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2007/08/23

2006年・観戦者調査結果の捉え方(私見)

ご存じの方も多いとは思いますが、昨年の最終節に行われた、クラブと埼玉大学の共同調査の結果が取りまとめられました。

  浦和レッズ観戦者調査(2006年)結果(オヒサルよりDL)

当日、前抽待機列で聞き取りヒアリングをしていた様子を見かけましたし、せわしなくて(場所が場所、時間も時間なだけに)ヒアリングに全部対応できなかったうちのダンナも調査票一式を持ち帰ってきたのを覚えています。

ワタシも仕事柄、このような調査業務はよく手がけています。手法やデータの内容について、細かいことをツッコミ出せばきりがないと言うか、自分もつっこまれる側に回ることが多いので、そこは“武士の情け”で大概にして控えますが(笑)、ちょっと気が付いた点だけ記させていただくことにして、皆さまがデータをご覧になる際に、ほんの少し気に掛けていただければと思った次第です。

■調査方法について

回答者のサンプリング方法について、オヒサルから抜粋してみます。

 (1)調査時期:
   2006年12月2日(土)2006Jリーグ第34節vsガンバ大阪(入場者数:62,241人)
 (2)調査対象:
  浦和レッズのファン・サポーター、720人(有効回答数)
 (3)調査方法:
   試合開始前、座席の席種比率に配慮しながらファン・サポーターを無作為に抽出。
   約40項目について対面によるヒアリングで実施 

まず、『(1)調査時期』について。
これが、

 平常の実態を反映する調査結果を得るのに相応な調査日

であるか?という根本的な疑問にぶつかります。
優勝のかかった大一番の日ですので、かなりの“特異日”かと思われます。
この日に合わせて、遠方から参戦された方も多かったのは事実ですし、チケットの入手形態もいわゆる「通常の購入方法」ではなかった方も多かったと思います。また、私たちも普段なら行ける観戦エリアに席を取れない状況でしたから、相当数の「普段は観戦に来ない人」がいたことも高い確率で想定されます(※注:普段観戦に来られない方を責めているのではなく、平常の実態を調査する日として的確だったか、という意味ですので、誤解の無きようにお願いいたします)。
オヒサルにも、「浦和レッズが実施する観戦者調査の結果公表は今回が初めてで、弊クラブは今後も定期的に観戦者調査を実施していく予定です。」とありますので、今後、調査日選定を吟味していただければ、だんだんと実態に近い精度の良い結果が得られることと期待されます。

『(2)調査対象』については、有効回答数が観客総数の1%強(720人/62,241人)ですが、傾向を掴むには、まあまあなサンプル数ではないでしょうか(本来なら、サンプル数は少なくとも1割程度は欲しいところですが)。

『(3)調査方法』について、「座席の席種比率に配慮しながらファン・サポーターを無作為に 抽出」とありますが、“席種比率”の算定内容と根拠を知りたいところではあります(^^;

■アンケート項目について

以下の10項目について、調査結果が公表されていました。

 (1)居住地(都道府県別、県内郡市別、さいたま市内旧市別)
 (2)年齢構成(年代別、男女別)
 (3)職業(職種、最終学歴)
 (4)浦和レッズに費やした年間費用(グッズ費、遠征・飲食代含む試合日費用)
 (5)埼スタへのアクセス(交通手段、所要時間)
 (6)アクセス(交通)の満足度と改善点
 (7)ファン・サポーターになった時期(全体、男女別)
 (8)浦和レッズが好きな理由(複数回答)
 (9)浦和レッズへの期待(複数回答)
 (10)好きな選手がいなくなったら?

前掲の『(3)調査方法』にもあるように、質問項目数は約40項目と、確かにたくさんあった覚えがあります。調査票設問の中には、「試合日の行動時間割」を記載させるものがありましたが、調査票のフォーマットが書きづらかったのと、設問自体が回答するのに面倒くさい(気軽なアンケートにならない)性質のものもあったような記憶がありますので、設問の全部が全部を解析できなかったことが推察されます。ありがちなことですが(^^;

それはさておき、上記項目のうち、(1)~(3)はいわゆる“フェイスシート(属性調査)”的な設問で、一般的アンケート調査でも聞かれる項目です。(4)以降が独自調査の項目になるようです。
12/2の調査日だけの影響をさほど受けそうにない設問内容としては、「これまでの行動や考え方」を聞いたものだろうと推察できそうです。具体的には、アクセスに関する設問以外の、(4)、(7)、(8)、(9)、(10)、あたりでしょうか。調査結果もファン・サポーターの実態に近い傾向が得られているような気がします。
(5)、(6)については、クラブが是非知りたい内容であったと思われます。設問文が載っていないので断言はできませんが、回答者が「普段」の話をしたのか、「12/2」の限定の話をしたのか・・・イマイチ不明です。ですが、『(6)アクセス満足度・改善点』については日時を限定しようが日常であろうが、同じ印象を持つわけですから(笑)、素直な実態を把握できると思います。

要するに、(4)~(10)の設問は、調査時期や環境条件からあまり影響を受けない、吟味された普遍性のある項目について公表されたものだと思います。まあ、当然と言えば当然です(笑)。(5)は(6)との絡みもあって紹介されているのでしょう。

ぐだぐだ書きまして申し訳ありませんでしたが(笑)、要するに、調査日については特異性が大きいですが、そんな条件の中から無難にデータを解析されている調査結果であると言えそうな気がします。

皆さまは、どのような感想をお持ちになりましたでしょうか?(^^)。

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コメント

お、もしや同業者???

ワタシも仕事柄、調査の企画・設計・集計なんかしたりします。
日程や天候の影響って、基本のキで考慮しないといけない部分なんですけどね。

とか、ついつい自分が答えるアンケート用紙を見ては
つっこんでるんですが、、、、

調査日、"実態"調査には、特殊すぎる設定じゃないですかねぇ。。

投稿: えりぴょん | 2007/08/23 23:44

@えりぴょんさま

>>ワタシも仕事柄、調査の企画・設計・集計なんかしたりします。
おーそうですか! お仕事ご苦労様でございます m(_ _)m
私の場合、アンケート調査そのものがメインではなく、業務の一環としてやる場合が多いですので、統計学的な技術はあまり用いません(笑)。性質的には市場調査系ではなく、社会調査系ですね。
やっぱ、"スタジアム利用者の実態"調査であれば、最終節は特異性が高いですよね。遠方から来る人が車利用とは限らないし、最終節だと普段車利用の人が「納会」での飲酒のため交通機関利用だったりしますから。
毎年行われるJリーグの調査の方が、より平常時に近いと思われます。
ま、ツッコミはこの程度でやめときます(笑)。

投稿: nigoe | 2007/08/24 19:25

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