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2007/09/03

07【HOME】第24節@大宮戦

闘うべき時、闘うべき場所で闘わない人・・・のことを、考えてみる。
なにも、ピッチの上の選手だけに限ったことではない。
スタジアム全体が醸し出した、油断めいた雰囲気が招いた、

『不覚。』

070901ohmiya6 子どもの世界と同じで、相手を馬鹿にしたり見下す者は、その相手に足下をすくわれると、自分に対する腹立たしさのあまり、当たり散らすように荒れるもの。
慢心して失敗したうえに心を荒らすのは見苦しい限り。
一丸となって向かってきた相手の気迫が明らかに勝った“完敗”・・・素直に認めたいと思う。

ピッチ上の『油断』。
070901ohmiya1確かに、好調の平川に代えて相馬をスタメン起用した意図は理解しづらかった。しかしその不明点を割り引いても、完全に出足に遅れを取り、ミスを連発し、狙われるパスコースやマークを外す動きが不足し、ベタ引きの相手に対する冷静さとアイデアを欠いた戦法では、いくら個の力量で打開しようとしても限界が見えてくる。
「絶対に勝ちたい」という心意気を糧に、基本的な動作を惜しみなく、丁寧にこなした大宮の組織力と精神力が、徐々にピッチ070901ohmiya2 を凌駕していく実感が、時間の経過とともに増幅していくのがよくわかった。浦和サイドは屈辱的な時間を過ごすしかなかった。

どこか疲れて気持ちが切れているように見えるレッズの選手たち。
あんなにハイボールに競り負けたうえに、フィードミスを連発する闘莉王を初めて見た。
ボールに食らいつきながらも疲労の色が濃く苛立つロビー、停止070901ohmiya3明けの啓太と阿部がいるはずなのに、プレスに行かずスカスカに空く中盤~ 最終ライン前、ゴールマウスに嫌われるシュートの数々。。。

「夢中で蹴ったら入った。泣きそうでした」(埼玉新聞)

と語った大宮・森田の、この試合に臨んだ気概の違いをまざまざと見せつけられた思いがした。佐久間監督に、サテライトでの惨070901ohmiya4敗(0-6)以後、「しっかりできなかったら、僕が大宮で監督をやっている限り使えない」と宣告されていたという。悲壮感さえ漂う決意を胸に闘った者へ、その覚悟と努力相応の見返りとして、サッカーの神様はご褒美を与えられたのだろう。
そんな決意と気迫のない者には、幸運を授けてくださるわけがない。

しかし。
だからといって選手だけを責めるつもりはない。

070901ohmiya5 サポーターの『油断』。
北ゴール裏にも、「闘志の温度差」は間違いなく、あった。
絶対に取りこぼしたくない、大事な試合の最中に談笑している者、菓子を食べながら見ている者、試合の前後ならまだしも試合中に写真撮影する者、1点リードされて苦況に立たされている状況で、手拍子をする動作で隣人とじゃれ合う者、ただ腕組みして傍観する者、「何やってんだよ!」と罵声だけ得意げに叫ぶ者・・・
試合に負けたことより、この状況を目の当たりにしたことのほうが、私は口惜しかった。

 

070901ohmiya7

 

 

 

 

 

 

 

 

「此処ニ求ムハ闘士ノミ」

最後の10分間、声を出さぬ人々、手拍子を叩かない人々、選手を励まさない人々の分まで自分がやってやろうと、いつもよりさらに声を出し、手を突き上げ叩き、跳ね続けた。
最後のホイッスルが鳴った直後・・・私はその場にへたり込んでしまった。自分なりに闘って、力を出し切ってしまった。
選手が挨拶に来たとき、中年の身には、体力的にも精神的にも立ち上がって黙って迎えるのが精一杯。ブーイングをする余力すら残っていなかった私は、北の住人として相応しくないのだろうか。。。

「武士道は死狂ひ也・・・・本気(正気)にては大業はならず。気違に成て死狂ひする迄也。・・・・忠も孝もはいらず、士道においては死狂ひ也。此内に忠孝は自こもるべし」【『葉隠※』より】

負けた相手が相手だっただけに、悔しさは正直あった。レッズの選手の動きも最悪ではあったけれど、“完敗”だったのは確か。潔くシャッポを脱ぐしかない。
しかし、選手をブーイングするほど全力で闘ったという自負が、北ゴール裏のサポーター全員にあったと言い切れるのかどうか。。。

 

また、久々にこの言葉が思い浮かんだ。
今年は選手自身だけでなく、サポーター自身にも言えそうな気がした。

「浦和の敵は、浦和。」

幸いにも中断期間がある。
じっくりと、悔しさを2週間噛みしめながら、自分自身を見つめ直したいと思う。

※補足:
『葉隠』は、戦前ことさらに「武士道と云ふは死ぬ事と見つけたり」が強調され、「武士道精神=死を美化」と曲解されていましたが、大意を平たく言えば、「人はいつ事故や病気で死ぬかも分からないものだから、日常の中に死の意識を取り入れて、一日一日を懸命にそして大切に生きなさい」が主旨のようです。同書は、太平の世に生きた「武士の(生活全般の)たしなみ」を記した書として、現代社会で再評価されている動きもあります。
簡単な補足まで。

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浦和レッズ」カテゴリの記事

コメント

同意します。
指定住人の私ごときがですが、首位・4差に不調の大宮相手
浦和に酔った状態だった様な気がします。

投稿: k2 | 2007/09/03 23:06

浦和に何かあった時、自分の胸に聞いてみる。
誰かに頼まれた訳じゃない。自分が浦和を見ていこうと決めた時の
気持ちに変わりがないかどうか。

浦和で喜び、浦和で笑い、浦和で泣き、やるせない気持ちになれるのも
「浦和サポ・ファン」だからこそ。
去年は多くの喜びをもらった。もどかしい試合が続く今年は、その分
私達が選手に返していきたい。
ブーイングも有りでしょうが、何か他に自分の声で、言葉で、選手に
伝えられたらいいですね・・・。
「君達の力はこんなもんじゃないだろう?それを見せてくれ!
その為ならうち等はなんでも出来るぞ!」って・・・・。

暢久選手をあきらめることはできません。きっと覚醒の日が来る!
なんやかんや言ってもこのお方にかかっているんだと思います。

投稿: A三郎 | 2007/09/04 01:18

おっしゃるとおり!

勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし!
私にとってガンバ戦は不思議の勝でしたが、この日の負けは不思議の負けではありませんでした。開始15分で0-1PK負けを予感しました。結果はPKではありませんでしたが…。

不思議の勝ちと不思議の負け、これでおあいこ! サッカーの神様は公平だ! さあ、こっから勝負だ!

投稿: なごやのじーじ | 2007/09/04 08:47

@k2さま
お久しぶりです。お元気でしたでしょうか?

>>浦和に酔った状態だった様な気がします。
久々の敗戦でした。今まで選手たちに「先制されて目が覚めた」なんて評していましたが、負けたことで、私らサポ・ファンの目が覚めたのではないかと思います。「慢心するなよ」と。
昨年の新潟戦しかり、今年のリーグ戦が終わる頃「あの時の大宮戦敗戦」に感謝する日が来ることを願っています。

@A三郎さま
これまた、お久しぶりです。お元気でしたでしょうか?

>>去年は多くの喜びをもらった。もどかしい試合が続く今年は、
>>その分私達が選手に返していきたい。
おっしゃるとおりだと思います。
叱咤することが励みになることもありますが、それも程度の問題があると思います。「しっかりしろ」と「何やってるんだよ」とは受ける印象が全然違いますし。叱咤ばかりしている人は、一度ピッチに立てばわかるのではないでしょうか。会社で上司に叱られてばかりいるのと同じ気持ちになるでしょう(笑)。辛いときこそ激励の言葉を、と思っています。

>>暢久選手をあきらめることはできません。
こっちがあきらめかけると、猛烈なパフォーマンスを見せてくれる暢久。私たちが彼を見る「フィルター効果」のせいでしょうか、変化が一番劇的に見える選手です(笑)。まだまだ「天井知らず」かと。
まさにレッズの浮沈のカギを握る選手です、今でも、そしてこれからも。ツヅキックの的の8割は、彼の頭ですし。
天才肌のなせる技でしょうか、あの「気分屋」な性格以外は、今でも最高のユーティリティ・プレーヤーだと思います。

@なごやのじーじさま

>>勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし!
ご指摘のとおり、これは「必然」の敗戦だったかと。
負けた時は、潔く負けを認めたほうが成長しますものね。「いやいやあれは偶然の負け」「我が軍はこんなもんじゃない」と言うようになると戦争末期の大本営モードです、こうなったらおしまいですから。
サッカーの神様は公平ですね・・・ホントそう思います。


投稿: nigoe | 2007/09/04 10:59

完全に相手のプラン通りの試合でしたね。負けるなら、このパターンしかないって感じ。
相馬を使ったのは、相手が裏のスペースを消してくると読んだからじゃないですかね。神戸も平川対策を考えてたし。相馬のドリブル突破を期待したんじゃ?・・・不発でしたが。

ゴール裏のぬるい部分は人が増えた弊害ですかね。ま、僕も偉そうなことは言えませんが。アウェイの一体感がホームにも必要ですね。

投稿: no3 | 2007/09/05 10:28

@no3さま

>>神戸も平川対策を考えてたし。
それはあったかもしれませんね。しかし相馬も空回りしてしまいました(とほほ)。

>>ゴール裏のぬるい部分は人が増えた弊害ですかね。
そうですね。
最近目立つのは、応援コールで声は出さないけど、野次とブーイングは張り切っている人。応援しないでストレスのはけ口のようにゴール裏で吠えられては雰囲気ぶちこわしですものね。
そういう点で、万博の応援は久々に良い雰囲気でしたね。ああいう一体感が埼スタにも欲しいですね。

投稿: nigoe | 2007/09/06 11:09

nigoeさん、こんにちは。
やはり、この手の相手には先制点ですね。
試合開始からいつでも点の取れそうな状態が続いていき、どんどん温い状態が色濃くなっていくのが分かりました。
後半、大宮に先制されてからは、更に焦りも加わってまさに負のスパイラル。むしろ、カウンターから追加点を奪われなかったのが不思議なくらい。
それでも、闘莉王の一発が決まっていれば逆転してたんじゃないかなと思います。てか、達っちゃんの先制点が決まってたら、虐殺ショーが見られたはずと今でも信じてます。
まあ、タラレバ言ってても仕方ありません。
埼スタ最終戦で、今年もシャーレを掲げる暢久を見れるよう、全力でサポしていくだけですね。おっと、後、ACL、CWC、天皇杯もか。ウィアーさんは、欲張りですよねン。

投稿: たまのり | 2007/09/06 16:54

@たまのりさま
そうですね、この手の相手には先制点が必要だったかも知れません。
今年は「殴られて」からが仕様になっていたので、先制されても妙な余裕があったのか・・・先制されて慌てる必要もないのですが、そのうちに相手のペースに巻き込まれてしまいましたね。
試合の主導権を握る試合展開を、今後は目指して欲しいですね。
暢久が、今年も皿や杯を「たかい~たか~い」する姿を見るために、がんばっていきましょう!

投稿: nigoe | 2007/09/07 13:29

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