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2007/05/10

07ACL【AWAY】ペルシク戦

異常だったのは国際映像だけでなく、その映像の中の状況もまた驚きだった。

気温36℃、湿度87%。
大雑把に刈り取った牧草地のような、ボコボコのぬかるんだピッチ。
前回対戦とはまるで「別のチーム」のように、活き活きとプレーする対戦相手。
ありえない、不可解な判定。
自分たちの主張が通らない、異様な雰囲気。

今までに経験したことのない、真のアウェイ。
この劣悪な環境の中、よくぞ「勝ち点1」を持ち帰ってくれたと思う。
そして、狭いエリアに封じられながらも、最初から最後まで選手と共に闘い抜いた現地参戦のサポーターたちに、心から御礼を申し述べたい。
あなたたちがそこにいてくれたから、選手は踏ん張れたんだ、と。
多勢に無勢の敵地で、勇敢にそして純粋に闘う仲間たちの姿はまぶしかった。目頭が熱くなった。

前半早々に貰ったPKが多少ラッキーな面もあった。しかし、そこで気がつかなければならなかった。
今度はペルシク側が、同様に幸運なPKを得てしまった。
ここから浦和の選手たちが浮き足立った。
ただでさえ苛立ちを増幅させるコンディションの中、その苛立ちに追い打ちをかけるような不可解な判定。しかし、ペルシクの選手はその判定を利用し、浦和の選手は判定に不満を募らせる。これが国際試合のアウェイなのだとつくづく思い知らされる。

勝手の違う判定基準は、選手から勇気や冒険心を奪っていった。

「3点取った攻撃陣に申し訳ない。反則を取られやすかった。3点目は(自分の)責任。」(堀之内選手コメント)

雰囲気に飲み込まれた前半。状況を打開するには冷静さこそが必要とされた。
「流れを変える。」
自分たちのペースに相手を巻き込むことで、リズムと平静さを取り戻すこと・・・誰もが思いつく単純な戦法でありながら、その適材が無ければ成し得ない困難な戦法。
オジェックは、後半頭から「切り札」を切ってきた。

目には、目を。
野生には、野生を。
熱帯には、野人を。

岡野投入の効果はすぐに表れた。あまりにもシンプルでわかりやすい形で。
前半の失点に繋がった浦和右サイドの攻防を、『攻撃』という最大の防御力で形勢を逆転させた。
期待通りの破壊力をもって、ペルシクの左サイド陣内深くまで掻き回す。まさに『岡野雅行』。2点目の永井の右サイドからのアシストも、岡野が右サイドの攻撃を活性化させたことと無縁ではないと思う。

「裏のスペースが空いていると思ったので、そこを突ければと思った。ピッチも悪いし、簡単にやろうと思っていたら、みんながいい形でボールを出してくれた。
ただ、最後は…。同点に追いつかれたときは、時間がまったく分からなかった。スタジアムに時計がなかったし、時間がつかめていたら、もう少しうまく時間を使えていたと思う。アウェイだったけど、楽しかった。」(岡野選手コメント)

逆転後のスローインの際、時間稼ぎも兼ねて?給水するなど、心憎い“場外プレー”をやってのける国際派(笑)の余裕と戦術眼。
状況にも翻弄されるうえに、時間さえわからない不測の事態。
そんな「不測の事態」には、相手にとって「不測の男」を。
今さらながら、岡野の凄さを見せつけられた。

あと数分、耐え切れたなら・・・と悔やむ気持ちは正直、ある。

「あの弱いチームに勝てないのは悔しかった。本当に悔しい」(小野選手コメント)

ドローに終わった試合の原因は、選手たちも充分認識していることだろう。
悔しさは、次の闘いへのモチベーションとなる。失敗の原因がわかっているのだから、修正できるという点で目標は明らか。悩みはない。
連戦の疲労や劣悪なコンディションの中、勝利を掴むために懸命に走り抜いた闘志は、きっと今後の闘いにおける団結力を生み出してくれることだろう。苦楽を共にした仲間ほど、愛しいものはないから。

週末にはG大阪とのJ決戦。次週には初勝利を挙げたい豊田、その4日後にはシドニーFCとのACL決戦、そして横浜FM・・・まさに、鬼の連戦。
最後は、「勝ちたいと思う気持ち」。
ペルシク戦で得たものを今後に活かすためにも、選手たちが少しでも多くの疲労回復と心機一転を図れるよう、切に願うばかりである。

島崎英純著『ビッグクラブ』の、プロローグの締めの言葉を思い出した。

「浦和レッズは、順風満帆がもっとも似合わないクラブなのだから。」

上等である。
だから、私たちは浦和レッズと共に歩み続ける。

インドネシアに参戦された皆様、本当にお疲れ様でした。
自宅に帰り着くまでが遠征です。皆様の無事のご帰宅を、心より願っています。

最後に。
川崎フロンターレのクラブ・選手・サポーターの皆様、おめでとうございました。
浦和レッズはもうひと仕事片付けますので、もうちょっとだけお待ち下さい。
ホントに待っててくださいよ、すぐに追い抜きますんで(笑)。

追記:
この試合、四方八方を悪人に囲まれたみたいで、途中から勧善懲悪モノの『水戸黄門』や『桃太郎侍』を見ているような気分になりました(笑)。
「醜い浮世の鬼を、退治てくれよう・・・」と、いきたかったんですが・・・

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浦和レッズ」カテゴリの記事

コメント

こんにちは
お約束ながら、
ACLシドニー戦は鯱戦のあとの水曜ですね。。

投稿: ほら | 2007/05/10 14:15

@ほらさま

>>ACLシドニー戦は鯱戦のあとの水曜ですね。。
あ゛~~~~~! ご指摘助かりました。ありがとうございます。
作業途中で別作業をはさんだため、文章のカット&ペーストを半端にしたうえに、日数カウント間違えてしまい・・・お恥ずかしい限りでした。集中が足りん!>ワタシ(笑)
少々加筆して訂正いたしました。今後気をつけます m(_ _)m

投稿: nigoe | 2007/05/10 14:29

nigoeさま


ホント、印籠を出したくなりました!「これが眼に入らぬか!」

 FIFA FIFA FIFA (ハハ、ハハ、ハハー!)てか!

勝ち点注射のおかげで、背中の痛みが薄らいできました…、ホント!
クビを少し動かしただけで激痛がはしってたんだから~、ホント!
ガンバの勝ち点で全快の予定で~す!

投稿: なごやのじーじ | 2007/05/10 16:26

@なごやのじーじさま
いや、ホント、印籠まで動員したいくらいの試合でしたね(笑)。
力みすぎると、また背中を痛めてしまいます。
このくらいの進捗が浦和レッズの「マイペース」、いや昔に比べれば「ハイペース」(笑)ですので、どうぞお心安らかにお大事になさってください。
週末は「特効カンフル剤」注入の予定です。全治間近ですよ(^o^)/

投稿: nigoe | 2007/05/10 23:01

23日のシドニー戦が楽しみです。
ホント、『消化試合にならなくって良かった』ぐらいに
前向きに考えましょうね。
平日だけど、埼スタ一杯になったらいいですね。
みんな、歴史的一戦の目撃者になりましょう。
ガンバ戦は「海外出張」に行かなかったノブヒサや、闘莉王・ワシに
頑張ってもらいましょう。
では、週末。

投稿: スパイ1号 | 2007/05/11 11:16

今朝無事帰国し、会社にいます(でもこんなことしているワタシ)
「気温36℃、湿度87%」ですか。どうりで暑いと思いました...。
なんかもうどろどろでした。あと、場内タバコ吸い放題で、現地の臭いのキツーいタバコの煙が断続的に流れてきたお陰で、前半ですでに気分が悪くなり...。あっちのサポから空のペットボトルが投げ込まれたりもして、こちらもアウェイを存分に味わいました。

結果は追いつかれたドローでしたが、選手たちは力一杯プレイしていたと思います。そしてワタシたちも力及ばず、でしたがもてる力は尽くしたつもりです。

何はともあれ行ってよかったです。すごく楽しかったです。

投稿: あん | 2007/05/11 14:39

さきほど…、読んで泣きました

Forgetting-Bar/泣きじゃくったソロより…帰国。

心に誓いました、二度と選手の批判はすまい…、と!!

投稿: なごやのじーじ | 2007/05/11 21:18

@スパイさま

>>23日のシドニー戦が楽しみです。
>>ホント、『消化試合にならなくって良かった』ぐらいに
>>前向きに考えましょうね。
いい発想です。勉強になりました。
昨年の最終節同様、「俺たちの埼スタ」で、シドニーを思い切りビビらせて泣かしてやりましょう。もちろんレッズが決勝T行きを決めて。
ホント、みんなで歴史的一戦の目撃者になりましょう!

@あんさま
お゛ー!無事のご帰国、安心いたしました。
空調の件(笑)、大変でしたね。暑いところで空気が悪いと本当に具合を悪くしますよね。その後お加減はいかがでしょうか。

>>ワタシたちも力及ばず、でしたがもてる力は尽くしたつもりです。
何を仰いますやら! 悪条件の国際電波でも、現地参戦組の皆様のサポートは、ピッチを凌駕しておりましたよ。(狭いエリアで熱狂的に応援する姿に、昔のカシマ・アウェイ席の記憶が重なりました。)
あんさまはじめ、現地でサポートしてくださった皆様だちだけが、浦和の選手の「味方」でした。皆様がいてくださったからこそ、選手たちは踏ん張れたと思います。頼もしかったです。心より御礼申し上げます。
そして、この「団結力」を今後の闘いに活かしましょう!
本当に、長旅お疲れ様でした。

@なごやのじーじさま
私も上記サイト、拝見いたしました。やはりサッカーは「現場」ですね。
この前も書きましたが、この熱き愛情溢れる折れない心こそ、レッズサポーターの真骨頂です。鉄砲玉が飛び交う戦場では、文句言っているヒマなどなありません。必要なのは「援護射撃」。意見の違うヤツがいたとしても、同志として、心を合わせて生き抜くことが大切ですよね。
試合はあくまで選手とスタッフのものですので、私も「批判」はあまり好まない方ですが、時々は叱咤激励したほうが、爆発的に良くなる
選手は、約一名います→(`~´)な人とか(笑)

投稿: nigoe | 2007/05/12 00:45

nigoeさま

考えてみれば…。
成績が思わしくなくても…
好きな選手が引退しても…
どんな時でも…

〝WE ARE REDS〟  でした…、十数年間…。

投稿: なごやのじーじ | 2007/05/12 07:38

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