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2007/11/27

07【HOME】第33節@鹿島戦

日曜の朝、新聞をポストまで取りに行く気になれず。
月曜の朝、2日分の新聞を一緒に引き上げて、気分一新------。

071124kashima1 ホーム最終節、勝てば優勝のかかった大一番、相手は幾度となく辛酸を舐めさせられた仇敵・鹿島。
これ以上ない絶好の舞台での大団円・・・となるはずだった第33節。
優勝記念で配布されるはずだったポスターも、優勝で沸き上がるサポーターの光景を待ち構えていたTVクルーも、そして何よりクラブも選手もサポーターも、、、「現実の厳しさ」に直面した、そんな一日だった。

071124kashima2

 

 

 

071124kashima3 午前9時。駅からの歩道を歩く時点から尋常ならざる人の多さ。スタジアムに着くと、これほど多くのサポが並んだ南側自由席の待機列をかつて見たことがない。いくら昼間の試合だからといっても、開門から試合開始までの時間間隔が変わるわけでもないのにこの出足の早さ。いつもとは全く違う異様な雰囲気は、北ゴール裏の前日抽選の時点から醸し出されていた。1200枚のクジが足りず、あぶれた人々はリストに登録して順番を待つという信じがたい異常事態。大変なことになりそうな予感。しかし、開場して実際フタを開けてみれば、あっけないほどに北ゴール裏は静穏。異常なほどの前抽参加グループ数に比べれば、不思議に売店も空いていたし、通路も歩きやすかったように思う。何故かはわからないが。

暖かなスタンドで両チームのU-13の試合観戦。不思議なもので、トップチームのプレースタイルとユースのプレースタイルが重 なって見えた。小さくとも鹿島の選手たちは当たりと球際が強い。しかし結果は、幸先良くレッズユースの勝利。はにかみながら勝利の報告に来た少年たちを拍手で讃えた。
071124kashima4気分良くビジター側スタンドを眺めていると、「PRIDE OF ~」の段幕が視界に入る。陽気に心が緩んだのか、「これは何だ?」と鼻で笑う余裕。
そう言えば、入場前の待機列にいた時、鹿島サポを乗せたバスが近くの北側駐車場に入場してきて、トラメガで吠えながらこちらを挑発してきた。そしてスタジアムではこの段幕。彼らの常套手段である挑発行為は、試合前からこんな形で始まっていた。

071124kashima6 MDPを見た時から、不穏な予感がした。やがて審判団がピッチ点検に巡回。前節・清水戦の審判がホーム・アウェイ共に同一審判だったように、今年の鹿島戦も同一審判が裁くことに。ただでさえ今季は彼の“当番”によく当たる。どのような基準で審判団が各試合に割り当てられるのかは私の知るところではないが、ぜひ一度聞いてみたいものではある。まあ、審判で試合が決まることはないのだが、「左右される」ことは、ままある。

071124kashima10 選手紹介。スタメンはほぼ予想どおり。回復が思わしくないのか達也はまたもベンチ外。しかし久々に伸二がサブとして名を連ねていた。沸き上がる期待。対する鹿島も外国人はマルキーニョスのみという、ほぼ予想どおりのスタメン。「戻ってきた男」の背番号の重たさが目立つ。
試合前のコールリーダーのアジテーショ071124kashima8ン。いつものように呼応する北ゴール裏サポ。しかし、、、気のせいか、「決戦」を控えた殺伐感や緊張感が少ない。隣り合う同志で手を繋ぐこと もない。昨年のリーグ優勝を賭けた試合に比べると、何かしら感じる“落ち着き”。ビジュアルパフォーマンスのために仕込まれたシートを頭上に掲げる。バックスタンドに王冠のコレオグラフィ。淡々とそして粛々と手続きをこなしていくような・・・・・・どこか「流されて」いるような、これまでの「決戦」とは異なる空気が漂っているように思えた。

スタンドの雰囲気は、ピッチに伝染する。

071124kashima9 祈るように叫び続けるアウェイスタンド。悲壮感さえ漂うコールの音色。その声に応えるかのように、背水の陣で臨む鹿島の選手の気迫は、まさに「がむしゃら」にピッチを駆け、ボールの行く手に襲いかかる。際どいプレーのたびに審判団に食い下がる。あわよくば自軍に有利となるように、判定を誘うような動きも見せていた。

かたや、「勝てば1節残して優勝」・・・決して“絶体絶命”ではない、少し優位な立場にあるホームスタンド。鬼気迫る迫力は、正直鹿島サポの声に比べて少ない。そこへ前半早々に食らった闘莉王への厳しいイエロー判定。これが口惜しかった・・・この一件で少し歯車が狂ったように見えた。レッズの選手たちも受け身に回ったわけではないだろうが、球際の競り合いに勝てない。カウンター狙いの相手に押し込まれる場面もしばしば。ボールを保持すれば鹿島の選手たちが体ごと飛び込んでくる。激しい攻防に懸命にゴール前のピンチを防ぐDF陣。そしてアクシデント・・・接触プレーにより平川負傷退場。

そんな制御の効かない鹿島のプレーは、ついに新井場の退場を引き起こす。自ら墓穴を掘る形に見えた鹿島陣営だったが・・・私の予想は見事に外れた。10人での闘いを余儀なくされた鹿島は、さらに逆境をエネルギーに変換して結束力を強めたようだった。

後半。
1人少ない相手に、攻勢を仕掛けて嵩に懸かってシュートを数本撃つも、なかなかゴールには到らない。

「点を獲らなければという気持ちが強くなった。空回りしたところがあった」
                         (闘莉王 試合後のコメント)

「焦り。」

071124kashima7 次節出場停止となる闘莉王をはじめ、早く先制点を決めてしまおうと逸る気持ちが自らを苦しめてしまった。気持ちが前掛かりとなったレッズの隙を突かれる羽目に。曽ヶ端の手からリリースされたボールが、いとも簡単に浦和陣内へと運ばれる。その時レッズ中盤の守備が緩慢だったのがひどく気になった。この悪い予感が、今度は的中。掴み切れていなかった野沢に決められ、失点。
自分たちが決めたかった時間帯に逆に決められてしまった。その後、選手交代や遅延プレーで鹿島に時間を使われ、ますます募る焦燥感。おそらく、失点してから鹿島に撃たれたシュートは1、2本とわずかだったように思う。その間レッズは相馬に代え伸二を投入するなど反撃を試みるも、中を固められたためサイドクロスやスルーパスで活路を開こうにも、プレーの精度が低下。ワ級も機能不全。まるで前節・清水戦の焼き直しのような「相手のペースにはめられた」展開。伸二から可能性を感じさせるパスが供給されるも反応が合わず。。。
シュートが決まらない苛立ちに、ゴール裏から漂う閉塞感。選手を励ますどころか不満の声が徐々に飛ぶように。愚痴は、ため息は、焦りは・・・徐々にピッチに伝染するかのようだった。

ロスタイム間際の船山の退場劇も交えながら、虎の子の1点をどんな手立てを講じても守り続けたいという鹿島の執念が、ついに実を結んだ。
アジアを制覇しようとも、結局、この大事な一戦で“鹿島の壁”を突き破ることができなかった。
しかし、敗れたのは選手だけではないだろう。
選手だけに敗戦の責任を負わせたくはない。

敗戦の「悔しさ」。チャンスを逃した「悔しさ」。
己を超えることができなかった「悔しさ」。
過去の呪縛を自ら解くことができなかった「悔しさ」。
全力を尽くすことができなかった「悔しさ」------。

この気持ちを忘れていた罪は大きい。

071124kashima11 しかし、この敗戦の中にも、突然投入されたにもかかわらず溌剌として力強いプレーを見せてくれた細貝の台頭と、伸二の復帰は明るい材料となった。ほぼ野戦病院と化したチームに新たな活力を注入してくれそうな可能性を感じることができた。

勝利で飾ることができなかった、寂しきホーム最終節となった今季。

『勝利』とは、たやすく手中にできるものではない。
「勝って当然」などという奢りを捨てなければ。

それをあらためて自覚できたことだけでも、今節から得た糧としたい。
幸いにも、まだ間に合うのだから。

客観的に見て、鹿島の個々の局面におけるプレーは、決して褒められるものばかりではなかった。端的に言って「ラフ」「狡猾」。しかし、そんな醜態が悪いとか汚いとか、正義感を振りかざして文句を言っても虚しくなるような、「理屈」が通じない空気がピッチを徐々に席巻していったようだった。
鹿島の気迫。
品が無いと言われようが、皆から非難を受けようが、なりふり構わず見せる「執念」。凄まじいまでの気迫は、周囲を黙らせてしまうものである。むしろ目的達成のために研ぎ澄まされた純粋な姿、とも言えるかも知れない。

071124kashima13 勝負の世界である。いくら自分が正当な闘いぶりをしていたと主張しても、首を掻っさらわれたらそこで「勝負あり」。非情にならなければ勝てない闘いも確かにある。
手段を選ばず勝利を貪欲に追求するさまを仮に「鹿島の誇り」と謳うならば、「浦和の誇り」は、たぶんそこにはない。
最終節、真の「浦和の誇り」を見せて欲しい。
もう余裕も後もない、、、真っ向勝負ですべてをぶつけて欲しい。

選手たちよ、前だけを見つめて進め。後ろはわ2007act_banner2_2れらの声が守る。
共に闘う、それが「浦和の誇り」。
がんばりましょう、
最後の最後の瞬間まで。

 

071124kashima12追記:
帰りの南広場で行われていた、アフターバーでのひとコマ。
西野氏司会で、藤口社長、中村GMがCWC参戦への意気込みを語っていましたが・・・やはり語り口はトーンダウン。致し方なし。
クラブも選手もサポも、この日の苦い思いを、近い将来への“薬”といたしましょう。

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コメント

勝ち点73での優勝に、そんなにこだわらずとも良かったのに…。nigoeさま、大当たりの賞品おくれ~。

くやしくて、悔しくて、試合終了後一目散にホテルへ。読書に励んでおりました。nigoeさまと同じく?翌日の新聞は読んでおりませぬ…(お部屋に届けられた毎日新聞、読まずに名古屋駅のホームで捨てた)。

優勝決まって今季最終戦を迎えるはずだったので、今週は金曜泊まり、試合後、新横から名古屋の日程…、優勝の余韻にひたる時間が無いじゃないですかぁー。

この浮かれた気持ちが悔しい敗戦になったのですね、土曜日!死ぬ気で吼えまくります。 間違っても引き分け狙いの試合をしてくれるなよ!横浜フリューゲルス!!合併騒動のとき名古屋で署名集めしてあげたじゃないかぁ(悲鳴!)そういえばあの時の監督がエンゲルスさんでしたね。

投稿: なごやのじーじ | 2007/11/27 21:18

どっかでも書いたのですが、、、、

これを最後に後のない鹿島と
万一落としても次にチャンスが残っているレッズ、

の差が結果の差になったように思います。
本当の最終節、横浜でやりましょう!

投稿: えりぴょん | 2007/11/27 23:35

nigoeさん、元気に復帰ですね。えぇ、おシゴトだったのですってぇ・・・?

さて、鹿戦。たまのりの周りのメインロアーアウェイ寄りは、いつもにも増してまったりモードだったような。選手入場時の王冠コレオグラフィで、すっかり優勝気分に突入したかのようでした。
それに引き換え、確かに、馬鹿な磯どもは迫力満点でした。本当っに悔しいけど。今シーズンでは、ガスサポの上を行ってましたね、声の大きさも、下品さも。
あんな、磯を見て、ただ指を咥えているだけの地蔵共って、何なんでしょうね。こっちのほうも、まったく歯がゆい限りです。

たまのりの鹿(アンド磯)嫌い度、大幅アップに今回さらに貢献してくれてアリガトウってことで、次回の鹿戦、楽しみです。

さて、嫌なことはさっさと忘れて、本日の愛媛FC戦、楽しみです。オジェックは、いつものメンバーで戦うって行ってるみたいですが、フレッシュな若手が何人かスタメンあんどリザーブに入ると読んでます。そして、大量リードで一気に若手出場ってことにならんかなぁ・・・。

投稿: たまのり | 2007/11/28 11:59

現場に居なかった私が何も言えませんが、「勝って当然」
「連覇も当然」という期待を背負い、厳しい連戦をこなし
ている選手たち。
気持ちが、身体が、ギリギリだったように見えました。
サポーターのために勝つ、優勝すると言ってくれるのは
嬉しいけど、自分達のために勝つと思って戦って欲しい。
もっとサッカーを楽しんで欲しいと思ってしまいました。
これも、逆にわがままなのかな・・・・・。

投稿: りおれつと | 2007/11/28 12:10

ご無沙汰しております。
あまりの悔しさに、急遽、週末、北海道より上京することにしました・・・最後、すっきり勝って決めて頂きたいぞ。

投稿: つばさ | 2007/11/28 13:44

お邪魔します。
鹿戦の時はホームで優勝出来なかった事とあの「汚いチーム」に負けた事で悔しかったものの、天皇杯できっちり勝ってまた勢い乗って横浜を叩いて優勝すれば良いかなと思っていましたが・・・
昨日の試合を見ると何だか土曜日が怖くなってきました。勿論、今度は今までリーグで闘った選手達が出るのでしょうが、チーム内の雰囲気が悪くなっていなければ良いのですが。
それにしても、久しぶりに寝正月になりそうです。
おっと、その前に準々決勝、準決勝、決勝のチケットをどうにかしなくては。お知り合いに欲しい方いらっしゃいませんかねぇ。

投稿: おいわ | 2007/11/29 17:33

@なごやのじーじさま

>>勝ち点73での優勝に、そんなにこだわらずとも良かったのに…。
>>nigoeさま、大当たりの賞品おくれ~。

『ファンファンクイズ』の賞品を、何とかスライドできないものでしょうか(^^;
仰るとおり、「勝ち点73」での優勝、もうそれしかありません!

>>横浜フリューゲルス!!
>>そういえばあの時の監督がエンゲルスさんでしたね。
うわぁ、、、そうでしたね。何という因縁なのでしょう。
でも、だいたいゲルト先生がいるチームが優勝してますね(ノ^◇^)ノヤター!

@えりぴょんさま

>>これを最後に後のない鹿島と
>>万一落としても次にチャンスが残っているレッズ、
>>の差が結果の差になったように思います。

まさにそのとおりだと思います。
うちのチーム、余裕こいてたらロクなことがないってことは、もう自分たちでわかっているでしょうから(^^;

>>本当の最終節、横浜でやりましょう!
こうなったら、「浦和レッズは強い」ですから。
鹿島なんか関係ないです。「浦和の敵は浦和」ですね。
横浜で、決めましょう!

@たまのりさま

>>選手入場時の王冠コレオグラフィで、
>>すっかり優勝気分に突入したかのようでした。
そうですか、たまのりさんの周囲でもそんな空気があったのですね。
昨年のコレオの時は、「勝つんだ!相手を圧倒するんだ!」という、共に闘う迫力とメッセージを感じましたが、今年は優勝が予定調和としてある“イベント”としての心理が、シートを掲げたサポの中に働いている気配を、残念ながら感じてしまいました(準備をされた方の気持ちは決してそうではないと思いますが)。最中に写真撮影している人はその代表例ですね。

この日は、残念ながら鹿の選手&サポの、勝利への飽くなき執念に完敗でした。悔しいですが、これが現実です。教訓にいたしましょう。

@りおれつとさま

>>嬉しいけど、自分達のために勝つと思って戦って欲しい。
>>もっとサッカーを楽しんで欲しいと思ってしまいました。
選手は勝負の世界に生きていますから、常に「自分たちのために勝つ」と思って闘っていると思いますよ。
ただ、そのことと「サッカーを楽しむ」ということが相通ずるものなのかは・・・私にはわかりません。
仮に私の自分の仕事に対する思いに例えてみたら・・・
「仕事」は「楽しい」ことに越したことはありませんが、大きな仕事をやり遂げる時は「つらさ」が多い気がします。その「つらさ」を乗り越えて達成した時の「喜び」が「楽しさ」につながっていくような、そんな気がします。そしてそれが自分の「誇り」になります。
そんな感じですが・・・いかがでしょう?
こんなこと書いて、ちょっと照れましたが(笑)

@つばささま
おお、お久しぶりです。

>>あまりの悔しさに、急遽、週末、北海道より上京することにしました
よくぞご決断を・・・お待ちしております。
道中、くれぐれもお気を付けて!
こちら、スノトレは不要です(笑)

@おいわさま

>>昨日の試合を見ると何だか土曜日が怖くなってきました。
そう、その「恐れ」や「危機感」が今のレッズに一番欠けていたような気がします。勝つことの難しさを、昨日の駒場が教えてくれました。
私たちだって「勝って当然」などと思ってはダメなのだと。逆に萎縮して「勝てなかったらどうしよう」でもダメですよね。
難しいことにチャレンジするからこそ、喜びもひとしおです。今回は自分たちで難しくしてしまった面が多々ありますが(爆)、それも自分で蒔いた種、自分で刈らねばならぬと大門団長も申しております。
それができなければ、それだけのチーム、と開き直ったほうが、それなりの結果がついてくると思います。

投稿: nigoe | 2007/11/30 01:29

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