2010/07/13

「日常」に戻ろう・・・J再開に向けて

2010W杯南アフリカ大会は、スペインの初優勝で幕を閉じました。
今大会も、さまざまな話題の豊富な大会でした。前回優勝・準優勝国のイタリア・フランスの一次リーグ敗退、日本の決勝トーナメント進出、一次リーグの好調さとは裏腹にひとたびボタンを掛け違えると一気に崩れるメンタル面の脆さを露呈した南米勢、伝統の「無骨さ」から脱皮しかつてのオランダを彷彿とさせるようなドイツの戦いぶり、逆にかつてのドイツにも似た「ガチ戦術」のオランダ、流麗なパスワークでポゼッションを優位に保ちながらも「最後が決まらないところにどこか親近感のある」(笑)スペイン・・・予想に順当な結果あり、望外の結果あり、とさまざまでしたが、その中でも今大会一番のサプライズは、

全勝したのは、タコ。

優勝したスペインさえ為し得なかった偉業でした(笑)。

さて、その決勝戦。
7/12(月)未明キックオフの試合だったわけですが、、、
あろうことか1日勘違いしてしまい(7/12(火)と思いこんだドジをやらかす始末)、リアルタイムで観戦できませんでした ((((;゚Д゚)))
12日朝、目覚めてTVを点けた瞬間、ワタシの勘違いに付き合わされたダンナとふたり、ボーゼンと凹んでしまいましたorz...
(夜、再放送を観て少し気を取り直しました、とほほ)

「サッカー好き」ならば、あり得ないほどのマヌケなお話。
翌日の予定に支障が出ないよう録画して就寝していたのならまだしも、ハナから日時を間違うとは・・・(つд`)
寝不足してまで数々の試合を観戦していたのに、ファイナルを見逃すなんて、これまでの努力が一発で吹き飛ばされたかのような気分でした・・・
が、しかし。
そんな自分のマヌケ具合に、どこか妙に納得している気持ちが心の片隅にありました。

ひょっとして、ワタシは『サッカー』が好きと言うよりも、『浦和レッズ』そのもののほうが好きで、その影響からサッカー、そしてサッカーを取り巻く世界が好きなのではないか、と。
その証拠に、レッズの試合日を忘れたり、間違えたことは一度もありません。
これからも、そうありたいと希望していますが(笑)。

『浦和レッズ』が生活の一部であること、そして自身が戦う「当事者」であること。
これが、代表戦や海外サッカーを観戦する場合のスタンスと決定的に違います。もちろん代表戦や海外サッカーへの傾倒率が高い方もいらっしゃいますしその価値観を否定するつもりもありませんが、ワタシの場合は、贔屓のクラブチームと現実を共有・追求することに大いなる喜びを感じています。

W杯を「夢の舞台」と喩えるなら、各国リーグ戦は、「日常の現実」。
夢は見続けると夢ではなくなります。
日々の現実を地道に過ごしてこそ、「夢」の世界は広がります。
地に足つけて、日常に戻りたいと思います。
今週、2010年Jリーグは再開します。
それでは、スタジアムでお会いいたしましょう。

| | コメント (5) | トラックバック (0)

2010/07/06

東海道とぼとぼ旅@まずは口上

昨年10月に完全踏破した、中山道の旅。
あれから、早9ヶ月が経ちました・・・

これと言って、満を持してはおりませんが(笑)、ついに、、、ついに新たなる旅を始めることにしました。

20100703tokaido1

2年半ぶりに拝む、日本道路元標(複製)。

20100703tokaido2

次の目的地まで、503㎞。
どうやら前回と同じ目的地のようですが、距離が若干短い模様。。。

20100703tokaido3

日本道路交通の起点・東京日本橋を、今回は南へと旅します。

20100703tokaido4

日本を代表する銀座の街並みを、買い物もせずひたすらとぼとぼ歩き・・・

20100703tokaido5

2010年7月3日。またも、長い、、、長い旅が、始まりました。

全国十数名の弊サイト道中記読者の皆さま、お待たせいたしました!
中山道の道中記もろくにUPしないうちに、東海道の旅を始めてしまいました(笑)
前回の旅よろしく、またまた気が向いた時の速報程度のご報告エントリになるかとは存じますが、何卒生温かい目で見守っていただければ幸甚に存じます。

なんと偶然にも(嘘)、これからは西国アウェイが続きます。
少しでも目的のスタジアムに自力で近づけるよう、黙々と歩き通したいと思います。
さてさて、何日かかることやら、、、(^^;

それでは皆さま、乞うご期待!

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2010/07/01

2010岡田ジャパンに関する一妄想

ずいぶんと放置してしまい、失礼いたしました(^^;
7月になりJ再開も近づいたということで、軽いウォームアップのつもりでエントリいたします。

2010W杯南ア大会の、日本代表の戦いは終わりました。
戦前、勝てないだの形が見えないだの信念が無いだのと、さんざん酷評されてきた岡田ジャパンではありましたが、パスワークとボールポゼッションを目指したこれまでの攻撃的スタイルを本番直前でぶん投げて、現実と実利を見据えた「守備重視」スタイルへと方針を大転換。これが奏功して、このたびのベスト16進出とパラグアイ戦での惜敗という結果をもたらしました。
正直なところ、これは岡田監督の「大いなる賭け」だったかと思いますが、腹を括った指揮官の並々ならぬ覚悟のほどと、その決断に対し、選手たちは充分すぎるほど監督の期待に応え、また選手たちは自身のプライドを賭け全身全霊を傾けて戦ったことがこの結果へとつながったことは、皆さまご周知のとおりです。
ひたむきに戦う選手たちの姿には本当に胸を打たれました。結果はPK敗戦という悔しい結果となりましたが、選手たちの健闘は盛大な拍手をもって讃えたいと思っています。
また、「批判してくれた人達も大切な存在」とコメントした本田。この若者の真摯な言葉に心の底から敬意を表します。

正直、ここまで躍進するとは思ってもいなかったワタシとしても、「岡ちゃん、すまんかった!」と詫びのひとつも入れねばならぬところですが(苦笑)、このような大変遷を本番直前でやり遂げなければならなかったことについては未だに釈然とせず、、、あの土壇場で戦術転換を図ったことは、それまでの長い間の強化期間をいわゆる「ちゃぶ台返し」的に捨てた行為であり、責任ある立場の人間としては客観的に正しいとは思えませんが、この「ちゃぶ台返し」が無ければ、この結果を導くことは難しかったとも言えるわけで、、、
この顛末には、積み上げてきたものを台無しにしてでも(実際には、蓄積された技術はだいぶ活かされてましたが)変えたかった「信念」の存在を感じます。あのタイミングが限界ギリギリであったこと、そしてこの事態を迎えるにあたり、岡田監督の内心沸々たる想いが長い間くすぶり続けていたことが想像できるわけです。

この“大転換”の分岐点はいったい何だったのか。しかもあのタイミングで。
「負けが続いたから」とか「批判が多かったから」「最後まで迷っていたから」「流れを変えたかった」などという単純な理由からでは無いような気がしたのです。

この理由について、自分なりに「妄想」してみました。

あくまでもお断りいたしますが、以下は「個人的妄想」です。
ワタシは一介の主婦であり、マスコミ諸氏のような特定の情報源も持たないし取材もできない立場であることをご理解のうえ、自分への備忘録的にチラシの裏書きをさせてただきます。

.。.:**:.。..。.:**:.。..。.:**:.。..。.:**:.。.

■阿部の代表選出

この人選に、守備的戦術への転換への「伏線」を感じられます。
浦和で今季本職のボランチに復帰したことからそのパフォーマンスが劇的に向上した阿部。当然それを見逃す代表スタッフではないわけですが、代表に呼んでも呼んでもほとんど起用されることはなく、浦和サポからは毎度岡田非難が噴出する始末(笑)。
しかしそれでも阿部を手放さなかったところに、守備的戦術を選択する可能性を匂わせていたことがうかがえます。あれだけ決定力不足を嘆かれている状態で、日本人として最も実践で得点を挙げている渡邉千真や前田遼一をチョイスしなかったことからも、単に自分の戦術に合わないという理由だけでなく、監督の脳内における「守備的」なスタイルへのシフトの比重が高かったことの表れではないかと推測できそうです。
結果論ですが、日本の守備が破綻することはほとんどありませんでした。前述FW2名の不選出の是非はともかく、阿部の選出&起用は成功したと言えます。

■韓国戦後の「進退伺い」もどき発言

 「このまま、私が続けてもいいんですか?」
おそらく、この時の協会会長の「やれ」の返答で、岡田監督の心的スイッチが入ったように思えます。
「『やれ』ということは、私(=岡田監督)の思い通りにして良いということであり、かつ会長はその責を負う覚悟がある」という額面どおりの意味として受け取って不思議はないと思います。
さてここで、、、「私の思い通り」が何だったのか?
「何者の干渉も受けない」「現実的で結果を残せる戦術」を執りたい、ということだったのでは?と、私は妄想します。
前者については、協会、スポンサー、マスコミ、利害のある各種団体等、様々な要素が思いつくわけですが、要するに、自分の戦術とは関係ないいわゆる「外圧」の排除を指し、少なからずこれらの影響を受けながら進めてきたチーム運営を一旦白紙にしたいとの思いがあったと推察します。
「W杯後はサッカーから離れて農業でもやりたい」とまるで世捨て人のように語ったその言葉の裏には、これらの“外圧”との軋轢に心底辟易した、という心情があったのではないでしょうか。
後者については、端的に、岡田武史という人物の、監督としての信念と誇りと意地からかと。

■スイスキャンプでの「方針転換」

本田を1トップとし、松井と大久保を2列目配置。中村俊を先発から外し阿部をアンカー起用。攻撃の枚数を減らし、前線から中盤底まで守備意識を高めた布陣。世界と渡り合うために、日本人の体格的ハンディをカバーすべく、「走力」を要求したメンバー構成。華麗な個人技ではなく現実に即した組織力を全面に打ち出した戦術-----。
 
スイスという国、外圧からの雑音を排除したシチュエーションは、98年の「外れるのは○○」発言を想起させますが(苦笑)、今回は代表選出を終えた条件下での決断でしたので、現有戦力でどう戦術転換を図るか、監督の肚の内で悶々と練られていたのでしょう。
そこで活きてきたのが、「阿部」という選択肢。対人守備に強い阿部は、守備的戦術の要となることは必定。さらに正確なキックと反応の良い川島をGK起用し、CBは空中戦に強い中沢&闘莉王を配することで、中央部に強固な「軸」を形成。SBの駒野&長友は言うに及ばず、松井&大久保と走力がある攻撃的選手にも前線からの守備を担わせ(実際には1トップの本田も相当守備に貢献していました)、守備をベースに攻守の切り替えをスピーディにした選手構成に組み替えました。
こうなると、足下でパスを欲しがりつなぐスタイルの選手の居場所は、必然的に無くなるわけで・・・。
イングランド戦における戦術が、決して机上のものではないことが証明され、これが監督と選手の自信を深めたような気がします(その対戦相手であったイングランドは、この影響からか本番ではorz...)。

これまで順当と思われていた概念や実績に囚われず自分の思い通りにしたい、という岡田監督の覚悟を持った“本気”が実践された印象のある、スイス・ザースフェーでの一幕だったと思います。

.。.:**:.。..。.:**:.。..。.:**:.。..。.:**:.。.

今となっては何もかもが結果論ですが・・・

監督の苦悩を理解し、自身の名誉に賭けて戦った選手たち。
戦術としては実際苦しかった本田の1トップを周囲がサポートして4得点を演出し、背が低いと揶揄した国もあった日本SBの2人は相手のエースを封じ、川島のスーパーセーブは4試合でわずか2失点(うち1点はPKこぼれ球)に抑え・・・とにもかくにも選手たちが適材適所で最大限の力を発揮し、加えて仲間同士助け合う団結力で困難な状況を乗り切り、それが好成績に結びついたことは間違いありません。フランス代表の崩壊ぶりが、その真逆の事例として証明してくれています。

過去のW杯(特に前回2006年大会)では、誰彼と「戦犯捜し」があった記憶がありますが、今大会においては、その雰囲気を感じることはありません。
ひたむきに、チーム一丸全力で戦った選手たちには、その健闘を讃えることこそ相応しいでしょう。

時折、“表向き”には感情的(ヒステリック?)な応対を見せるものの(笑)、最後まで選手の心が離れることがなかった岡田監督の手腕と強烈なリーダーシップにはあらためて敬服します。

日本代表は、今夜帰国します。
彼らの健闘を、心から讃えたいと思います。

おまけ:
こんなことを書くとお叱りを受けそうですが・・・
いまだに、長谷部がキャプテンマークを巻いていたことが意外でなりません(笑)
しかし、パラグアイ戦後に「Jリーグにたくさん足を運んでください」と言ったときには、キャプテンらしい優等生発言をするようになったなぁ、と関心してしまいました。
さすが、浦和で鍛えられただけのことはあります(´∀`)

| | コメント (3) | トラックバック (0)

2010/04/21

10【HOME】第7節@川崎F戦

昭和のプロレスファンの方にはご存知の、『風車の理論』。
吹く風の強さに応じて風車の回る力が比例する、つまり相手の強さや良さを最大限に引き出したうえで、それを上回る強い力を発揮して自らが打ち勝つ、というアントニオ猪木の戦法。
100418kawasaki2浦和の最年長選手には、往々にしてそういう嗜好があるようだが(笑)、これはまた、ひいては浦和というチームの体質にも影響を与えているようだ。
今季これまで、どちらかと言えば格下相手の対戦が多かっただけに、ともすれば相手の低調さに同調してしまうところもあったが、今節の対戦相手は川崎。今季浦和の実力を図るには最もふさわしい対戦相手。
ただ今回の場合、これまで驚異的な破壊力を見せつけてきた「はず」の対戦相手が、こちらの想像を下回るコンディションで拍子抜けしたことはいささか残念ではあったものの、、、

それでも、浦和完勝であった結果に変わりはない。

*************

100418kawasaki1

寒暖の激しすぎるこの春の気候。この日は、前日までの冬の寒さとは真逆なまでの「暑」の日和となった。開門までの間を、ビールで喉を潤すには格好の陽気。ひねもすのたりのたりかな・・・本を片手に芝生に転がり、しばしまどろむ。心地の良い時間はあっという間に流れ、スタジアムへとなだれ込む。
川崎戦とあって、前回ホーム試合よりも100418kawasaki6スタンドは埋まっている。このところの連勝の影響もあるのだろう、現金なファン心理よと思いつつも、やはり観客は多い方が選手もサポートも張り合いが出るというもの。心なしか、前節よりも熱気を帯びるゴール裏。気合いが入る。やはりホームはこうでなくてなくては。久々に披露されたデカユニ旗が、さらなるスタジアムの温度上昇に一役買ってくれている。

スタメン発表。細貝が戻ってきた。この強靱な敵と与するためには、細貝の復帰が必要だった。ハードワークが必須となるこの試合、今季目を見張る活躍を見せる阿部・細貝のボランチコンビで立ち向かうことが、今の浦和の武器である。さらに、新潟戦で視野の広いプレーを見せてくれたサヌの名もあった。今季フィンケ体制の試金石となる最初の試合に、何とか役者は揃ってくれた。

100418kawasaki4

かたや川崎のスタメンには、懐かしい名が。長い間、欧州を渡り歩き経験を積んだ「背番号20」。常に敵という間柄ながらも、デビュー当時から好きな選手であった。少年の頃から規格外の風格があり、世界を相手に渡り合える選手として、伸二、高原、遠藤とともに、この国のサッカーの未来を背負ってくれるという期待をかけていた。実際、日本人選手の中では一番長く欧州で活躍した経歴を持つ。その選手が帰国し、以前より薄めの水色のユニに袖を通して埼スタのピッチの上にいた。今度も敵だと思いつつも、久々にプレーを目の当たりにできることに少々心が躍った。

100418kawasaki3

しかし、、、
そんな期待を見事に忘れてしまうほどの素敵な出来事が、ピッチで展開されたのだ。開始間もない前半7分、川崎のクリアボールを奪った細貝が急前進、ミドル一閃。弾道は豪快に川崎ゴールに突き刺さり先制! 川嶋のアシスト気味なタッチにも見えたが、強烈なボールの勢いは彼の指先をはじいてゴールに吸い込まれた。川崎相手に先制点は浦和には願ってもない展開。沸き立つスタジアムの赤い人々・・・の歓声も冷めやらぬ1分後、今度は達也がドリブルでグイグイと川崎陣内に迫り、細貝の放った場所よりやや遠目の位置からミドル一閃。1分前のデジャヴを見ているかのような豪快なゴールが川崎ゴールを揺らした。こんな早々に2点目が決まるとは、、、まだ試合は80分以上ある。集中力の持続が心配になった。

しかし、これは嬉しい「杞憂」となった。ほぼ試合を主導していたのは浦和であった。2点先制され息巻く川崎は、攻守の切り替え早く浦和陣内に襲ってくるものの、どこかプレーの精度に欠け、焦りなのかACL疲れなのか動きの粗さも散見。リーグ屈指の驚異的な攻撃も、鄭とレナチーニョ頼み。オフサイドとなった幻のゴールと谷口のシュートの他は、さしたる危険も感じられなかった。守勢においてはもともと守備に難のある川崎、スカスカ加減の中盤は、浦和の連携の練習場と化していた。ショートカウンターあり、柏木のバーを叩く惜しいシュートもあり、興奮冷めやらぬ展開で、前半終了。

(もちろん浦和的には嬉しいほうに)信じられない展開となった前半。
しかし、川崎が相手である。このままで終わるわけがない・・・はず。

100418kawasaki5後半。川崎は猛然と浦和のボール保持者に襲いかかるものの、序盤からシュートを撃つのは浦和。どこか集中力の欠如と空回り感のある川崎に、いつもの恐ろしさをあまり感じない。しかし後半頭から中村憲剛の投入と、執拗な浦和陣内への侵入戦術が、サヌのファウルを誘い、PK献上(録画を見ても、ファウルポイントは枠外に見えますが・・・)。
この試合の分岐点は、まさにこの後のシーンだった。
このPKの重要性を充分に認識していた山岸が、右手一本でレナチーニョのPKを阻止(「過去のデータを参考にした」、とは試合後の本人の弁)。さらに山岸の弾いたこぼれ球を再度拾ったレナチーニョのシュートは、虚しく上空に舞った。
この一連のプレーを境に、川崎の選手たちの心が折れたように見えた。

危機を脱した浦和は、意気消沈した川崎とは対照的に、自信を深めたようなプレーぶりを発揮。PKを阻止した山岸の嬉々とした表情もまた、彼らの自信を後押ししていたようだった。細貝の猛進ぶりも衰えを知らず、さらに前半から目覚ましかった達也の飛び出しにも磨きがかかり、川崎最終ラインを揺さぶり切り裂き八面六臂の活躍。しかし、やはりというか、あまりのハードワークに脚が悲鳴を上げ、自ら攣った脚を引きずりピッチ外に退場。
その後投入された高原も、押せ押せムードに乗り、奮起してくれた。交代直後、川崎陣内で粘ってキープしたボールをエジにつなぎ、エジのGK強襲シュートのこぼれ球を信じて飛び込んできた堀之内がボールを押し込みダメ押しの3点目。3ボランチに見えながらも、柏木との交代出場を意識してか、投入直後から前線へよく顔を出していた。その効果が結実したものだったと思うが、まぁ、前任の4番と共に以前から前線に出張る選手ではあったので、不思議はないかも知れないが(^^;

「浦和の20番」の動きは、「川崎の20番」のかつてのプレースタイルと重なって見えた。
と、そこで思い出した。
「川崎の20番」・・・稲本のことはすっかり眼中にない自分に気づいた。そのくらい稲本は消えていたと思う。中盤の底で球捌きはするものの、かつての“ダイナモ”のようなパワーと推進力を感じることができなかった。敵ながらも期待を抱いた選手であったが、正直寂しさを覚えてしまった。

100418kawasaki7

その後は、「浦和の20番」も本来の役目に戻り、他の選手も機を見て攻勢に出ながらも堅実に時間を潰し、試合終了。川崎も最後までドッグファイトで襲いかかってきたが、功を奏さず。
記憶に久しい完勝、そして快勝に、スタジアムの赤い人波も笛と共に拳を突き上げ、拍手で選手たちを讃えた。
一昨年までは個人技頼みのサッカーと揶揄された浦和だった100418kawasaki8が、今日の試合においては、その言葉が川崎に当てはまるものとなった。これもACLのなせる技なのか、出場チームはその傾向に陥りやすい。否、それ以前から、組織としての守備構成が不安 視されていた川崎にとっては、ますますその病症が悪化しているように見受けられた。「川崎山脈」と称される大型DFを擁していても、身長180㎝以下の浦和守備陣から1点も奪えなかったことが現実。確かに身の丈はあるに越したことはないが、無ければ無いなりに防御する策はある、というところがサッカーの面白さでもあろう(ちなみに、この試合の浦和の180㎝超は、山岸、エジ、高原の3選手のみ)。

100418kawasaki9

今季の浦和を支えているのは、阿部と細貝。負けはしたが、開幕戦から素晴らしいパフォーマンスを両選手とも披露してくれている。昨季終了後、半ば荒療治にも見えた、体制に合わない選手の「放出」は、奇しくも今季両ボランチの再生を実現させた。これこそが今季一番の補強だったのかも知れない。

走力を活かし、攻守共に数的優位を形成する、指揮官の目指す『ボール・オリエンテッド』なサッカーが徐々に形となって育成されてきていることが、何とも喜ばしい。
ただ、昨年のこの時期も好調であったが、夏にかけて失速したことは記憶に新しい。同じ轍を踏まないためにも、夏に向けた戦術対策が急がれる。

選手が活き活きとしてサッカーに取り組んでいる今の姿を、最終節まで見続けていたい。
今季のフィンケ・サッカーの課題は、そこにあるのではないだろうか。

----------------------------------------
Jリーグ ディビジョン1 第7節
浦和 3-0 川崎
F2010年04月18日(日) 16:03 KICK OFF 埼玉スタジアム2002(46,313人)
得点:浦和(7分:細貝、8分:田中、72分:堀之内)
主審:村上伸次
先発:浦和(山岸、平川、山田暢、坪井、サヌ、阿部、細貝、ポンテ、田中、エジミウソン)
   川崎F(川嶋、森、井川、寺田、小宮山、稲本、谷口、田坂、黒津、レナチーニョ、鄭)
交代:浦和(58分:柏木→堀之内、71分:田中→高原、89分:ポンテ→高橋)
   川崎F(HT:田坂→中村、HT:黒津→ヴィトール ジュニオール、73分:谷口→登里)
警告:浦和(細貝、ポンテ、サヌ) 川崎F(レナチーニョ)
----------------------------------------

余談:
今節の審判団は、甚だお粗末。川崎のオフサイド判定も微妙なら、ロビーへのイエロー(記録を見ると、反スポーツ=シミュレーションの模様)、サヌの与えたファウルの位置、などなど、不信感が募る判定が多すぎでした。
しかし、何故このように高い確率で、川崎戦の審判には恵まれないのでしょうorz...

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2010/03/05

『ボール・オリエンテッド』な2010年-語る会語録

このエントリ以降は、またしばらく休眠サイトと化します、ごめんなさい・・・(^^;

開幕前日ということもありますので、自分への備忘録と、今季の浦和はどう戦っていくのかを予習する意味も込めて、3月2日(火)に行われた『Talk on Together 2010』の内容について、私的な雑感を交えながら簡単にお伝えしたいと思います。
近日中に、『レッズボイス』にて会の全内容はアップされるようですが、それを閲覧するのはもどかしいという方は、以下ご覧いただければ幸いです。

100302talkon1

仕事を何とかやりくりし、運動不足解消も兼ねてチャリで駆けつけた埼玉会館。3月とは思えぬ寒さの中、駅前の道路から引きも切らずに入場する人々の姿。いざ大ホールに入ると、すわ株主総会を彷彿とさせる観衆で埋められた席(笑)。家族連れや若い女性を探すのは困難な客層で埋まった会場と相まって、昨年の成績を鑑みた観衆の心情の表れか、浮ついた雰囲気や遊びの空気は感じられませんでした。

第1部は、橋本社長の会頭のご挨拶、次に柱谷新GMとMDPでお馴染みの清尾淳氏との対談、第2部は水内猛氏を進行役にフィンケ監督の講義(?)、という構成でしたが、両者とも淡々と無駄なく進行し、できるだけ多くの情報を観衆に伝えたいとの意向が表れていました。
特に、予想はしていましたが、フィンケ監督の長講義に伴って、それを通訳するモラスコーチも長話となり時間は倍増(笑)、予定を10分オーバーして閉演いたしました。

特にフィンケ先生は、「ボール・オリエンテッド」なサッカーの解説(詳細は後述)と、それを旗標として浦和が目指すサッカーの方向性について、多くの時間を割いて説明していました。その解説に織り込まれた表現には、前任の4番が聞けば耳が痛いお話しが満載(笑)ではありましたが・・・。

■第1部:橋本社長挨拶と、対談~柱谷GMと清尾氏との対談

 ①橋本社長挨拶

  • 100302talkon2昨年の成績への反省を述べ、今季目標を「タイトルの奪取」と「ACL出場権の獲得」を力強く宣言。これは柱谷GM、フィンケ監督も同様に表明しており、今季のクラブの並々ならぬ決意を感じられました。
  • 観客数の減少と、スポンサー収入の減少について報告。景気の低迷のみならず成績の低迷も拍車をかけいることも重々自覚。厳しい経営状況であることと、自力での収益増実現のため、チーム成績の向上による観客数の増加を目指すと同時に、無駄な事業の徹底的削減に取り組むとのこと。
  • 埼スタでのホスピタリティー強化。特に、シートによる場所取り問題や喫煙所の設置状況の見直し、などの解決を目指すそうです。

 ②柱谷GMと清尾氏の対談

100302talkon3

  • 「浦和の初代キャプテン」という紹介を受けながら新GM登壇。清尾さんもかつての仲間として親しみを込めて「ハシラさん」と呼んでいました。終始和やかな雰囲気。
  • 昨年のサポーターを評して「よく我慢しましたね。私は別の意味で期待していた部分があったのですが(場内笑)、やはり昨年が変革一年目との認識をサポーターが共有していたからこそできた我慢なのですね」との理解を示していました。
  • アレックスのシーズン途中の移籍に関し、清尾さんが「一般的な視点から、このような事態をどう思うか?」と質問。GMは「本人、移籍先、移籍元の三者が合意すれば成立するだけのこと」とあっさりかわしましたが、清尾さんは、サポの心情を汲み取った意見(感情的な衝突から生じた移籍、という疑惑への真偽の確認)を求めていたような・・・。
  • アカデミー部門との連携強化について。昇格したユース選手に対する評価を明解にし、トップが必要とする選手の育成を促進できるような体制を作るとのこと。将来に向けた行動として期待したいところです(ってか、何で今までできなかったんでしょうね)。
  • 今季補強人事に関しては、着任前のためGMはノータッチだったが、初仕事として福岡大の永井選手に正式にオファー。仕事が早い。
  • 移籍ルールがFIFA基準(契約満了時の移籍金ゼロ規定)になったことで、国内・海外を視野に入れた適切なスカウティングに努め、保有選手のうち優秀で必要な選手については早期の複数年契約を積極的に行いたい、との話でしたが、この点はフィンケ監督が求める「移籍による選手活性化の促進」(後述)とは意見を異にしていました。
  • ケガ人については、直輝と梅崎以外は全員戻ってきたとのこと。選手の仕上がり具合については、セルと宇賀神を高く評価。特にセルは別人のようだとか(笑)
  • 欧州に精通するフィンケ監督と、J1、J2、JFL、とすべてのカテゴリを知り、栃木ではマネージメントも手がけた柱谷GMが手を組むことにより、情報豊富なスカウティングが実現可能なことに自信を見せていました。力強い発言で、期待が持てそうです。
  • 若手育成に力点を置き、昇格という結果を残した実績のある監督・GM、という共通点が両者にはありそうです。

■第2部:講義~講師:フィンケ監督(通訳・モラスコーチ、進行・水内氏)

  • 100302talkon4話が長い長い(笑)。承知していたこととは言え、でもはやり話が長杉。モラスコーチの通訳がさらに時間延長に輪をかけます(通訳の苦労が偲ばれます)。質問と質問の間隔が長すぎるので、水内が退屈そうでした(笑)
  • 今回のメインテーマ『ボール・オリエンテッド』の解説。端的に言うと、「攻守両面における数的優位の形成」とのこと。実現のために必要とされるスキルは、ボール奪取のポイントの見極め、豊富な運動量、CB2名のスピード、などなど。ゲームを支配するための、建設的なサッカーを実現するためには『ボール・オリエンテッド』が不可欠、との持論を力説。
  • 90年代前半、欧州・ブラジルが4バックシステムにシフトしていた時代、ドイツの主流は3バックシステム(さらに言えば、リベロシステム)のまま。90年代後半、フランス・サッカーが4バックシステムでW杯優勝という結果を残し、ブラジルにも効果が表れるも、ドイツは3バックにこだわり続けたために世界の潮流から後れを取った・・・との事例を引き合いに、ドイツサッカーの変遷と、浦和サッカーの変遷(監督の変遷?)の同時性と類似性を聞き手に諭させるような話運びは、あたかも講義を聴いているかのようでした。
  • 3バック(リベロ)システムにありがちな「特定のマークを持たない選手の存在」「攻撃専念で守備免除される選手の存在」は、ピッチ上に人的無駄を生み、数的優位の形成を阻害する。全員でボールに働きかけるサッカーこそがゲームを支配すると力説。ここは前任の4番が一番耳の痛い話(笑)。昨季はこの長年の体質からの脱却を図った1年目だったが、やはり様々な問題が発生した。今年はさらなる発展を目指したいとのこと。私としても期待しています。
  • これまでの浦和を顧みると、いわゆる「チームカラー」を持たないことを指摘。鹿島を例に取り、一貫したブラジル・スタイルの継承がチームづくりの核となり、年々積み上げて熟成させていることが強みに繋がっている、と説明。浦和にも確固としたチームづくりの哲学、プレースタイルの構築が急務であると訴えると、場内から拍手が沸き起こりました。確かに、浦和に一番欠けているのは、これでしょう。
  • ポジション争いを促進するチームづくりを目指す、とのこと。昨年、先発組とサブ組の間に生じた格差を反省し、ひとつのポジションを複数の選手に争わせ、選手間に潜在したレギュラー固定観念を払拭させ、健全な競争原理環境を形成するそうです。仰ることはごもっとも。
  • 選手起用については、その時点での選手のパフォーマンスを優先させたスタメンを組む方針。個人的感情、年齢は一切関係ない。現在の平川をその好例として挙げ、昨季に比べ戦術理解度が増し、取り組み方を工夫した結果、現在のパフォーマンスとなって表れている、と説明。選手のパフォーマンス優先、という考えは、当たり前と言えば当たり前。昨季、何か反省するところがあり、それゆえの発言でしょうか・・・(謎)
  • 特段、若い選手が好き、と言うことはない。おそらく開幕戦には最古参・暢久を先発させると明言。他の選手の名は出ずとも、たったひとり先発選手として監督の口から公表された山田暢久は、やはり只者ではありません。
  • チームが成功をおさめたシーズンには、チームのさらなる成長のために2~3人の主力選手を入れ替える(放出する)ことが必要である、という話があり、これは私の興味を惹きました。選手が去るとサポーターは泣いてしまうが、どうぞ悲しまないで欲しい、とも。チームの成長のためには、サポーターも変わらなければ、ということなのでしょう。しかしこの話は、「優秀な選手は契約延長で保有を図る」という柱谷GMの戦略とは異なっており、今後どのようにして両者がすり合わされていくのか、気になる点ではあります。

■その他

  • 閉会後の出口には、選手ならぬ橋本社長と柱谷GMがお見送りに。来客ひとりひとりに丁寧にご挨拶。当然、握手会はありませんでしたが(^^;
  • コーナーの合間に、演台やら机やらを運んできてはレイアウトを整える内舘広報様の働きぶりに、ついつい熱い視線を送ってしまいましたが・・・いけませんか?(笑)

***********************************

以上、監督並みに長いご報告となりましたが(笑)、2010年の浦和レッズが目指す方向性が少しでも見えてくれば・・・と思います。

さあ、明日から2010年シーズンの開幕です。
今年もどうぞよろしくお願いいたしますm(_ _)m

| | コメント (5) | トラックバック (0)

«「エコ計画」は、当店にご用命を