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2007/05/01

07【AWAY】第8節@鹿戦

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鬼の十番勝負『動物シリーズ』第2戦@鹿、です。

現地に10時半ごろ到着したものの、メインゲートと駅の間の広場に並ばされた。毎年のことながら、ここではみな出足が早い。早く出て来たつもりでも、「上には上」が大量にいた。
13時開門。2席くらいなら、この列順でも何とかなると楽観していたら、やはり世間もといレッズサポは甘くない(笑)。何度かタッチの差で席争奪に連敗し、その闘いに没頭するあまり通路も塞がれたため初めての2階席へ。

070429kashima3初体験の2階席は、1階席とは眺めもさることながら空気も違った。終始着席の観客多し(私の目前は10名近くが全員着席)。2階席とはいえゴール裏、せめて選手紹介の時でも拍手なりして欲しいものだが、全くの傍観(試合終了まで同じ状態)。しかもここはカシマのアウェイゴール裏。長くゴール裏で応援して来たが、こんな“客”は初めて見た。明らかに席の選択を間違えている人々に業を煮やしていたところ、ふと、私の発想を転換させてくれた光景が「ふたつ」あった。070429kashima2
「ひとつ」は、幸いにも少し離れた周囲では、日常見られる『ゴール裏のサポーター』も数多く応援していたこと。彼らが「いつものように」立ち上がり声を張り上げてサポートしている姿を見て、考えた。
場所は関係ない。むしろ「応援の穴の空いたゴール裏」をつくってはならない・・・と、そう思い直したら、俄然、燃えてきた。ここはカシマのアウェイゴール裏。『浦和者』の名に恥じぬよう、少人数でも2階席からコールの雨を降り注ごう、と。大勢の同志たちと固まって応援する方が精神的には楽かも知れない。しかし昔から、かえって人数が少ないほど燃えるのがレッズサポ。アウェイ参戦の原点に戻ったような、新鮮な心持ちになった。
「どうでしょう」ではないけれど、「ここをキャンプ地戦場とする」(笑)ことにして腹を据えた。

そしてもうひとつ、私を2階席にとどまらせてくれた光景については、別途こちらでお話しを。

070429kashima4さて、試合。
先発のみならず、ベンチからも外されたワ級。あとで知ったが、理由は「規律違反による懲罰」とのこと。ペルシク戦で露わにした怒りの表現を、先日の上海戦でも再度見せていたワ級。自分の不調と指示への不満で腹立ちを隠せなかったことが2度も続けば、かつて現主将を遅刻の罰でベンチからも外すだけでなく、ケガでもないギド前監督をもスタメン落ちさせた鬼軍曹が黙って070429kashima5いる訳がない。事の詳細はわれらにはわからないが、現監督が「そのくらいのことはする」ことは知っているつもり。感情ではなく、あくまでも規律で。
対する鹿島は、QBKを負傷で欠き少々残念であったものの、こちらも欠場が危ぶまれた岩政がフェイスガード装着で先発。万全ではないが、こちらの闘争心に火をつけてくれる役者が登場してくれた。

070429kashima6 試合が始まって最初に気付いたのは、レッズ側の陣形、“3バック”
さらに、ゼロ杯で大いに懸念された啓太&阿部でボランチを組んでいた。上海戦のエントリでも触れたが、やはり最終兵器は3バックなのだろうか・・・と思ったが、今回は、前線のワ級不在対策もあり、中盤と攻撃の枚数を厚くした3-4-3(あるいは3-4-2-1)とした模様(こんな経緯もあったようであるが)。肉離れが報じられた永井の状態がどこまで持つのかが、この試合の鍵を握りそうな気配がした。

審判は、流し屋もといオオギヤ(扇谷)。

序盤戦、つまらないミスでG都築と1対1(ノ;д`)の場面を演出し、自ら墓穴を掘るプレーがあったものの何とか難を逃れ安堵。水曜日の上海申花よろしく、鹿島は足下の格闘技戦で挑みかかってきたが、中盤を支配したレッズがほぼ前半のペースを握ったと言っていいと思う。激しいプレスにも慌てず、ロビーと伸二は粘り強く球をホールドし、包囲網を抜けて局面を打開していた。特に伸二には後半ともなると、常に3人の刺客に囲まれ襲われるという、何ともえげつない鹿島の守備に手を焼きながらも、ロビング技なども披露しながら落ち着いて対応していた。最近、甲府、柏、上海などなどレッズと対戦するチームは、似たような守備網&肉弾戦を仕掛けてくる。鹿島もその類のチームに類型化してしまったのか。。。

しかしながら、レッズも鹿島も、自分たちが現在持てるだけのストロングポイントで真っ向勝負する好試合。あえて鍵となる選手を挙げるなら、レッズはロビーと伸二、鹿島は野沢と興梠か。
これがかつての鹿島なら、代名詞であった『リアクションサッカー』を展開するところなのだろうが、今、少なくとも目の前の鹿島には、その影すらなかった。ぶつかり合う両者の闘いは、意地の張り合いでもなく、勝負としては実に素直。
「勝つためにどうするか」
この一点に、両者の神経が注がれていたように見えた。

レッズは中盤で良くボールを拾い、さあ展開というところで・・・どうも前線への配球がぎこちない。暢久&長谷部の両サイドが前半時点では活性化されず。前掲のリンク記事にあった、急遽暢久を前に挙げた布陣の影響か、逆に裏を取られてピンチを招く場面もしばしあり、サイド攻撃を自重していたのかも知れない。しかし、中盤を厚くした効果は時間を追うごとに少しずつ表れてきて、複数人が得点に絡むプレーに顔を出すように。シュートを放った選手だけでも、長谷部、闘莉王、阿部、ロビー、永井、伸二・・・と、実に多くの選手が絡むように。
また、啓太と阿部の間には約束事があったのか、ゼロ杯の時の杞憂もよそに、両者バランスを考えた絶妙な動きを見せてくれたことが嬉しかった。阿部の攻撃参加が随所に見られ、彼本来のプレースタイルを発現できるようになったことが、前節と大きく異なる、チーム戦術としての成長点だと思った。
リズムを掴みかけたところで前半終了。

後半、またしてもつまらないミスにより絶命のピンチを迎えるも(やめてくれよぉ~/笑)、鹿島の決定力不足に助けられ事なきを得る。かたやレッズはサイド攻撃が活性化。前の選手を追い越す動きが頻繁に。前半から辛抱強く仕掛けていた努力が実を結び、新井場の領地焼き討ちに成功。対面のレッズ右サイドの暢久がサイドに頻繁に侵入できるように。後半立ち上がりのドタバタが落着し、中盤の高い位置からボール奪取したり、サイドチェンジを有効利用したりと、攻撃の歯車がカッチリ噛み合ってきたのが見て取れた。
先制点は、そのサイドチェンジでできたスペースを使って啓太が侵入→味方の動きを冷静に見たうえで逆サイドスペースに侵入してきた暢久へパス→中央スペースにフリーで来たロビーがゴール!という、画に描いたような爽快な“崩し”により得られた。
この一連のプレーに、この試合の収穫が見えた気がした。暢久の右サイド侵入を信じて待った啓太、啓太からのパスが来るのを信じて走り込んで来た暢久、ロビーのフィニッシュを信じてパスを送った暢久、暢久からのパスを信じて飛び込んできたロビー・・・一連のコンビネーションを生み出したのは、お互いの『意思疎通』と『信頼』であったと思う。3人が同じ画を共有しないと生まれない動き。お互いを信じる心がなければできないことである。そう思ったら、より一層爽快なゴールシーンとして味わうことができた。
昨年の天皇杯での戦いを彷彿とさせる、連動性のあるプレーの数々、、、ワ級不在が生み出す“副作用”。何とも皮肉ではある。

その後、気を良くしたピッチ上のレッズの選手たちは、インターセプトあり、ボール奪取あり、、、と一見調子に乗ったかに見えたが、、、そこはさすがに鹿島、レッズが追加点のチャンスにもたついている間に追撃態勢に入ってきた。加えて、この日流し気味の主審の判定に惑わされ、異議で都築が(遅延かと思ったら、公式記録で「異議」でした)、遅延行為で長谷部が警告を食らう。残り5分で永井が交代するまでは鹿島が反撃を見せるも、決めきれず。かつての鹿島なら、相手のミスを逃さず決めていたが、それは昔日の話となってしまったようだ。否、正直なところ、その鹿島の拙攻に助けられたとも言えるのだが・・・(^^;
070429kashima8 スコアは1-0。
結果だけ見れば得点の少ない試合であっても、両軍拮抗した試合内容といい、得点へ至るプレーの質といい、この対戦カードが持つ意味といい、「勝負」を決するというシンプルな観点だけで充分な、好試合であったと思う。

そして、レッズとしては、連敗を避けられたことも大きかった。
良質な試合内容も伴えば言うことはないのだが、やはり「勝利」よりも大きな喜びはない。
「内容は良かったのに、負けて残念」
などと負け惜しみを言う時代はもう過ぎたのだ。その意味を、今節の鹿島が一番身に滲みてわかっているはず。
勝つことを義務づけられる使命を負うクラブとなったからには、「実」を取っていかなくてはならない。今年、来年とACLによるタイトスケジュールの中で闘っていくからこそ、勝利のリアリティを追求していかなくてはならないだろう、昨年以上に。

070429kashima9そして、今節の自分。
思わぬ状況に身を置いたことで、いつもの倍以上の声は出した。そして跳ねた。不思議と満足感があった。人というものは、味方が少ないほど“個の力”が強くなるのだな、と久々に実感した。自立したサポートとは、こういうものなのだろうか。新鮮な喜びを感じることができた。
ゴール裏中心部だけが戦場ではない、と。いい勉強になった。

 

追記:
070429kashima7 ハーフタイム、撒き散らかされた大量の紙吹雪を、スタッフの少年達が迅速に拾い集め撤収してくれて、非常に感心したものです。
しかし、快適なピッチ空間が戻ってきたと思ったのも束の間、後半開始と共に、あろうことかホーム側のサポーターが再び紙吹雪を撒き散らしてくれました。まるで、掃除した母親の後から再び散らかし回る子供のように・・・。
改善されたピッチ環境を再び悪化させるとは、サポートはおろか、自軍の選手たちの足を引っぱるような行為にしか見えませんでした。
少年たちに敬意を込めて、片付けの様子(動画)をここに貼っておきます。

追記その2:
試合後、レッズサポを挑発する英語が書かれたTシャツを着た鹿島サポーターが、ご丁寧にアウェイ側コンコースまで殴り込みご挨拶にいらっしゃいました。警備員に取り押さえられ、レッズサポからは罵声を浴びせられ・・・反面教師、このような行動は恥の上塗りだけでなく、クラブ、選手、仲間たちを貶める行為です。決して行いたくないものです。

追記その3:
本文中にもリンク貼りましたが、『浦和GIRLS』更新しました。よろしければお立ち寄り下さい。m(_ _)m

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浦和レッズ」カテゴリの記事

コメント

読みましたー、参戦記! 
相変わらずの、的確、かつ愛情あふれるコメントに、ただただ脱帽!!
わくわくします、多謝!
個人的には伸二が好調(ですよね?)なのでこれまた楽しい。 

さて、3日・6日・19日・23日・27日 参戦しま~す。
指定だけれど一所懸命〝声〟出すぞ~っと!!!

投稿: なごやのじーじ | 2007/05/01 15:45

観戦レポご苦労様です。
私も2Fのもう少しバックスタンド寄りに位置しておりました。
レッズサポお約束の早い出足で、1Fは諦めました。
私は、白い杖の同士はお会い出来ませんでしたが、
1階席の入口付近にて、シドニーで一緒だった車椅子の方を発見し共に闘える事に喜びを得ました。
彼らの熱意は、我々の比では無いでしょう。
TVにてレッズが祭上げられていましたが、マスコミのご都合に
惑わされず、これからも初心に帰ってサポして行きたいと想っています。

投稿: k2 | 2007/05/01 22:40

家族連れのワタシ、1階メインの指定席、ゴール真横18列目通路側、という絶好のポジションでした。
真後ろの少年達が鹿サポだったので、なんかタイミングがずれてて、、、、

紙吹雪を素晴らしく、すばやい連携できれいにしてくれた、
ユースの少年達、、、、すっごい感謝してたのに、、、、
あの、鬼畜のようなホームゴール裏2階のヤツラはなんなんですかね?????

投稿: えりぴょん | 2007/05/02 00:23

@なごやのじーじさま
伸二は、上海で足を痛めたという報がありましたが、なんとか調子を戻してくれたようです。この試合でも随所に華麗(加齢に非ず)なテクニックを披露してくれました。

>>さて、3日・6日・19日・23日・27日 参戦しま~す。
>>指定だけれど一所懸命〝声〟出すぞ~っと!!!
今月は、ペルシク戦除き全戦参戦ですか!スゴイですね。
指定席だと声を出しての応援はいろいろあって難しいようですが(某掲示板で毎度議論されてますが)、周囲の雰囲気によっては声を出しての応援もできるとか。ゴール裏だと声出さねば非難されますが(^^;
様子見ながら、状況に合わせて「熱く」応援なさってくださいね。

@k2さま
お疲れ様でした。当日は近所だったのですね。私は写真の通り、ビジョンの真下でした。
スタジアムによって、応援の中心が1階か2階か選択されますよね。日本平は伝統の「揺れる2階」で定着(笑)ですが、それ以外は1階のようですね。昔は「2階から声を降り注ぐ」やり方でしたが、時代と共に「2階席の反響を利用する」やり方になりましたね。

>>彼らの熱意は、我々の比では無いでしょう。
本当に、そう思います。ハンディを負ってなおチームの力になりたいという熱意は、健常者には持ち得ないパワーですね。心から敬意を表したいです。その方々の分まで、われらが声を出せばいいのでしょうね。

>>マスコミのご都合に惑わされず
最近は、闘莉王のことといい、ワシントンのことといい、ちょっと辟易ですね。何でもメシの種にする技術はスゴイと思いますが(笑)。
私たちは、クラブや選手の言うことを信じれば良いと思います。

@えりぴょんさま
おかえりなさいませ。現地ではすったもんだでしたね(>_<)。
あの事件以外は無事のご帰還、何よりでした。

>>あの、鬼畜のようなホームゴール裏2階のヤツラはなんなんですかね?????
信じられないほどの早さで、あの大量の紙吹雪を撤収してくれたのに、、、大人の尻ぬぐいを子どもたちがやっているさまは、今の社会の縮図を見た思いがしました。
試合後、数人がピッチに飛び降りたようですが、終わってからじゃなくて、ハーフタイムに降りて手伝えばよかったんですよ、まったく。
将来、あの子たちが故郷を捨てなければいいのですが・・・

投稿: nigoe | 2007/05/02 11:07

お疲れ様でした。  2階席だったんですね・・・

『行った事ない・・』貴重な体験ですね。
鹿島の客数が減っているのは、あのTシャツや慇懃無礼な紙ふぶきやスタジアム周辺の渋滞なんかが要因なのかなって思ってしまいますね。
渋滞・・・スタジアム近くの駐車場から『出る』だけで1時間、潮来インターまで2時間でした。
年に1度だったら我慢できるけど毎試合じゃキツイっすね。
次の千葉戦は暑そうですね。もう『レェカーのベェーナァー』は
汗だくですよ。(大笑)

投稿: スパイ1号 | 2007/05/02 12:27

@スパイ1号さま
>>鹿島の客数が減っているのは、あのTシャツや慇懃無礼な紙ふぶきや
>>スタジアム周辺の渋滞なんかが要因なのかなって思ってしまいますね。

そうですよね。鹿嶋系のサイトを見ても、その問題を自分たちでも認識しているみたいです。
鹿島サポのスタンスは「俺たちのために闘え」。
浦和サポのスタンスは「選手をサポートするために闘え」。
この違いは歴然としていますね。

>>もう『レェカーのベェーナァー』は汗だくですよ。(大笑)
汗だくになりながら、真夏に食べますか?(笑)

投稿: nigoe | 2007/05/02 23:50

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