“彼ら”を倒してここまできたのだ」との思いがよぎった。
私も同じこと考えていました。特に新幹線の車窓から見えるエコパ、山の向こうの日本平付近を通ったときは万感胸にこみあげるものがありました。

新横浜・・・つい先日の悪夢を吹き払うためにも、
これから闘ってきます。

投稿: sat | 2007/12/13 15:27

種々の事情でTV桟敷の応援となりました軟弱者のジージです。でも、熱い心は横国のみんなといっしょ! 今宵、日本サッカーに新たな1ページを記し、歴史に名を刻みましょう。

  吼えろ横国の猛者ども〝We are REDS!!〟

投稿: なごやのじーじ | 2007/12/13 17:15

豊田でのサポートお疲れ様でした。
お陰様で今日と言う日を迎える事ができました。
ありがとうございました。
豊スタに参戦された全ての仲間に感謝です。

さて、後1時間45分程でミラン戦です。
私も6時の定時と共に会社を出て横国に向かいます。

現地参戦のみなさん、よろしくお願いいたします。
TV参戦のみなさん、横国へ向けての念をお願いいたします。

では、横国で。。。

投稿: おいわ | 2007/12/13 17:49

@satさま

>>エコパ、山の向こうの日本平付近を通ったときは
>>万感胸にこみあげるものがありました。
清水や磐田の面々には「大きなお世話」と言われるかも知れませんが(笑)、彼らの悔しさと名誉を引き受けて、勝ち上がったものの義務を果たさねばとの思いは強かったですね。リーグ戦では絶対にない感情ですが(笑)、Jやアジアを代表すれば・・・と、このたびこんな立場になるまで気付かない「想い」でした。
いろんなことを学んだ一年でした。

@なごやのじーじさま
横浜の猛者たちは、素晴らしいでした。
カテ1のチケを持っていたにもかかわらず北ゴール裏で参戦していたサポがいました。自分たちのチケは、座って観戦していた人に譲って(差額交渉無し)。
何とも潔い心意気と感じ入りました。浦和は、こんな熱い人々に支えられているクラブなのですね。

@おいわさま
豊田に参戦した素晴らしき馬鹿者もとい社会人たちは、翌日午前中まで残党が名古屋駅界隈に出没していました。
それを知っている私とダンナは何者なんだか(爆)
 #午後からダンナは静岡下車で出張モードに、私も会社「には」行きました(笑)
豊田に行くくらいの人間は、たぶん横浜も行ったんでしょうね。
彼らの今週の仕事は、本当に大丈夫なんでしょうか?(自分含め)。

投稿: nigoe | 2007/12/15 01:38

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